これまでの感謝と、未来への願いを込めて、貴銃士たちはパーティーを開く。
マスターとの思い出の扉を、ゆっくり振り返っていこう。
扉の先に待つ、過ぎ去りし物語。楽しい瞬間も、悲しい瞬間もあったかもしれない。
仲間たちと共に思い出の扉を開きに行こう。
そこにはきっと、忘れられない物語が待っているから。
主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分
お仕置きしてほしい人がいたら
私に任せてください。
──貴銃士たちが企画した、
〇〇のためのサプライズパーティーにて。
ファル | 今日はあなたに感謝する日ということらしいので、 こちらをどうぞ。 |
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主人公 | 【豪華な花束……!】 【綺麗な花をありがとう】 |
ファル | お気に召したようですね。 では、私はこれで。 |
主人公 | 【ちょっと待って】 |
ファルがあっという間に立ち去ろうとするので、
〇〇は慌てて呼び止めた。
ファル | なんです? もう用は済みましたし、ワインでも飲みに行きたいのですが。 |
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主人公 | 【(こっちを見ないし様子がおかしい)】 【(もしかして、花のせい……?)】 |
〇〇がじっと様子を窺っていると、
ファルは溜息をつく。
ファル | ……はぁ……。 |
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ファル | ……すみません。 花を、あまり視界に入れたくなかったもので。 |
〇〇が花束を背後に隠すと、
ファルはようやく、逸らしていた視線を戻した。
ファル | お祝いの席ですので、私も何か話すべきなのでしょうが、 特に何も思いつきませんねぇ。 |
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ファル | 他の貴銃士のみなさんは、何を話しているんでしょうか? |
ファル | 【これまでの思い出とか】 【これからやってみたいこととか】 |
ファル | ふむ……考えてみると、 私には話すべき内容があまりないんですよね。 |
ファル | かつての記憶は綺麗さっぱりありませんし、 あなたとの愉快なお喋りに適した話題も特には……。 |
ファル | 【士官学校での出来事はどう?】 【ここに来てから、印象的だったことは?】 |
ファル | なるほど……。 それなら、少しは浮かびそうです。 |
ファル | 印象深いのは、刺激的なクリスマス・イヴでしょうか。 |
──クリスマス・イヴの某所にて。
ファル | さぁ……お仕置きの時間です。 |
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ベルガー | おわぁぁあああぁ!!!? |
ファル | ふふ……はははっ! 無様でいい眺めですねぇ。 |
ファル | しかし、私が味わった苦痛、怒り、憎しみ…… それらをあなたに理解させるには、まだまだ足りません。 |
ベルガー | おれ、は……な、にも、し、て……ねぇ……っ! |
ファル | 黙れ。 ……余計なことしかしないその口、舌も歯も取ってやろうか。 |
ベルガー | う、ひぃっ! |
ファル | クリスマスはこれからですよ。 たっぷり楽しみましょうね? ベルガーさん。 ……ふふ、あははははっ!! |
──その頃、ご馳走をがつがつ食べていたベルガーは……。
ベルガー | ……ううううっっ!? なんだ、今すっげーぞわっとした……。 |
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ローレンツ | むむ、初めて観測する反応だ。 興味深い……一体どうしたというのだ! |
カール | 風邪でも引いたのかな? それとも虫の知らせというやつかねー。 |
ファル | あれからずっと……。 ベルガーさんを見ると、お仕置きしてさしあげたくなるんです。 |
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主人公 | 【それはやめてほしい】 →ファル「なぜですか? せっかく、新しい趣味を見つけたというのに。」 【私的制裁はちょっと……】 →ファル「そんなに酷いことはしていないんですけどねぇ。 ……あの時彼がしたことに比べれば。」 |
ファル | どうやら私はお仕置きが得意のようですし、 ベルガーさんと過ごしたあの濃密な一夜には、胸が躍りました。 |
主人公 | 【それ以外にも楽しいことがあるはず】 【今からでも、他の趣味を探そう】 |
ファル | やれやれ…… ベルガーさんの始末以外の楽しみを見つけろということですか? |
ファル | ……ふむ。 よく考えると、彼だけを対象にする必要はありませんね。 |
ファル | 私のお仕置きを必要とする存在を、探せばいいわけですから。 |
ファル | マスター。今後お仕置きしてほしい人がいたら、 私に任せてくださいね。 |
ファル | 【(そういう機会がないことを祈ろう……)】 【(自分が対話でなんとかしないと……)】 |
ミカエル | ファル、今日はずいぶん楽しそうだね。 〇〇と2人で、何を話していたの? |
ファル | ふふっ……秘密です。 |
カトラリー | なんで秘密なのさ? もったいぶらずに言えばいいのに。 |
ミカエル | 2人だけの秘密か……いいね。 今のファルからは、甘美な毒のような音色を感じるよ。 |
ファル | 甘美な毒、ですか。それもいいアイディアですね。 毒をうまいうまいと貪る哀れな愚者を眺めるのも一興です。 |
カトラリー | ちょっと……! ミカエルの言葉から変なこと考えないでよ! |
カトラリー | もう……ファルは向こうにあるチーズとワインでも味わってなよ。 ワインはよくわかんないけど、チーズは美味しそうだったよ。 |
ファル | ああ、あれは私が用意したものですよ。 どれも味は保証しますよ。 |
カトラリー | そうだったんだ。 にしても、よくあれだけの種類を用意できたね。 |
ファル | よい仕入れルートがありまして。 |
ファル | マスター、ご一緒にいかがですか? ワイナリーで作っているぶどうジュースもありますよ。 |
ファル | ジュースとはいえ、ぶどうの種類や作り方で、 驚くほど多様な味わいがあるんです。 あなたのお好みのものを見つけるとしましょうか。 |
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