マスターと貴銃士、その在り方。銃と共に生きる限り、安寧の運命はきっとない。
けれど、前を向いて歩み続けよう。
暗い夜を裂いて、空に輝く陽が昇るように──終わらぬ絶望はないのだから。
どんな未来が待っていても、君となら立ち向かえる。絶対に。
主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分
俺は絶対に負けねえ
お前も負けるな。死ぬ気で立ち向かえ
貴銃士の勇敢さを称える記念行事、
ブレイブ・マスケッターズ・デー。
その一環として開催された食事会に、
〇〇は貴銃士たちとともに参加していた。
ジーグブルート | ん……? |
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ジーグブルート | (このディップソースの香りはなんだ? 独特の風味とコクが面白いな。 けど、どっかで嗅いだことがあるような……) |
ジーグブルート | (……わかったぞ、前に八九が食ってたミソスープラーメンだ。 あれよりもっと香ばしさがある……軽く炙ってあんのか? 隠し味的にも使えそうだな) |
ジーグブルート | …………。 |
主人公 | 【何を書いてるの?】 【何かのレポート?】 |
ジーグブルート | うおっ! なんだ、てめぇかよ。 今日はいろいろ料理があるからよ。 面白そうなもんをメモしてたんだ。悪ィか? |
主人公 | 【いや、いいと思う】 【全然! 今度の料理も楽しみ】 |
ジーグブルート | そうかよ。 |
ジーグブルート | 今度気が向いたら食わせてやってもいいが…… 俺は暇じゃねぇからな。 待たせたからって文句言うんじゃねぇぞ。 |
主人公 | 【交流面談は何をするか考えてる?】 →ジーグブルート「……その顔。前のサプライズパーティーみてぇに、 デザートコースでも期待してんじゃねぇだろうな。」 【交流面談とかで期待していいかな】 →ジーグブルート「……お前、サプライズパーティーで味をしめたな。 ハッ、残念だがその期待はお預けだぜ。」 |
ジーグブルート | お前がどうしてもほしいです、食わせてくださいって言うんんなら、 まあ考えてやらねぇこともねぇ。 けど、同じことの繰り返しじゃ芸がないだろ? |
ジーグブルート | だから今回は、別のことを考えとく。 |
──交流面談当日。
ジーグブルートは〇〇を連れて、
インテリア専門店を訪れていた。
ジーグブルート | お前はなんか欲しいモンねぇのか? アートパネルとか、観葉植物とか。 |
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ジーグブルート | 寮の部屋は最低限の家具くらいで、インテリアは足りねぇだろ。 長く過ごす場所なんだからよ、 気に入ったモンを置いて、気に入る場所にしたらいい。 |
ジーグブルート | 余計な物の持ち込みは……とか、つまらねぇことはナシだ。 規則に逸脱しないギリギリの範囲で、好みと個性を追求するのが 寮インテリアの面白さだからな。 |
主人公 | 【でも、何を選べばいいか……】 【センスにあんまり自信がないからなぁ……】 |
ジーグブルート | ま、いきなり選べって言われてもそうなっちまうか。 なら、イメージ膨らませるところからだな。 |
ジーグブルートはスケッチブックを取り出して、
鉛筆を走らせる。
ジーグブルート | レンガ調の壁紙に、家具はレザー系やら スチール脚の木製テーブルもいい。 ……ほらよ、無骨だが落ち着く部屋のできあがりだ。 |
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ジーグブルート | 白と、メープルやらパイン系の明るい木を基調に、 差し色でビビットな黄色や青を取り入れてみるのも面白いぞ。 |
ジーグブルート | 同じ白でも、エイジング加工をしたシャビーシックだと、 また雰囲気は全然違う。 |
主人公 | 【同じ家具配置でも別の部屋みたい!】 →ジーグブルート「当たり前だろ。色が変われば印象もガラッと変わる。 あとは、家具の素材感次第で、まるで別の部屋になるぜ。」 【イメージが膨らんできたかも……!】 →ジーグブルート「ゼロからぼやっと頭ン中だけで考えるより、 こうやって図にした方がわかりやすいだろ。 叩き台があると、案外「こうしてぇ」ってのが出てくるしな。」 |
ジーグブルート | いくつかパターンを見てみて、 自分の好きな系統は多少掴めてきたか? |
ジーグブルート | あとは実物をいろいろ見てるうちに、 惹かれるもんが見つかるだろ。 ほら、行くぜ。 |
2人は店内を見て回り始める。
花瓶や時計などの小物コーナーを通り過ぎ、
ソファやローテーブル、照明などのコーナーへやって来た。
ジーグブルート | ……! あのソファ……! |
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主人公 | 【かっこいいね】 【惹かれるものだった?】 |
ジーグブルート | んなレベルじゃねぇよ。ありゃあフィル・ユーンのソファだ! 北欧の有名な家具デザイナーだ。知らねぇのか? めったにお目にかかれねぇお宝だぜ! |
ジーグブルート | 置きてぇ……! 置きてぇが……2人掛けしかねぇのか……。 俺しか使わねぇのに、勿体ねえわな……。 |
主人公 | 【誰か来た時はちょうどいい】 【2人で座ればいいと思う】 |
ジーグブルート | はぁ? |
ジーグブルート | …………。 |
ジーグブルート | ……俺の部屋には、お前らのとこと違って、 しょっちゅう誰彼来やしねぇよ。 |
ジーグブルート | デザイン、素材感も……座り心地も最高だろうがよ…… 俺の部屋にあっても活躍しねぇんだ。わかったか。 |
主人公 | 【でも……】 |
主人公 | 【スプリングフィールドが行きたがってた】 【タバティエールが料理談義をしたいって】 |
ジーグブルート | ……! |
ジーグブルート | ……そーかよ。 ……別に、どうしても来てぇなら、完全拒否する理由もねぇ。 |
ジーグブルート | まあ、その……よくよく考えりゃあ、 1人で使うにしてもゆったりできていいかもしんねぇしな……。 |
──数日後。
……〇〇か? 開いてるぜ、入れよ。 | |
ジーグブルート | ……なんか用か? |
主人公 | 【一緒に勉強しようと思って】 →ジーグブルート「はぁ……仕方ねぇな。」 【おやつをもらったから一緒にどう?】 →ジーグブルート「……タバティエールが作ったやつか。 なら美味そうだな。」 |
ジーグブルート | コーヒーでも淹れてやる。 ソファに座ってろ。 |
先日買ったソファが搬入され、既に模様替えされている部屋。
2人掛けソファの半分をあけて座る〇〇を、
ジーグブルートは横目に見る。
ジーグブルート | ……フン。 |
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