【Kiss Your Past】エルメ

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解説

カード解説

追悼式典に向かう途中で貴銃士たちが迷い込んだのは、1960年代のベルリン。
そこでエルメは、かつての自分の持ち主と対峙する。
明かされる過去と決意。エルメの呪縛を解いたのは、彼の最期の言葉だった。

心銃解説:感情の示す結末は

哀れな人間だと思っていたけれどそれは一面的な見方だった。
「素直になろう」──ああ。そうしてみたら、世界が広がった気がするよ。
新しい自分も悪くない。

カードストーリー

主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分

 

★4覚醒後のカードイラストに表示されるメッセージ

素直になろう。
君を眺めていると、胸の内に
感情の存在を感じるってこと。

Ep1. 『知りたい』対象

《──X月X日X曜日
昼休憩開始から約5分後、食堂に現れる。
歩様が軽快で上機嫌。理由は不明のため、本人に確認する》

エルメ──やあ、〇〇。
エルメひとつ聞きたいんだけど……
何かいいことでもあった?
主人公【よくわかったね!】
→エルメ「君を見ていればすぐにわかったよ。
見るからにうきうきしている感じだっただろう?」

【大したことではないけど……】

→エルメ「でも、何かいいことがあったのは間違いないんだね。
なら、教えてよ。
君のことをもっと知りたいんだ。」
主人公【ランチのナゲットがチーズ入りなんだ】
主人公【しかも1個増量中!】
エルメ……ん……なるほど……?
ええと、つまり、昼食が君のお気に入りのメニューだってこと?

《理由は確認したが、理解し難い。
好物はわかりやすく上機嫌になる理由になり得るのだろうか。
俺には存在しない機微だ》

《ともかく、チーズナゲットが気に入っていることはわかった。
今後、何かの参考になるかもしれない》

エルメ……ねぇ、よかったら俺も付き合ってもいい?
主人公【もちろん、一緒に食べよう】
【うん、エルメは何を食べる?】
エルメ俺はいいんだ。
あの席が空いているよ、行こうか。

エルメさあ、どうぞ召し上がれ。
俺のことは気にせず……ね?
主人公【う、うん……】
【じっと見られてると食べづらい……】
エルメふふ、遠慮なく食べて。
好きなメニューなんでしょう?

やや気まずいながらも昼食を食べ始める〇〇。
エルメはその様子をしばらく見ていたが、
やがて、ふと思いついたことを声に出してみる。

エルメねぇ……それ、俺にも1つもらえるかな?
主人公【食べないんじゃ……?】
【エルメ用のプレートをもらってこようか?】
エルメ全部はいらないんだ。
ただ、君があまりにも嬉しそうに食べてるから気になって、
俺も少し食べてみたくなっただけ。
主人公【うぐ……わ、かった……】
【味わって食べてね……】
エルメうん、ありがとう。
エルメ(ふぅん……これが、〇〇の好きな味なんだ。
濃厚でジューシーだってことはわかる)
エルメ(……ふむ)
エルメ……あっ!

エルメは、〇〇の背後に視線を向けて、
驚いた顔をしてみせる。

〇〇が咄嗟に振り返った隙に、
エルメは素早く残り1つのナゲットを隠した。

何もなかったことに怪訝な顔をしつつ、ランチプレートへ
視線を戻した〇〇は、ナゲットがなくなっており、
エルメがもぐもぐしていることに気づく。

主人公【自分のチキンナゲットが……!】
【エルメ、食べたの……!?】
エルメ……ん? ああ、ごめんね。
俺も気に入ったから、つい。
主人公【ひどい!】
→エルメ「(ああ、これはちょっと怒るんだ。
貴銃士にかなり甘いけれど、好物に関しては別なのか……
それとも、勝手に取られたことか、不意打ちが不満なのか)」

【そんなぁ……!】

→エルメ「(わかりやすく落胆したね。
それでも俺に対して攻撃性を見せないのは、
油断した自分の責だと思っているから? 他の理由が?)」

じっと〇〇を観察していたエルメは、
かなりのショックを受けている様子を見て、
次の動きについて考え始める。

エルメ(さて、どうしようかな。
行動の選択肢はいくつもある)
エルメ(このまま隠しておくか、食べたのは嘘だと明かすか。
軽く謝るだけか、真摯に謝罪するか、
意外な行動で意表をついた場合はどうなるか試すか……)
エルメ(おそらく最も無難なのは、事実を明かした上で謝ること。
実害がなく、謝罪も伴えば、これまでの〇〇の
言動からしてあまり引きずることなく許しを得られるだろう)
エルメ(でも、そういう言動はもう予想がついている……。
なら、せっかく試している以上、最後の選択肢が最適かな)
エルメねぇ、レタスの下を見てごらん。
食べたなんて嘘。ただ隠しただけだよ。
主人公【自分のチキンナゲット……!】
【食べ物で遊ばない!】
エルメ 騙してごめんね。
ほら、これは君のだよ。あーん。

エルメは、ピックで刺したチキンナゲットを差し出す。
〇〇の顔が困惑に染まるが、
「ほら」と促されると、ぱくっと口に入れる。

エルメ……どう? おいしい?
主人公【おいしい!】
【おいしいけどこれはちょっと恥ずかしい】
エルメふふ。

《俺の意外な行動に意識が向いたのか、
怒りや落胆といった負の感情は消えた。
どの程度までこういう風に許容されるのか興味が湧く》

主人公【……その手帳は?】
【さっきから、何か書いてるけど……】
エルメああ、ちょっとね。
俺にとって重要なことを書き留めているんだ。
主人公【自分に手伝えることがあったら言って】
エルメ……!
エルメふ……ははは!
まさかそんな反応をされるとは、本当予想外だな。

エメリヒふ……それでいいんだ。
素直に、なろう……。
俺は死ぬ前に……やっと素直になれて、よか……。

《──素直になろう。認めよう。
マスターを眺めるうちに浮かぶ、この感情の存在を》

《無用な感情などない、冷たい鉄であれ──
それこそが貴銃士、銃としてのあり方だと思っていた。
そうでなければ無様な破滅が待っていると、警戒を怠らなかった》

《だが……ことはそう単純ではない。
人という、複雑な感情を持った存在が関わるならなおさら……。
反例を示した者たちに敬意を表し、認めるべきだろう》

《事実として存在する事象を黙殺するのは、
愚かな固執とも言えるのだから……》

エルメ協力よろしくね、〇〇。

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