マスターと貴銃士、その在り方。銃と共に生きる限り、安寧の運命はきっとない。
けれど、前を向いて歩み続けよう。
暗い夜を裂いて、空に輝く陽が昇るように──終わらぬ絶望はないのだから。
どんな未来が待っていても、君となら立ち向かえる。絶対に。
主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分
1年はオムライスのようにすぐなくなる
お腹いっぱいになるまで貴銃士でいたい
マスターと一緒に
貴銃士の勇敢さを称える記念行事、
ブレイブ・マスケッターズ・デー。
その一環として開催された食事会に、
〇〇は貴銃士たちとともに参加していた。
在坂 | …………。 |
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主人公 | 【楽しんでる?】 【美味しい?】 |
在坂 | ああ。 美味しいものが多くて、在坂はとても楽しんでいる。 |
在坂 | 向こうには、面白いオムライスがあった。 卵がふわふわで、ソースが白い。 きのこがたくさん入っていた。 |
在坂 | 美味しかったから、〇〇も食べるといいだろう。 |
主人公 | 【おすすめありがとう】 →在坂「……美味しくてふわふわしたものは、 誰かと食べるともっとふわふわになる。 だから、在坂がおすすめしたのは、在坂のためでもある……。」 【鴨のローストも美味しいから食べてみて】 →在坂「鴨肉か。ペンシルヴァニアたちが狩ってきたのを、 スプリングフィールドと食べることがある。 在坂は、美味しくて気に入っている。」 |
在坂 | 在坂は、もっといろんな料理を食べようと思う。 〇〇も一緒に来るといいだろう。 |
〇〇は、在坂と一緒にいろんな料理を楽しんだ。
在坂 | ……そうだ。 在坂は、交流面談をどうするか決めた。 |
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在坂 | 外出届が必要だから、マスターも準備していてほしい。 |
主人公 | 【遠出するの?】 【日帰り旅行にでも行く予定?】 |
在坂 | まだ秘密だ。 だが……列車に乗る。 |
──交流面談当日。
在坂の案内で〇〇がやってきたのは、
花々に囲まれた、広い墓地だった。
主人公 | 【ここは……】 【もしかして……】 |
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在坂 | ……ああ。 在坂が木から落ちて怪我をした時、 医務室でケビンという生徒と会って……友達になった。 |
在坂 | 病気で外に出られないケビンの代わりに、 恋人のエミリーに宛てた手紙を探して 届ける約束をしたのに、在坂は間に合わなくて……。 |
在坂 | エミリーは、旅立ってしまった。 そしてケビンも……随分昔に亡くなっていたと知った。 在坂は、約束を果たせなかった。 |
在坂 | だが……邑田が、ここ──エミリーの墓前で手紙を読めば、 きっと思いが届くだろうと言ってくれたんだ。 その通りで……最後に、在坂は確かに、ケビンの声を聞いた。 |
在坂 | 今頃、2人は極楽か天国かで、幸せに暮らしているのだろうか。 在坂は、そうであればいいと思う。 |
在坂 | ケビンに会えなくなったのは寂しい。 だけど今でも、ケビンは在坂の友達だ。 だから、友達に挨拶と、〇〇の紹介をしたかった。 |
在坂 | ここはケビンの墓ではないが、 ここから祈った方がきっと、ケビンに届くだろうと在坂は思う。 |
主人公 | 【連れてきてくれてありがとう】 →在坂「礼を言うのは在坂の方だ。」 【ケビンさん、はじめまして】 →在坂「ふ……きっと、ケビンも 〇〇と会えて喜んでいるだろう。」 |
在坂 | ……そうだ、あれを……。 |
在坂 | 邑田から道中で食べろともらった芋だ。 とても美味しいからケビンたちにもあげよう……と思ったが、 こちらの墓では、食べ物が供えられているのを見ない。 |
主人公 | 【供えるのは花だね】 【確かに食べ物は供えないかな】 |
在坂 | そうか。 在坂は花も持ってきた。これを供えよう。 |
在坂は、一旦芋を置いて、
花をエミリーの墓へ供えようとする。その時だった。
リス | キキッ!!! |
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突然、背後から現れたリスが、
芋の包をくわえてどこかへ駆けていく。
在坂 | あ……っ! |
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在坂 | 盗人、許さない……。 在坂の芋を盗ったなら、食われてもいいということだ……。 |
主人公 | 【在坂……!?】 【待って!】 |
在坂は木から木へと身軽に飛び移り、リスを追いかけていく。
在坂 | ……待て、どこへ行く。 |
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在坂 | 在坂の芋を返せ──! |
在坂とリスが追いかけっこをしていると──
急に、広場のように開けた場所が目の前に現れた。
在坂 | ……ここは? |
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在坂と〇〇はリスを追って、
広場の中央にある、赤い実をつけた木々へと近寄っていく。
リス | キキッ! |
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すると、リスが在坂の足元へと赤い実を置いた。
在坂 | ……物々交換か? |
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リス | キキッ。 |
リスが答えると、周囲から他のリスたちも顔をのぞかせた。
在坂 | 友達か? |
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リス | キ! |
リスは他のリスたちに芋を渡し、一緒に食べ始める。
在坂 | 友達と一緒に食べたかったのか……。 仕方ない。許そう。 |
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在坂は赤い実を拾うと、口に運ぶ。
在坂 | 甘い……。 在坂は、気に入った。 だが、在坂がたくさん食べると、リスの分がなくなる。 |
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リス | ……キッ。 |
リスは、木の根元付近から、石や木の枝のようなものを出す。
在坂 | それは? |
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主人公 | 【綺麗な石がある】 【面白い形の枝がある】 |
在坂 | ふむ……ここは、リスたちの宝物置き場なのだろうか。 |
リスがあれこれと石や枝を見せてくるので、
在坂は首をかしげるが、ふとその意図に気づく。
在坂 | 木の実が足りないなら、 この中から気に入ったものを選べということか? |
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リス | キキッ! |
在坂 | そうか。ありがとう。 |
在坂 | この木の枝は、邑田の跳ねた毛に似ている。 こっちの細い石は、八九の目に似ている……。 |
在坂 | この木の実は……ケビンの髪の色だ。 |
在坂は、気に入った石や枝などをいくつか手に取った。
主人公 | 【楽しい1日だった】 【いいお土産ができたね】 |
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在坂 | ああ。在坂は、いい1日を過ごせた。 〇〇……ありがとう。 |
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