【幸せの焼き芋パーティー】在坂

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解説

カード解説

初めてできた友達のためにがんばった在坂へ、邑田たちから労いの焼き芋パーティー。
心と体が温まるこの場所で、在坂は改めて自分の周りには多くの仲間がいることに気付くのだった。

心銃解説:蝶々語り

茜色に染まる空の下。
ホクホクの焼き芋を目いっぱいに頬張って、美味しいねって仲間たちと笑いあう。
いつもと変わらない日常が、今日も変わらず輝いている。

 

カードストーリー

主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分

Ep.1 焼き芋と邑田の学び

邑田が日本から大量に取り寄せたさつまいもで、
〇〇たちは焼き芋をすることになった。

在坂在坂は、紅あずさを焼く。
邑田がぁーん! そこは紅ほのかであろう……!
よよよ……在坂と焼き芋の好みだけはわかり合えぬ……。
邑田しかし、在坂の望みとあらばやむを得ん。
わしは紅ほのか、在坂は紅あずさ。
異なる芋を食しながら、共に生きようぞ……。
八九……たかが芋の好みが違うだけで、
そんな悲壮な決意いらねぇだろ……。
邑田何か言ったかえ、八九。
ほれ、早うふぁいやーの準備をするのじゃ。
八九へいへい……。
十手八九君、俺も手伝うよ。
よく乾いた落ち葉や小枝がある、いい場所を知ってるんだ。
八九マジか。すげー助かるぜ。
主人公【自分も手伝う】
【自分も一緒に行くよ】
在坂邑田、在坂たちは──包み、だな。
邑田さよう。
この大量の芋を、紙とあるみほいるでくるくる巻きじゃ!
それ、かかれーっ!

落ち葉や木の枝をグラウンドの片隅に集めて焚き火をし、
濡らした新聞とアルミホイルで巻いたさつまいもを投入する。
そうして待つこと1時間ほど……。

邑田そろそろ焼けた頃合いかのう。
どれ、試しに1つ割ってみるか。

邑田が丁寧にアルミホイルを剥がしていく様子を、
在坂、八九、十手と〇〇も見守る。

さつまいもが半分に割られると、
美味しそうな濃い黄色の断面から、ほくほくと湯気が立ち昇った。

邑田うむ! なんとも素晴らしい黄金……♪
上出来である。
これは紅あずさゆえ、在坂にやろうな。
在坂ありがとう。
とても美味そうだ。
八九おい、邑田。
こっちはたぶん紅ほのかだぜ。
邑田ほう。
八九、そなたも芋の見分けがつくようになってきたか。
立派な薩摩男児への第一歩じゃな。感心感心。
在坂……そういえば、マスターたちは、
どっちの芋が好きなのかを聞いていなかった。
在坂は、皆の芋の好みを聞きたい。
十手うーん、どっちも美味しいんだが、
俺は在坂君と同じで紅あずさが好みかな。
ほくほくした食感が実にいい!
八九俺は、紅ほのかだな。
紅あずさも悪くねぇけど、茶が欲しくなる感じっつーか……。
紅ほのかの方がしっとりしてて食いやすいよな。
主人公【自分は紅ほのか派】
【自分は紅あずさ派】
邑田【自分は紅ほのか派】
→ほっほっほ。
そなたとわかり合えて嬉しく思うぞ、〇〇や。
在坂【自分は紅あずさ派】
→……そうか。
在坂と同じだな。
エルメあれ……?
煙が見えたから、バーベキューか火事かと思って
来てみたんだけど……何を食べてるの?
ドライゼ赤っぽい皮に、黄金色の中身……
馴染みのない食べ物だな。なんとも興味深い……。
在坂これは、芋だ。さつまいもと言う。
ドライゼサツマイモ……甘いいい匂いがするな。
芋、しかも熱々のものであるからには、
あれを乗せて食べると尚のこと美味そうだ。
邑田あれ、とな……?
ドライゼ1つ、サツマイモとやらをもらっても構わないだろうか。
在坂ああ。在坂は構わない。
たくさんあるから、いくつか食べても問題ないだろう。
ドライゼ礼を言う。
……エルメ、さっき買ったものがあったな。
エルメはい、どうぞ。
有塩のしかないけど、それでいいよね?
ドライゼああ。
少しの塩味が加わることで、甘みはより際立ち奥深くなる。
俺の勘が正しければ、素晴らしい組み合わせになるはずだ。

エルメから四角い物体──バターを受け取ったドライゼは、
ナイフで正方形に切り取った一片のバターを、
熱々のさつまいもに乗せた。

邑田なっ……!
わしの愛しきさつまいもに何をしておるのじゃ、そなた……!
在坂在坂は、じゃがバターを知っている。
だが、さつまいもにバターを乗せるのは……知らない。
ドライゼむ……っ、これは……。むむ……。
邑田ほれ、邪道なことをするからじゃ!
ドライゼう……うまいっ!
邑田な、なんじゃと……!?
ドライゼ素晴らしい……甘味と旨味が濃い、
それだけでも1つの完成された菓子のような味わいの
イモ・フォン・サツマ……。
ドライゼそこへ、バターのコクとほのかな塩味が加わることで、
極上の逸品へ昇華している……!
エルメへぇ。
ドライゼがそこまで言うなら、俺も食べてみようかな。
在坂……在坂も、食べてみたい。
紅あずさに、バターを少し乗せてもらえないだろうか。
邑田あ、在坂……!?
ドライゼ無論、構わない。
この美味さは、より多くの者が味わうべきものだ。

ドライゼが、エルメと在坂のさつまいもにも、
一片のバターを乗せた。

在坂んん……美味しい……!
邑田も、食べてみるといい。
邑田在坂が……そう言うのであれば……。
むむむむ……。

在坂に差し出されたバター乗せさつまいもを、
邑田は恐る恐るといった様子で一口食べる。

邑田な、なんと……! 美味である……!
十手それなら、俺も少しいただこうかな!
八九俺も。
ていうかよ、考えてみりゃ、スイートポテトみたいなもんだよな。
マズくなる要素がねぇ。
在坂はふっ、もぐ……!! もぐもぐ……!!

30分後──

八九うぅ……腹いっぱい……。
もう食えねぇ……。
在坂不思議だ……。バターなしの焼き芋と、ありの焼き芋。
甘いとしょっぱいが交互だと、在坂はいくらでも食べられる……。
十手在坂君、まだ食べるのかい……!?
邑田これ、在坂や。
いくら美味くとも、食べ過ぎては腹を壊してしまうぞ。
今食うておるもの以外は没収じゃ。
在坂在坂の、焼き芋……。
邑田そっ……そのような目で見ても、此度ばかりは駄目じゃ。
そなたのことを思うて、心を鬼にし、
さつまいもを取り上げるわしを許せ……!
八九いや、だから、芋のことでそんな悲壮な決意いらねぇだろ……。
邑田何か言ったかえ、八九。
八九……なんでもないっす。

邑田に焼き芋を没収された在坂は、
他の貴銃士たちも続々と集まってくる焚き火の前の輪を離れ、
1人で芝生に座っていた。

在坂焼き芋……在坂は、まだ食べられるのに……。
八九……よう。
在坂……なんだ。
在坂に見せびらかしながら、焼き芋を食べに来たのか?
八九ちげーよ!
まだまだ焼き芋あるし、お前ひょろいくせに大食いだから、
焼き芋ちょっと持ってきてやったんだっての。
八九ほらよ。
邑田にバレる前に、さっさと食おうぜ。
在坂はふ……、熱い……が、美味い。
在坂は、毎日焼き芋とオムライスでも飽きないだろう。
八九お前の場合マジで飽きなさそうだよな……。
俺はさすがに毎食味噌ラーメンだと飽きるぜ。
在坂在坂にはわからない。食べ物があるだけでも嬉しい。
毎食好物があるのは、もっと嬉しいのではないか?
八九まぁ……そうかもな。
在坂八九、芋がなくなった。
在坂は、おかわりが欲しい。
八九いや、食うのはえーよ!!

邑田…………。
十手(邑田君は何を見て──って、八九君が在坂君に
こっそり差し入れをしてるのが見つかってしまってる……!?)
十手む、邑田君……八九君を怒らないであげてほしいんだが……。
ほら、在坂君に頼まれたのかもしれないし……ねっ!?
邑田ほっほっほ。案ずるでないぞ、十手や。
わしは、見守るということを学んだのじゃ。
在坂の腹は心配であるがのう……。これ以上口出しはするまい。
十手おお……!

──焼き芋の会は、こうして穏やかなまま幕を下ろしたのだった。

※このカードはストーリーが1話のみです。

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