【穏やかな幸せに微睡む】マークス

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解説

カード解説

心銃解説:

カードストーリー

主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分

 

Ep1. 高級寝間着の罠

アウトレイジャー討伐任務のため
フランスにやってきた〇〇たちは
レザール家で厚いもてなしを受けていた。

マークスおやすみ。また明日な、マスター。

〇〇の元を去り、
マークスは隣に用意された部屋へと移動する。

マークス……はぁ……。
マークスまたマスターとは別の部屋……か。

マークスは、貴銃士として
士官学校で暮らすことになった時を思い出す──


ジョージへぇ~ここが士官学校の寮かぁ。
古いけどなかなかオシャレじゃん!
十手成り行きで来てしまったけれど……
この年で勉学を修めることができるとは
人生、いや銃生わからんなぁ。
ライク・ツーま、案内はまた明日以降でいいだろ。
長旅だったんだ、いったん部屋に戻って休もうぜ。
ジョージ・十手はーい。
マークスマスター、俺たちも部屋に戻ろう。
今日は今まで以上に実戦的な射撃が多かったから、
落ち着いたら整備をしてくれないか。
主人公【わかった】
【「俺たちも」って……】
ライク・ツーおい。
まさかとは思うが、〇〇と同じ部屋に
帰るつもりじゃないだろうな?
マークス……?
当然だろう、ダメなのか?
ライク・ツーダメに決まってるだろうが!
マークスは? なぜだ?
俺の部屋はマスターが住んでるこの部屋だ。
ライク・ツーあのなぁ。
銃だった時と貴銃士になった今では、
事情も変わってくるだろ。
マークスなにっ……!?

マークス(あれから、ずっとマスターとは別々の部屋だ……)
マークス……はぁ。
考えても仕方ない。セレクターを切り替えよう。
マークスとりあえず、身体を洗って埃をとっておくか。
いざという時に整備不良でジャムったら困るからな。

マークスふう……さっぱりした。
石鹸で洗ったら、体中が花の香りになってしまったが……。
マークスしかし、同じシャワーのはずなのに
寮のシャワーより快適な気がしたのはなぜだ?
マークスなにより、この服が気持ちいい。
脱衣所においてあったから着てみたが──
マークスツルツルで軽くて柔らかい。
こうやって着てるのに、何も着ていないみたいだ……!
マークスなのに、寒くも熱くもない。
不思議な服もあるものだな……。
マークス……いやいや、何を浮かれているんだ。
マスターが安心して休めるよう、俺が一晩中警戒しておかないと!
マークスといっても、ずっと立っているわけにもいかないな。
……ベッドにでも座っているか。

マークスが腰をかけると、
ベッドは柔らかく、しかししっかりとその身体を受け止めた。

マークス……!
マークスなんだ、この感じは。
上等なガンケースでもここまで居心地がよくないぞ。
マークス……いや、座っただけだから勘違いしたのかもしれない。
寝転がってみれば──
マークス……!
マークスやはり心地いい……!
ああ、こんなガンケースに包まれてマスターに運ばれたい……。
マークス……すぅ……。
マークス……って、ダメだダメだ!
俺はマスターを守るために一晩中警戒しないと!
マークスでも、この感覚は……いい……。
マークス…………。

──翌朝。

マークス…………。
……んっ?
マークスなっ……もう朝か!?
ああっ!
マークス不覚にも、ぐっすり眠ってしまった……ッ!
一晩中、マスターの警護をするつもりだったのに!
マークスこの寝間着のせいだ……!
サラサラとした肌触りで、雲に包まれるような
寝心地で……クソ、もう二度と着るものか……!

Ep2. 駆け落ちの意味

テオドールとカトリーヌの駆け落ち計画を手伝い、
彼らを護衛しながら〇〇たちは森を抜ける──

カトリーヌはぁ……はぁ……けほっ……。
テオドール大丈夫か!?
顔が真っ青だ……。
タバティエールどこかで休もう。
たしか……近くに宿屋があるはずだ。
カトリーヌでも……。
タバティエールなぁに、急がば回れってね。
タバティエール〇〇ちゃんたちは、見張りをお願いできるかい?
まだ大丈夫だとは思うけど、追っ手が来ないとは限らない。
主人公【了解】
【任せて】
マークスマスターは頼りになる。
そして、マスターは俺が守る。
テオドール頼んだ。
……行こう、カトリーヌ。
カトリーヌええ……。

マークス…………。
マークスそれにしても、よくわからないな。
『カメイを捨てる』とはなんなんだ?
マークスあいつらがカメイとやらを捨てて遠くに行けば、
すべて解決するのか?
主人公【そう簡単じゃないかもしれない】
【相当の覚悟が必要】

〇〇は、2人は生まれ育った土地や家族を捨てて
2人で生きる決意をしたこと、それでもすべてが解決するわけでは
ないだろうことをマークスに伝えた。

マークス解決しないのに、逃げるのか?
まあ、あのままだとカトリーヌは殺されそうだったが……。
マークスでも、なんだかすっきりしない。
銃身に煤がこびりついたままみたいな気分だ……。
主人公【大切なものを捨てる覚悟をしたんだよ】
【きっとつらいはずだ……】
マークスそう、なのか……うまく理解できないな。
駆け落ちは2人が決定したことなのだろう……?
主人公【マークスにとってかけがえのないものは?】
【もしマークスが同じ立場だったら?】
マークスええっと……俺にとってかけがえのないものはマスターだ。
つまり、それを捨てる決意を──
マークスできるわけない!!
マークスつらい!
というか、ダメだ。
絶対にそんな決意、したくないぞ、マスター!
主人公【しーっ!!】
マークスあ……。
マークスすまない……。
つい、興奮して声が大きくなってしまった……。
マークスだが、俺は決めた。
絶対にマスターから駆け落ちしないと。
マークス……マスターも俺から駆け落ちしないよな。
主人公【ずっと大事な相棒だよ】
【そんなこと、考えたこともなかった】
マークスよかった……!
マークス俺は、生きることよりも、死ぬことよりも、
マスターの方が大事なんだ。
マークスあいつらは……2人で生きるために、大切なものを捨てたのか。
んっと……それはお互いがいちばん大切だから……だろうか。
マークス確かに、一番大切なものを守るためなら、
2番目に大切なものは捨てられる。
マークス……だが、俺にとって2番目も3番目も大切なのはマスターだ。
ん……? そういう場合はどうしたら……??
主人公【他にも大切なものが見つかるかもよ】
【仲間は大切だよね】
マークス何を言うんだマスター!?
俺にとってマスター以上に大切なものなどありはしないだろう!
マークスとにかく、俺とマスターはこれからもずっと一緒だぞ。
マークスずっとずっと……だ。
約束だからな。

Ep3. 幸せな夜更かし

レザール家とロシニョル家の諍いの陰に
リリエンフェルト家の企みがあると、
シャルルヴィルが打ち明けた日の夜──

〇〇は自室にマークスを招き入れ、
労いを込めてハーブティーを淹れた。

主人公【お疲れ様】
【一息入れよう】
マークス……! あ、ありがとう……マスター!
マークスハーブティーは俺がいつも淹れているのに……
マスターが淹れた方がずっと美味しいな!
疲れが取れそうだ!
主人公【いろいろあったね】
【予想外のことだらけの旅だったね】
マークスああ……正直、俺には理解できていない部分が多い。
だが、テオドールとカトリーヌは
もう駆け落ちをしなくてもよさそうで良かったと思う。
マークス明日からはジョージを探さなくちゃいけないな。
マスター、今夜はよく休んでほしい。
温かいシャワーを浴びるといい。
マークス最近気がついたんだが、
シャワーを浴びると部品が緩んでよく眠れるんだ。
主人公【温まってゆっくり寝よう】
【マークスもよく休んで】
マークス俺は……今日はこのハーブティーで
十分にメンテナンスできた気がする。
主人公【自分はシャワーを浴びてくる】
マークスああ、俺は飲み終わったら部屋に戻る。
ゆっくりしてきてくれ。

温かいシャワーを浴びた〇〇が部屋に戻ると──

マークスすぅ……すぅ……。

マークスがソファで眠り込んでいた。
〇〇は少し驚きつつも、
マークスを起こさないようにそっとブランケットをかけた。

マークスん、んん……──
マークスマス、ター……?
マークスは……っ!
マークス今、俺は寝ていたのか……?
マークス俺としたことが!
お茶を飲んでいたらふらふらして……それで、
ほんの少し、ソファに横になっただけなのに……くっ!
主人公【何も問題ないよ】
【冷えなかった?】
マークス…………。
マークス……マスター、俺、今夜はここで寝たら駄目か?
マークスもちろん、別々の部屋がいい……らしいのはわかってる。
だが──
マークス同じ部屋にいた方が、マスターを守りやすいと思う。
マークス今は解決したとはいえ、まだ何があるかわからないし、
その……。
主人公【うん、わかった】
【仕方ないね】
マークスいいのか!
マークスよかった……!
貴銃士になった頃、ライク・ツーに「ダメに決まってる」と
言われたから心配だったんだ。
マークスさっき、目が覚めたら目の前にマスターがいた。
……一瞬、俺が銃だった頃に戻ったかと思った。
マークス貴銃士になって嬉しいこともたくさんあった。
けど、部屋が別々になったのは寂しい……。
マークス寝ても起きてもマスターのすぐそばに俺がいたのに、
この身体を持ったら距離ができた。
マークスまあ、悪いことばかりでもないが。
こうして話ができるし、銃では出来なかった手助けができる。
それに──……ふぁあ。
主人公【眠くなってきた?】
【そろそろおしゃべりはおしまいにしようか】
マークスう、ん……だが、もう少しだけ……。
マークスせっかく、こうして一緒にいるんだ。
もう少しだけ、話がしたい……。
マークスこうして意思疎通できるのが、
貴銃士になって1番うれしいことだから……。
だから、もう少しだけ。
マークス……いいか、マスター?

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