『兄貴』の称号を賭けて、いざ尋常に『兄貴力勝負』!……はあまり関係なく。
ジョージは、マスターのためのスペシャルなクレープ作りに勤しむのだった。
美味しくてハッピーな1日を召し上がれ♪
甘いものって、匂いでも味でもHappyになれるよなっ☆
だから、マスターに最高で特別なHappyをプレゼントするぜ!
ほら、召し上がれ。
主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分
士官学校のオープンデーが近づき、
貴銃士特別クラスの面々は、
家庭科室でクレープの準備を進めていた。
ジョージ | よーし、午後も試作だなっ! サイコーのクレープを作ろうぜ☆ |
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エンフィールド | えーっと、ジョージ師匠……。 あとの試作は僕たちでできるので、 今日は監督と試食係はどうですか? |
エンフィールド | ジョージ師匠が見守っていてくだされば、 僕も全力のパフォーマンスが出せると思うんです。 ええ! 間違いなく! |
ローレンツ | カール様も、どうぞあちらでご覧ください。 特上のクレープを作ってみせますので……! |
ジョージ | うーん、試食係はサイコーだけど、 作るのも楽しいからなー。 |
カール | そうだねー。 行儀悪く味見をしつつというのも、スリルがあっていい。 |
ローレンツ | カール様……! 必ずや美味しいクレープを提供いたします! ですから、俺の奮闘を見ていてくださいませんか……! |
カール | …………。 ふむ。そこまで言うなら仕方ない。 ジョージ、僕たちは味見を楽しみに、監督しているとしよう。 |
ジョージ | おー! |
ジョージ | 試食は楽しみだけど、 ボーッと見てるだけってのもヒマだよなぁ。 |
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カール | そうだねー。 開催が迫っていて時間的余裕がない以上、 僕たち抜きで急いで進めたいのはわかるが、退屈はいただけない。 |
ジョージ | えっ! オレたち、もしかして仲間はずれ!? |
カール | 戦略的役割分担とも言えるかなー? 僕は試食の量が試食で済まず完食になってしまうし、 君は破壊の限りを尽くしていたから、心当たりは十分だ。 |
ジョージ | Nooo……! 確かに、ボウルとか皿とかいろいろ割っちまったけど……! |
ジョージ | オレたちだって、最強のクレープ作りたいよな~! |
カール | 献上を待つのも悪くはないが、 自分好みの最高のクレープを追求するのも捨てがたいね、うん。 |
ジョージ | だよな☆ |
ジョージ | なあ、オレたちでめちゃくちゃウマいクレープ作ってさ、 エンフィールドとローレンツをびっくりさせようぜ! |
ジョージとカールは、ひっそりと寮のキッチンへ移動した。
ジョージ | よーし、生地はちゃんとできたよな!? レシピ通りに量って混ぜたし、卵の殻も入ってないし! |
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カール | ああ、いい具合にできていると思うよー。 さて、早速焼いてみようか。 |
ジョージ | フライパンを熱すぎないくらいに温めて、油も塗って~。 生地を薄く伸ばすって、どれくらいだ? あんまり薄いと破けちまうよな。 |
ジョージ | おたま1杯じゃ足りなさそうだし、 とりあえず2杯入れとくか! |
カール | うんうん、いい香りがしてきたね。 |
ジョージ | そろそろ固まってきたか? ひっくり返すぞ……ほいっ! |
ジョージ | できたー! けど、ちょっと分厚すぎたか? これじゃあ綺麗に巻けなさそうだ……。No……。 |
カール | 無理に巻く必要はないんじゃないかい? 皿の上にそのまま乗せて、 仕上げにトッピングをすれば味は変わらないはずだ。 |
カール | 僕の秘蔵チョコレートとバナナ、いちごを載せて、 カスタード&ホイップクリームを絞って……うん、いい感じだ! |
ジョージ | Wow! ダイナミックでゴージャスだな!! うまそー!! |
カール | 早速食べてみるとしようか。 |
ジョージ | ん~~~っ! Delicious!! |
ジョージ | 食べごたえある生地と果物とクリーム、 全部バランス良くて最高だって!! エンフィールドたちにも食べさせようぜ☆ |
エンフィールド | ジョージ師匠! 寮にいらっしゃったんですね、探しましたよ。 |
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ローレンツ | カール様、そろそろ試作がいくつか完成します。 ぜひご感想を──…… |
カール | いや、君たちの感想を聞くのが先だ。 |
ジョージ | これ、食べてみてくれよ。 カール&ジョージのスペシャルクレープだ!! |
エンフィールド | 包まれてはいませんが…… ある種のクレープシュゼットと考えればありでしょうか。 |
ローレンツ | カール様が手づから用意してくださったクレープ……! ありがたく頂戴します! |
ローレンツ | ……おお、これは……! |
ローレンツ | 生地を厚く焼いたことでモチモチ感が強調されて、 贅沢な質と量のトッピングが生地に負けることなく、 すべてが見事に調和している……! |
エンフィールド | 本当だ……! 美味しいですね! ジョージ師匠、素晴らしいです! |
ジョージ | だろ~! オレたちもやればできるんだぜ☆ なっ、カール! |
カール | そうだとも! はっはっは! |
──オープンデー当日。
スプリングフィールド | お待たせしました。 チョコバナナクレープと、ストロベリークレープです。 |
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ジョージ | Hey! ハムチーズクレープができたぜ☆ 落とさないように気をつけてくれよ~! |
エンフィールド | 次のお客様、どうぞ! |
シド | ふむ。貴銃士特別クラスは、ずいぶん盛況なようだね。 |
エンフィールド | ……! シド理事長……! いらっしゃいませ、何か食べて行かれますか? |
シド | ああ……そうだな、1番人気のメニューをいただこう。 |
エンフィールド | では、チョコバナナデラックスですね! 少々お待ちください。 |
エンフィールド | お待たせしました! ご注文のクレープができあがりましたよ。 |
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シド | おお……! デラックスの名に恥じない、豪快なまるごとバナナと たっぷりクリーム……素晴らしい出来栄えだ。 |
シド | うむ、味も実に結構……。 これは人気も頷けるな。 |
ジョージ | Thank you☆ |
マイケル | おお、繁盛しているね。 |
スプリングフィールド | マイケルさん……! |
マイケル | 久しぶりだな! |
ジョージ | Yeah! イギリスに来てたんだな!? |
マイケル | ああ、友人を訪ねてきてね。 オープンデーがあると聞いて、サプライズで来てみたのさ。 ケンタッキーとペンシルヴァニアも元気にしてるかい? |
ジョージ | おう! 2人とも燃えてるぜ☆ あとで2人のとこも見に行ってみてくれよ。 |
マイケル | もちろんさ! |
スプリングフィールド | あの、マイケルさん。 よかったら、クレープ食べませんか? メニューづくりから、みんなで頑張ったんです。 |
スプリングフィールド | どれも美味しいと思うので……ぜひ、どうぞ。 |
マイケル | それじゃあいただくとしようかな! |
マイケル | どれも美味しそうで迷うが…… よし、ストロベリースペシャルと、アップルカスタードにしよう。 |
スプリングフィールド | 2つ、ですか……? わかりました、すぐに準備しますね。 |
ジョージ | お待たせ! 注文のクレープができたぜ~! |
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マイケル | ありがとう。 じゃあ……アップルカスタードは、スプリングに差し入れだ。 |
スプリングフィールド | えっ……? |
マイケル | 忙しい時こそ、甘いものでエネルギーチャージしないとな! 模擬店、がんばれよ! |
スプリングフィールド | は、はい……! |
ジョージ | へへっ、よかったな、スプリング! |
その後、休憩をもらったジョージは、
いろんなクラスの出し物を見つつ、
〇〇のクラスへと向かった。
ジョージ | あれ……ダンローのおっさん……!? |
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ダンロー | ……! |
ダンロー | もう見つかってしまったか……。 〇〇の学校生活を見てみたくなってね。 あの子は君たちと仲良く元気に過ごしているかい? |
ジョージ | おう! 〇〇はいっつも頑張ってるぜ☆ 任務も勉強も一生懸命でさ、 もちろん、みんなとも仲良くやってるよ! |
ダンロー | そうか……。 大変だろうが、楽しい生活を送れているのかな。 |
ジョージ | そうだと思うぜ☆ ほらほら、〇〇のクラスに見に行こう! 直接見た方が早いし安心できるだろ? |
ダンロー | ……! |
ジョージはダンローの腕を引っ張って、
〇〇のクラスがやっている軍隊喫茶に案内した。
ジョージ | サプラーイズ!! |
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主人公 | 【ええっ!】 【ダンローおじさん!?】 |
ダンロー | 〇〇……。 突然来てすまないね。 |
主人公 | 【来てくれてありがとうございます!】 【すごく嬉しい!】 |
ダンロー | はは、そんなに喜んでくれるとは思わなかったな。 君のクラスの出し物は……? |
ジョージ | 士官学校ならではの、軍隊喫茶だぜ! |
主人公 | 【上官2名ご来店!】 【全員敬礼!】 |
スタッフの生徒たち | イエッサー! |
ダンロー | ……!? |
生徒1 | サー、お席はこちらです! ご案内いたします! |
席に案内されたダンローとジョージは、
クラスメイトに囲まれていきいきと働いている
〇〇を優しい目で見つめる。
ダンロー | ……楽しそうにしていてよかったよ。 本当に……。 |
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ジョージ | へへっ。マスターのHappyがずっと続くといいよな☆ |
オープンデーが終わって数日後──。
ジョージ | ……お兄ちゃん、かぁ。 |
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スプリングフィールド | どうしたんですか……? |
ジョージ | ケンタッキーとペンシルヴァニア見てたらさ、 兄弟っていいなーって思って! |
ジョージ | エンフィールドとスナイダーとか、 シャスポーとグラースとか……兄弟銃って多いだろ? オレも兄ちゃんとかほしいなー。 |
ジョージ | 誰か、オレの兄ちゃんになってくれないかな~。 弟でもいいけど! |
ライク・ツー | あいつら見て兄弟に憧れるって…… お前、いろいろとすげーよな……。 |
スプリングフィールド | えーっと…… 僕でよければお兄さんになりましょうか……? |
ジョージ | マジで!? Thank you! |
スプリングフィールド | でも……お兄さんって、何をすればいいんでしょうか……。 |
ライク・ツー | んー……普通に考えれば、弟の面倒を見るとか? |
スプリングフィールド | あ……そうですね。 では……。 |
スプリングフィールド | 美味しいおやつがあるんです。 僕と一緒に食べましょうね、ジョージさん。 |
ジョージ | わっ、やったぜ! |
ジョージ | でも、弟に「さん」はなしだろ? ジョージって呼んでよ、オレもスプリング兄ちゃんって呼ぶから! |
スプリングフィールド | わかりました、えっと……ジョージ。 おやつを食べたら、一緒に散歩に行きましょう。 |
スプリングフィールド | 弟であるジョージに、とっておきの場所を教えます。 |
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ジョージ | Oh! 森の中にブランコがあるぞ! |
スプリングフィールド | ペンシルヴァニアさんが作ったんです。 さあ、乗ってください。僕が背中を押して揺らします! |
ジョージ | ひゃっほぅ! 今日のランチはハンバーグプレート! |
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スプリングフィールド | あ、付け合せの野菜もちゃんと食べなきゃダメですよ? |
ジョージ | う、避けてたのバレた……。 |
シャルルヴィル | スフィーがお兄ちゃんしてる……! |
ペンシルヴァニア | すごいな……板についている。 |
ペンシルヴァニア | 兄をしているスプリングを見るというのは…… なんだか感慨深いものだな。 |
スプリングフィールド | あ……シャルル兄さん、ペンシルヴァニアさん……! |
スプリングフィールド | その……僕は、みなさんの真似をしてみただけなんです。 僕がちゃんとお兄さんに見えたなら、 それは皆さんが素敵なお兄さんだから……だと思います。 |
シャルルヴィル | そ、そうかな。 |
ペンシルヴァニア | ふ……ありがとう、スプリング。 そう思ってくれていて……嬉しい。 |
スプリングフィールド | ふふっ。 |
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