不定期に開催される期間限定クエストです(フリークエスト1-1クリアで解放)。
ステージが進むごとに敵も強くなっていきます。クリアしたステージが多いほどランキングが上がっていきます。
また、ステージクリアで得られる「ストーリーPt」を集めると、アウトレイジャー対策室のストーリーを解放することができます。
ストーリーPtは前回までの獲得ポイント数を引き継ぐことができます。
ラッセル | ようこそ、〇〇君。 皆もよく集まってくれたね。 |
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ライク・ツー | 今日は特別な訓練をするとか言ってたよな。 なのになんでカサリステに来てんだ? |
ラッセル | それについてはこれから説明しよう。 |
ラッセル | 君たちは既にアウトレイジャーやトルレ・シャフの鞭と 接触・交戦して、その手強さを感じていることだろう。 特にアウトレイジャーとは、今後も交戦の機会が多いはずだ。 |
ラッセル | しかし、奴らがいつどのようにして、どこに出現するのか、 また、行動や攻撃のパターンもまだデータが少ない。 事前情報が少ないほど、予想外も多く、危険も増す……。 |
十手 | うーむ……そうだなぁ。 確かに、俺たちは敵を知らなさすぎるよ。 |
マークス | で、何か打開策はあるのか。 そのための訓練なんだろう? |
ラッセル | ああ、その通りだ。 今回君たちに集まってもらったのは、 アウトレイジャーにどう対処すべきか訓練するためだ。 |
ラッセル | カサリステがこれまでに収集・分析してきた情報をもとに、 奴らの攻撃パターンや行動傾向などを学び、 最終的には模擬戦を行う。 |
ラッセル | 名付けて──『アウトレイジャー対策室』 それが、これから君たちに参加してもらう特別訓練だ。 |
ジョージ | Oh……! なんかカッコイイぞ☆ |
ライク・ツー | へぇ……悪くねぇな。 早速やろうぜ、その特別訓練とやら。 |
ラッセル | そうだな。 では、大モニターがある部屋に移動したら、 早速授業を始めよう。 |
ジョージ | What!? 授業!? |
ラッセル | 言っただろう? まずはアウトレイジャーについて学び、その上で模擬戦に入ると。 だからまずは座学だ。 |
ジョージ | Nooooo……! |
十手 | ジョ、ジョージ君、知識も大事だからね! 『彼を知り己を知らば百戦殆うからず』と言うだろう? |
マークス | カレーを知り……? カレーならもう知っているが。 |
ライク・ツー | いや、カレーじゃねぇだろ。 |
十手 | ええと、敵と味方、両方の情勢をよぉく分析すれば、 何度戦っても負けることはない、という意味の故事成語で……。 |
ジョージ | Koji, say go!? |
ライク・ツー | ……はぁ。だめだこりゃ。 |
ラッセル | ……と、ともかくだな。 敵についてよく学び、これからの戦いに活かしてくれ。 |
ジョージ | おー! |
十手 | (まだ絶対高貴になれない俺でも、 アウトレイジャーについて学べば、 少しは役に立てるようになるだろうか……) |
マークス | (マスターの敵を一匹残らず撃ち抜く! そのために学べることはなんでも学んでやる……!) |
ライク・ツー | (アウトレイジャー、トルレ・シャフ…… 敵がなんだって構わねぇ。 俺は俺のやるべきことのために力を尽くす。それだけだ) |
ジョージ | (アウトレイジャーや敵について知れば、 いつか、あの日の謎が……) |
ラッセル | では、行こう。 |
主人公 | 【イエッサー!】 |
一行はラッセルの案内で、カサリステ内部を歩き始めた。
マークス | おい、ラッセル。 さっきからぐるぐるしていないか? この扉、さっきも見た気がするぞ。 |
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ラッセル | いや、合っているはずだが……おそらく。 |
ジョージ | カサリステってどこもかしこも真っ白だよなー。 オレにはどの部屋も一緒に見えるぜ☆ |
ライク・ツー | 堂々と言うことかよ、それ。 |
十手 | しかし、こんなに目印もなく入り組んでいて、 カサリステの人たちは迷ったりしないのかい? |
十手 | 俺なら目的の部屋に行くまでに、 5回は迷ってしまいそうだよ。 |
ラッセル | はは……正直に言うと、時々私も迷いそうになるよ。 だが、今日は大丈夫だ。 ほら、視聴覚ルームについたぞ。 |
ラッセル | さて……これから君たちに見てもらうのは、 アウトレイジャーを捉えた貴重な映像資料だ。 |
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ラッセル | フランスの森の中でハイキングをしていた男女3名のグループが 不幸にもアウトレイジャーと遭遇…… 彼らが撮影した映像を連合軍が回収した。 |
ラッセルは説明をしつつ、
機械を操作して大きなスクリーンに映像を映し始める。
男性1 | ……ん? 今、銃声みたいなのが聞こえなかったか? |
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女性1 | えっ? でも、ここって自然保護区だよね。 ハンターなんているはず……まさか、密猟者? |
男性2 | だったら通報しないと……。 けど、間違いだったら悪いしなぁ。 |
男性1 | ……おい、いたぞ! こっちに近づいてくる……! |
アウトレイジャー | ウウウ……。 |
男性2 | ……じゅ、銃だ……。 |
男性2 | ど、どうも、こんにちは! いい獲物はいましたか? 実は俺たちも狩り愛好家で……。 |
アウトレイジャー | ……殺、ス……。 |
3人 | うわあぁぁぁ……っ!! |
──ザザッ
一同 | …………。 |
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ラッセル | ……これが、君たちが今後幾度となく戦うことになる相手。 アウトレイジャーだ。 |
ラッセル | アウトレイジャーについて基本情報を改めて押さえておこう。 初めて出没が確認されたのはフランス。 |
ラッセル | 重武装した犯人による銃乱射事件だと思われていたが、 警察が射殺を試み、たしかに命中したにもかかわらず 犯人の無力化ができず、連合軍が応援に呼ばれた。 |
ラッセル | 連合軍フランス支部の攻撃でも犯人は倒れず、 あり得ないが、そうとしか考えられない1つの可能性が浮上する。 『犯人は不死身、もしくは人間ではない未知の存在である』と。 |
ラッセル | その後、通常は単独犯には使われないような高火力の武器を使用し 武装犯を打ち倒すことに成功したが…… その途端、武装犯の肉体はまるで蒸発するように消失した。 |
ラッセル | そして、武装犯がいた場所には、 彼が攻撃に使用していた銃だけがただ残されたのだ。 その銃は連合軍の攻撃を受けて破壊されていた……。 |
ラッセル | さて、これらの事象から導き出せる可能性はなんだろうか。 始まりの夜、理事長と私の話を聞いていた君たち── マークスとライク・ツーならば、もうわかっているね。 |
マークス | ああ。貴銃士との関連性が考えられる。 |
ライク・ツー | 肉体を損傷しても死なねぇが、銃が壊れたら死んで、 おまけに身体が消えて銃だけが残るってところからな。 |
ラッセル | その通りだ。 しかし、貴銃士とは異なる部分もある。 思いつく限り挙げてみてくれ。 |
十手 | 今の話を聞くに、俺たち貴銃士よりも丈夫みたいだね。 確かに、銃に戻ってしまうような大怪我を負っても、 〇〇君の力があれば元通りになれるわけだが……。 |
ライク・ツー | だからって、軍の集中攻撃を受けても平気かっつーと、 そんなことねぇしな。 |
ジョージ | あと、話が通じないよなぁ。 殺スー!とか、物騒なことばっかり言ってくるし! |
マークス | 攻撃も俺たちとは違うな。 絶対高貴でも、絶対非道でもない。 |
ラッセル | ほう……いろいろ出たね。 君たちの言う通り相違点も多い。 しかし、根幹的な部分で無視できない類似性があるのも事実……。 |
ラッセル | アウトレイジャーに対し最も有効な攻撃手段は、 貴銃士による絶対高貴・絶対非道の攻撃だ。 |
ラッセル | これからの戦いで最前線に立つことになる君たちは、 アウトレイジャーに関する情報をより多く得られるだろう。 |
ラッセル | 何か気づいたことがあれば、些細なことでもいい。 カサリステに報告するようにしてくれ。 |
ラッセル | さてと。アウトレイジャーに関する復習は十分だね。 次はいよいよ実戦に入ろう。 |
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十手 | おお……! ずいぶんと広いところだね。 ここは……? |
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ラッセル | 連合軍イギリス支部の特別演習場だ。 君たち4人で連携して戦えるように、 〇〇君の指揮の下、実戦的な訓練をしてみよう。 |
ラッセル | 演習場のあちこちに、 アウトレイジャーを模したターゲットがある。 それらをできるだけ短時間で撃破してくれ。 |
ライク・ツー | アウトレイジャーを模した……ってことは、 やばい攻撃も仕掛けてくるのか? |
マークス | 何!? それだとマスターが危ないだろう! いや、もちろん俺が全力で守るが……。 |
ラッセル | 安心してくれ。 反撃はゴム弾のみなので君たちが大怪我をすることはないはずだ。 もちろん、当たれば痛いが……。 |
ライク・ツー | はっ、生ぬるいな。 これで実戦的な訓練って言えるのか? |
ラッセル | 基本的な動き、連携を確かめるには、 これくらいの難易度が適切だと総合的に判断した。 |
ライク・ツー | ……あっそ。 |
ライク・ツー | おい、お前ら。 とっとと始めるぞ。 |
マークス | ライク・ツー、なんであんたが命令するんだ。 マスターが指揮をするはずだ。 |
ライク・ツー | へぇ~~? これが『指揮』に入るんだぁ。 さっすが、その辺の胡散臭ぇキノコ食って腹壊した奴は 考えることが鋭いなぁ~! |
マークス | なんだと? |
ライク・ツー | あ、バカにしてることくらいは お前みたいなバカでもわかるのな。 |
マークス | てめぇ……! |
十手 | ちょっ……2人とも! 落ち着いてくれ! 訓練が始まったそばから仲間割れしていたら、 連携どころじゃないじゃあないか……! |
マークス | そもそも連携する必要なんかあるのか? マスターの敵は俺がすべて撃ち抜く。 だから俺がいれば十分なんだ。 |
ライク・ツー | はぁ。現実的に可能なことを言えよ。 |
ジョージ | Hey! ケンカしてるうちにオレがぜーんぶ倒しちゃうぜ☆ |
ジョージ | よぉーく狙って……テイ! |
マークス | ……? あんた、的はちゃんと見てるのか? 100mほどしか離れてないのにどうやって外したんだ? |
ジョージ | 100mほど『しか』!!?? |
ジョージ | くっそ~~! オレだって、あと5発……いや、30発くらいあれば……。 |
ライク・ツー | 弾の無駄だろ。 おらよ! |
ライク・ツーが狙った的が粉々に砕け散った。
十手 | うおっ!? |
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十手 | (すごい……あんな遠くの的が粉々に……。 軍用銃、それも現代銃となると、 射程距離も威力も俺とは比べ物にならないな……) |
十手 | (いやいや、俺も負けていられない! まずは近くの的だけでも……) |
十手 | 装填よし、火薬よし、あとは火種を──……。 |
ジョージ | うげっ、雨だ! 火薬が湿気っちまう……! |
十手 | なんと……! せっかくおこした火種が……! |
マークス | おい、俺が撃とうとしていた的だ! 邪魔をするな! |
ライク・ツー | ちんたらしてる方が悪いんだろうが。 |
主人公 | 【ちょっと、みんな……】 【れ、連携を……】 |
ラッセル | やれやれ……模擬戦以前に課題が多すぎるな。 別の訓練を考えなければ……。 |
模擬戦どころではない惨状を目の当たりにしたラッセルの判断で
急遽模擬戦は取りやめ、5人は結束力を高めるため、
野営訓練を行うことになった。
主人公 | 【ごはんにしよう!】 【カレーができたよ】 |
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十手 | あ、ああ……。 こっちは米が炊けたよ。 |
十手 | まさに『同じ釜の飯を食う』だね。 これでもっと連携が取れるように……。 |
十手 | (連携も何も、俺は戦力にすらなれていない。 絶対高貴も使えなければ、射程距離は短いし、威力も低い。 火種が必要だから雨が降るとまるで力になれない……) |
十手 | はぁぁ……。 |
マークス | おい、何をため息をついてるんだ。 マスターのカレーが不満なのか? なら、俺に寄越せ。 |
十手 | いや、そういうことじゃないんだ……! ちゃんといただくよ。 |
ジョージ | んん~~っ! ウマッ! 疲れてるとなおさら美味く感じるなぁ~! |
マークス | ふん、そうだろう。 マスターのカレーはこの世で一番美味いこもだ。 俺はもう食べたことがあるから知っている。 |
ジョージ | おかわりしちゃおっかなー☆ |
マークス | 待て、俺の分がなくなるだろ……! |
ライク・ツー | ……いきなり野営訓練にシフトしたから仕方ねぇけど、 野菜も果物も少なすぎ。ビタミン不足だっての。 肉も少しだし、タンパク質不足とか兵士の敵だろ。 |
マークス | 何をブツブツ言っているんだ? カレーが美味いなら、もっと大きい声でマスターを褒め称えろ。 |
ライク・ツー | このマスター狂が……。 はいはい、美味いです美味いですー。 |
マークス | 弾倉が抜けたみたいな言い方をしやがって……! |
主人公 | 【食事くらいはケンカせずに食べよう!】 【ケンカしない! 座って食べる!】 |
マークス | はっ……! すまない、マスター……! |
ジョージ | なぁ……あの、映像資料で見たやつ。 撮ってた人たちはちゃんと逃げられたのかな。 |
ライク・ツー | ……武器も持たない一般人が、 あの距離感でアウトレイジャーと対峙したら…… よほどの奇跡でも起きてなきゃ、3人とも駄目だろうな。 |
ジョージ&十手 | …………。 |
マークス | アウトレイジャーってのはなんなんだろうな。 貴銃士と似てる存在なら、マスターもいるってことなのか? |
ライク・ツー | ま、勝手に銃から発生はしないだろうよ。 ただ、貴銃士とは似て非なるものだろ。 なんでああいう存在が生まれちまうのか……わかんねぇな。 |
ジョージ | …………。 |
十手 | ジョージ君? |
ジョージ | あ……悪ィ! ごはん食べたら眠くなってきちまった! |
ジョージ | …………。 |
ブラウン・ベス | …………。 |
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ジョージ | (アウトレイジャー……。 あの時のブラウンは、もしかして……) |
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ライク・ツー | (……あいつは、どこにいるんだろうな……) |
十手 | (俺は、この先どうすれば……) |
マークス | (やっぱりマスターのカレーが一番だ!) |
主人公 | 【(ヴィヴィアンの仇は……)】 【(自分が倒すべき敵は……)】 |
それぞれの思いは、まだ重ならない。
違う物思いに沈みながら、夜は更けていった──。
ジョージ | Hey、ラッセル! どうしたんだ? |
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ラッセル | エンフィールドとスナイダーが絶対高貴に目覚めたと聞いてね。 |
エンフィールド | ええ! ジョージ師匠にいろいろ教えていただけたおかげですね。 |
スナイダー | ……俺は特に何も教わった覚えはないが、 俺は強いという当たり前のことを口にしたらなれた。 |
十手 | はは……。 2人ともさすがだね。 |
十手 | (ジョージ君に、エンフィールド君、スナイダー君…… みんな本当にすごいなぁ) |
十手 | (マークス君もライク・ツー……君も絶対非道を使えるし、 銃としての性能も高くてとても頼りになる……。 俺も強くなれるように頑張らないとなぁ) |
ライク・ツー | んで? こいつらの絶対高貴でも見学に来たのか? |
ラッセル | いや、そうではなくて…… 早速だが、カサリステについて2人に伝えようと思ってね。 |
エンフィールド | カサリステ……ですか? |
スナイダー | それが敵か? |
ラッセル | はは、まさか。 カサリステというのは通称で、正式名称は貴銃士原理研究機構。 |
ラッセル | 世界連合軍直下で、極秘に研究を行っている機構でね。 名前の通り、貴銃士や、貴銃士を呼び覚ます力のもとになる アリノミウム結晶についての研究に取り組んでいる。 |
ラッセル | 今後君たちにも、いろんなデータの計測や任務に 協力してもらうことになるだろう。 よろしく頼むよ。 |
エンフィールド | 僕たちも、貴銃士の力について解き明かす一助になれるのですね! なんだか夢があるなぁ……! ラッセル教官、興味深いお話をありがとうございます。 |
スナイダー | …………。 |
エンフィールド | ……ちょっと、スナイダー。 ちゃんと聞いていたかい? |
スナイダー | 何をだ? |
エンフィールド | ラッセル教官のお話をだよ! 大事なお話だったのに、まったく君は……! |
ラッセル | はは…… まあ、小難しい話ばかり聞かされても退屈かもしれないな。 |
ラッセル | 今日の授業はもう終わっていることだし、 実際にカサリステに行ってみようか。 |
スナイダー | ……ここがカサリステとやらか? |
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ラッセル | いいや、見ての通り図書館だよ。 |
ジョージ | だけど、ここに秘密のイカした入り口があるんだよな☆ |
ゾーイ | 皆様、おこんにちは。 お待ちしておりましたわ。 |
ゾーイ | …………。 お2人には初めてお会いしますわね! アタクシはゾーイ・モンテルノッテ。 |
ゾーイ | イギリスの新たな貴銃士の皆さんにお会いできて、 アタクシ感激ですわ。 |
スナイダー | 妙な喋り方のうるさい奴だな。 |
エンフィールド | これ、スナイダー! モンテルノッテさん、これからお世話になります。 |
ゾーイ | あらあら! オホホホホ! 息の合ったご兄弟ですこと♪ |
ラッセル | やあ、ゾーイ。 地下の閉鎖書庫に案内を頼めるかい。 |
ゾーイ | もちろんですわ。 ささ、皆様こちらへどうぞ。 カサリステのスペシャル受付嬢のアタクシがご案内しますわよ! |
一行はゾーイの案内で図書館地下2階の閉鎖書庫へやってきた。
マークス | 確か、このあたりの本棚だったな。 |
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ライク・ツー | そっちは動く本棚の方な。 1つめの鍵になる本はこっちの本棚だ。 ……ほら、あったぜ。『新輝石触媒構成』。 |
十手 | 栞なら俺がちゃんと持ってきているぞ。 任せてくれ! |
ライク・ツーが抜き取った本に十手が栞を挟み、
マークスが別の棚の空いたスペースに入れる。
エンフィールド | ……? 何も起きませんね。 |
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ジョージ | No problem! ここからだぜ! エンフィールド、せーので本棚押すぞー。 |
エンフィールド | え、ええ! わかりました、ジョージ師匠。 |
ジョージとエンフィールドが本棚をぐっと押すと、
棚がどんどん下がっていき、
人1人通れるくらいの幅の隠し通路が現れた。
スナイダー | ほう……動く棚か。 これは初めて見るが、妙に懐かしさがあるな。 なぁ? エンフィールド。 |
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エンフィールド | う……。 |
スナイダー | 秘密裏に閉じ込めるにはよさそうだが…… もう監禁はやめてくれよ? エンフィールドお兄ちゃん。 |
エンフィールド | き、君は勝手に出てきていたくせに! |
スナイダー | ふん……閉じ込めたことは否定できないからと、 なんとか逃げ出した健気で哀れな弟を責めるのか。 |
エンフィールド | 君が健気で哀れだって……!? |
ジョージ | HAHAHA☆ 2人の会話ってリズミカルで楽しいよな! |
ライク・ツー | ……リズムはさておき内容はやべぇけどな。 |
ゾーイ | さて、入り口についてはお2人ともわかったことでしょうけれど、 カサリステ内は迷路のように入り組んでおりますからね! 入る時は必ずアタクシにお声がけくださいな。 |
エンフィールド | うわぁ……ここがカサリステですか。 どこもかしこも白いですね。 |
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ジョージ | おう。 マジですぐ迷っちまうから、エンフィールドも気をつけろよ~。 |
十手 | 目印らしい目印もないし真っ白だから、 どこからどう来たかわからなくなってしまうんだよなぁ。 |
エンフィールド | そうなんですね……! 僕も気をつけます。 |
エンフィールド | ……あれ? スナイダーがいない……? |
ライク・ツー | スナイダーならあっちにいるぜ。 |
ライク・ツーが示した方には、
廊下の壁際にぽつんと佇むスナイダーの姿があった。
エンフィールド | スナイダー? |
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──キィィィィ~~!!
黒板を引っ掻いたような不快な音が廊下に響き渡り、
一行は一斉に耳を押さえた。
主人公 | 【わっ!】 【一体何を……!?】 |
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エンフィールド | スナイダー! 何してるんだい!? |
スナイダー | 目印を付けている。 もと来た道を辿れるようにな。 ……森に入る時もこうすると迷わなくていい。 |
ラッセル | 勝手に壁に傷をつけないでくれ……! |
ラッセル | さてと。せっかくカサリステに来たことだし、 新たな仲間も加わったからね。 チームワークを高めるためのちょっとしたゲームをしてみようか。 |
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エンフィールド | それはいいアイディアですね! 皆さんと一緒に戦う上で連携は大事ですから。 |
ジョージ | そうだな! |
主人公 | 【(この間は模擬戦中止になったけど……)】 【(今回は大丈夫かな……?)】 |
ラッセル | 今回皆にやってもらうのは、『相手を褒めるゲーム』だ。 相手のいいところを見つけて皆で褒めてみよう。 これは、人のいいところに目を向ける練習にもなる。 |
ラッセル | 褒められると自己肯定感も高まるし、 仲間に認められているという実感は、 チームワーク強化に役立つはずだ。 |
スナイダー | ……くだらん。 |
ライク・ツー | はぁ……どうにかこうにか褒めろって? んな甘っちょろいことやるより訓練するほうがいいっての。 |
マークス | ……そもそも、チームワークを強化する必要はあるのか? |
ジョージ | チームワークは大事だって! 敵が多い時とか、みんなで協力しないとだろ? |
エンフィールド | ええ、ジョージ師匠のおっしゃるとおりです! 協力することで戦術の幅も広がりますしね。 |
主人公 | 【とりあえずやってみようか】 【みんなで協力できた方がいいからね!】 |
十手 | うんうん。 ものは試しということで、早速挑戦してみよう! |
十手 | ええと、それじゃあ俺から始めてみようかな。 まずはジョージ君! いつも明るくて元気をもらえるよ。 人のために力を尽くせるところも最高の美点だね! |
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十手 | マークス君は〇〇君想いで、 まっすぐでひたむきだね。 あと、数学が得意なところも尊敬するなぁ! |
十手 | ライク・ツー君は、指摘がいつも的確で、 皆をよく見ているなぁと感心するよ。 文武両道で、苦手なことなんてないように思えるね。 |
ジョージ | Oh……! Thank you! 十手は褒め上手だな! |
マークス | 事実を言われただけなのに、気分がいい。 不思議な感じだ。 |
ライク・ツー | つーか、お前の方こそ人のことよく見てるよな。 |
十手 | そ、そうかい? へへ……。 |
ジョージ | よーし、次はオレだ! マークスは、狙撃がすごい! ライク・ツーはストイックだよなー。 十手はいいヤツ! あと物知り! |
ジョージ | エンフィールドは、面倒見がいいし頭もいいな! スナイダーは、迷いがなくていいと思う! |
エンフィールド | ありがとうございます、ジョージ師匠! スナイダーも褒められるなんて……師匠はすごいですね! |
エンフィールド | では、僭越ながら僕も……。 ジョージ師匠は、大英帝国が誇るブラウン・ベスから目覚めた 高貴な貴銃士で、まず佇まいからして素晴らしいです! |
エンフィールド | 迷える僕を見捨てることなく、根気強く絶対高貴の特訓に 付き合って下さった懐の広さ、深さ……! 明るく気さくで多くの人から親しまれる人徳!! |
スナイダー | おい、エンフィールド。 そいつの称賛ならいつも腐るほど聞いている。 俺はどうなんだ? ん? |
エンフィールド | ええっと、スナイダーは……。 うーんと……褒めるとするなら…… 向上心がある、かなぁ。 |
スナイダー | ……ほう。 |
主人公 | 【マークスとライク・ツーはどう?】 |
ライク・ツー | そうだな……ジョージは、もう言われてるけど、 陽気で人に警戒心を抱かせねぇから、 人と関わる任務では役立つかもしれないな。 |
ライク・ツー | ただ、銃的には骨董品みてぇなもんだし、 当たらねぇのに煙モクモクで視界悪くなるから、 戦う時は絶対高貴メインで頭も使ってほしいもんだ。 |
ジョージ | 褒められ、た……んだっけ、オレ……? |
マークス | なるほどな。そういうことなら言えるぞ。 ライク・ツー、あんたは俺をムカつかせるのが上手だ。 |
ライク・ツー | それはただの悪口だろうが! |
エンフィールド | スナイダー、君も少しは参加しないと。 ほら、皆さんに対して思っていることを言って! |
スナイダー | …………。 |
スナイダー | おまえは……髪が派手だ。 |
ライク・ツー | あ? だからなんだよ。 |
スナイダー | 戦場でその色は目立つだろう。不利だな。 |
ライク・ツー | てめぇも貶してるだけじゃねぇかよ! |
ラッセル | 時間になったが……どうだい? 少しは打ち解けて結束力が高まってきたかな。 |
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エンフィールド | ジョージ師匠からたくさん嬉しいお言葉をいただけて、 感激しました! |
ジョージ | 褒めてもらえるのって嬉しいもんだな! |
十手 | なかなかいい取り組みだったと思うよ! 途中までは……。 |
ライク・ツー | 適当に褒めることに特に意味があるとは思えねぇけど、 有意義な指摘なら大事なんじゃねーの? |
マークス | 俺は褒められるならマスターからがいい。 |
スナイダー | それより早く戦いに行かせろ。 |
ラッセル | 成果は五分五分といったところかな……ははは……。 |
その後、一行は連合軍イギリス支部の特別演習場へと場所を移し、
実戦形式の訓練を行うことになった。
ラッセル | エンフィールドとスナイダーは初めてだが、 〇〇君と4人はこの間も来たからわかるね。 |
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ラッセル | この特別演習場には、 アウトレイジャーを模したターゲットが配置してある。 |
ラッセル | 今回の訓練では、皆で連携して、 それらをできるだけ短時間で撃破してくれ。 |
スナイダー | 模擬戦か。 ハリボテ人形なぞ倒してもなんの面白みもないが…… それでも、さっきまでのくだらん戯言遊びよりはマシか。 |
スナイダー | さっさと始めるぞ。 |
スナイダー | ──絶対非道! |
エンフィールド | ……! ちょっと、スナイダー! なんで絶対非道を使うんだい!? |
マークス | そうだ! 訓練で無駄に絶対非道を使うんじゃねぇ! その力はマスターの負担になるんだぞ! |
スナイダー | ……? 実戦形式の訓練なのだろう? 絶対非道を使って何が悪い。 |
マークス | 悪いに決まってるだろうが。 俺は実戦でもなるべく絶対非道を使わないようにしている! |
スナイダー | 意味がわからない。 |
エンフィールド | 絶対非道しか使えない現代銃の貴銃士ならまだしも、 君は一応古銃でもあるし、 絶対高貴という輝かしい力が使えるんだよ!? |
エンフィールド | せっかく絶対高貴に目覚められたのにそっちを使わないで、 非道の力を振るうなんてどうかしてる! |
マークス | そうだ!! |
ライク・ツー | 妙なところで結託しだしたな、あいつら。 |
ジョージ | チームワークアップゲームの成果か……!? |
十手 | うーん、どうなんだろう……? |
スナイダー | ……どうかしていると言うなら、 おまえらの方がどうかしているだろう。 |
マークス | どういうことだ。 |
スナイダー | 俺が絶対非道を使っても問題はないはずだ。 〇〇が持つ戦力のうち、絶対非道を使えるのは3挺。 UL96A1が使わないのなら2挺だ。 |
スナイダー | 絶対高貴を使う奴の方が多いのだから、 俺が絶対非道を使うことになんの問題がある? |
ライク・ツー | たしかにな。 お前にしちゃあまともなこと言ってるぜ。 |
ライク・ツー | マークス。お前が絶対非道を使わないで、 スナイダーのもダメだってんなら、 絶対非道を使うのは俺だけになる。 |
ライク・ツー | 絶対高貴枠が多すぎて、 そのうち〇〇の傷が消えちまうぞ。 |
スナイダー | そうしたら、おまえの大切なマスターと一緒にいられず、 守れなくなるわけだが……それが望みなのか。 妙な奴だな。 |
マークス | …………。 |
ジョージ | 絶対高貴と絶対非道はどっちも大事ってことだよな! |
十手 | だからこそ、俺たち皆の協力が必要なんだよね。 |
主人公 | 【その通り】 【両方の力と皆が大事】 |
マークス | ……マスターがそう言うなら……。 |
マークス | (それでも、俺はマスターを傷つけるのは嫌だ。 できることなら、絶対非道は……) |
模擬戦を終えたあと、〇〇はラッセルに呼ばれ。
今日の振り返りをすることになった。
ラッセル | 〇〇君、お疲れ様。 今日はカサリステ見学に模擬戦にと忙しかったが大丈夫かい? |
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主人公 | 【問題ありません】 【大丈夫です】 |
ラッセル | それはよかった。 ……君から見て、今日の彼らはどうだったかな。 |
ラッセル | 模擬戦の結果自体は上々と言っていいが…… やはりまだ、連携に不安が残る印象だね。 |
ラッセル | 君を一番に考えるマークスの気持ちは素晴らしいが、 絶対非道への強いためらいは、 一瞬も油断できない戦いの場において危険かもしれない。 |
ラッセル | かといって、使用を強制するものでもないし…… 難しいところだね。 |
ラッセル | 〇〇君、 それとなくマークスのことを気にかけてやってくれ。 |
主人公 | 【もちろんです】 【わかりました】 |
ラッセル | よろしく頼むよ。 |
ラッセル | 〇〇、マークス、ライク・ツー、 ジョージ、十手、スナイダー、エンフィールド。 今日もカサリステにて対アウトレイジャー戦の訓練を行う。 |
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主人公 | 【よろしくお願いします】 【頑張ります!】 |
ラッセル | では、まず──車に乗って移動だ。 |
マークス | なんだ……? 変な街だな。 |
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ラッセルによって連れて来られたのは、
周囲をぐるりと壁に囲まれた、人気のない街だった。
街の中央には高い塔がある。
ラッセル | 市街戦を想定した連合軍の訓練施設だ。 今日はここで、君たちにゲームを行ってもらう。 |
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スナイダー | ゲーム……? |
ラッセル | アウトレイジャーごっことでも言おうか。 実は君たちにフランス支部から支援要請が来ていてね。 |
ラッセル | フランスでは、アウトレイジャーが頻出しているんだ。 フランスにも貴銃士はいるが、出没数が多く、手が回らない。 そこで、君たちの手を借りたいということだ。 |
ラッセル | パリは人通りが多く、建物も多い。 街と市民に被害を出さないような戦い方をここで学んでくれ。 |
主人公 | 【イエッサー!】 |
ライク・ツー | ゲームと言うからには、ルールがあるのか? |
ラッセル | ああ。 アウトレイジャーチームと連合軍チームに分かれて行う。 |
ラッセル | アウトレイジャーチームは南の赤い旗の家が陣地で、 連合軍チームは北の青い旗の家が陣地。 先に相手の旗を取った方が勝ちだ。 |
エンフィールド | なるほど、陣取りゲームのようなものですね。 |
ラッセル | まずは陣営を決めよう。 くじを用意した。みんな、引いてくれ。 |
〇〇と貴銃士たちが、それぞれくじを引いた。
アウトレイジャー役はマークス、
〇〇、十手に決定した。
マークス | マスター、任せてくれ! アウトレイジャーとして奴らを全員叩きのめす! |
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十手 | ラッセル教官、本当に叩きのめしちゃあまずいと思うが……。 |
ラッセル | もちろん実際に攻撃しないぞ。 「Bang!」と言って身体にタッチするだけでOKだ。 私は市街地を見渡せるところから見ているから、そこで判定する。 |
ラッセル | ルールはわかったかい? さあ、さっそくゲーム開始だ! |
〇〇たちはそれぞれの陣地に移動した。
ラッセルがゲーム開始のブザーを鳴らす。
ジョージ | 始まったぞ! どうする? |
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ライク・ツー | まとまってちゃ意味がねぇ。 分かれてアウトレイジャーを捜索しつつ、先に進もうぜ。 |
スナイダー | おまえらは勝手にやっていろ。 俺は先に行く。 |
エンフィールド | あ! スナイダー! ……まったく。 |
ジョージ | じゃあオレは、ちょっと広いこの道から行くぜ。 狭いところは、銃を持ってちゃ動きづらいんだよな。 |
エンフィールド | そうですね。僕たちの銃は、 広い平野での使用を前提に作られていますから……。 |
ライク・ツー | おいお前ら、市街戦なんだから遮蔽物を上手に使えよ。 身体を隠しながら進め。 |
ライク・ツー | 俺はこっちの狭い路地で行く。 アサルトライフルは小回りが利くし、 会敵した時も即対応できるからな。 |
ジョージ | おう! そんじゃ、健闘を祈るぜ! |
ライク・ツー | (障害物の多い市街地では、近くに敵がいても気付きづらく、 出会い頭に近接戦闘が発生しがちだ) |
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ライク・ツー | (曲がり角では、慎重に辺りを見回して……) |
ライク・ツー | ……よし。 |
エンフィールド | …………。 |
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エンフィールド | (赤い旗まで、あと約100メートル……。 ここからはより警戒して行かなければ) |
マークス | Bang. |
エンフィールド | あっ!! |
ラッセル | エンフィールド、アウト! |
エンフィールド | 待ち伏せされていたのか……不覚! |
マークス | 環境と同化し、気配を消して近づく。 狙撃手には簡単すぎるゲームだな。 |
ゲームはマークスがエンフィールドを倒し、
アウトレイジャーチームが有利に進んでいた。
十手 | バン! |
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ジョージ | うわぁ! |
ラッセル | ジョージ、アウト! |
ライク・ツー | 油断してるところを──Bang. |
十手 | のわっ!? ライク・ツー君! |
ジョージ | ライク・ツーもいたのか! |
ライク・ツー | ったく……ジョージ、お前が俺のルートに食い込んできたんだろ。 うろちょろ動くな。 |
ラッセル | 十手、アウト! |
マークス | 十手とジョージが続けざまにやられたのか。 マスターはまだセーフだな。 向こうの残りはライク・ツーとスナイダー……。 |
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マークス | ……っ! |
マークス | (いる。近くに……) |
──コン……!
マークス | ……! |
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マークス | (気配とは別の方向で石の落ちる音──これは罠だ) |
マークス | (石の落下地点はあの物陰……どこから投げた? 音量からしてそう遠くはない。 そして、罠にかかった獲物が近づくのを観察できる場所は──) |
マークス | (あの家屋の2階……!) |
マークスは息を止めて慎重に近づく。
その時──
スナイダー | …………。 |
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マークス | ……ッ!! |
背後に現れたスナイダーから、マークスは咄嗟に距離を取る。
スナイダー | ほう、よく反応したな。 |
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マークス | 俺の動きを読んでいたか……。 野生動物のような勘だな。 |
スナイダー | ちょうどいい。おまえとは一度戦ってみたかったからな。 俺が勝ったら相棒とやらの座はいただくぞ。 |
マークス | なにっ! |
スナイダーは拳に隠し持っていた砂を
マークスに向かって投げつけた。
マークス | うっ! |
---|
マークスがひるんだ隙に、スナイダーは自身の銃床を振りかぶる。
が、マークスは寸でのところで避けた。
マークス | 貴様……汚いぞ! |
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スナイダー | 戦場に汚いも綺麗もあるものか。 勝つか負けるか、だ。 |
マークス | この……! |
ラッセル | マークスとスナイダー! 私的な戦闘はやめるんだ! |
近くにいた〇〇も駆けつける。
主人公 | 【やめなさい!】 【2人とも、落ち着いて】 |
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マークス | 駄目だマスター。 これは負けられないんだ! 相棒の座がかかっている! |
スナイダー | 邪魔をするな、〇〇。 黙って見ていろ。 |
ジョージ | Wow……どっちが勝つんだ!? 2人とも強いからなぁ。 |
エンフィールド | って、のんびり観戦している場合じゃありませんよ師匠! 止めないと、流血沙汰になってしまいます! |
十手 | よし、俺が止めに入るぞ! マークス君スナイダー君、拳を抑えて──ぶほぁっ! |
一方、その頃──
アウトレイジャーチームの陣地。
ライク・ツー | あのさー、旗取ったんだけど。 |
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ライク・ツー | って、誰も聞いてねーし。はぁ……。 |
マークスとスナイダーたちの前に
旗を持ったライク・ツーが現れ、
連合軍チームの勝利でゲームは終了した。
ラッセル | とにかく、市街戦の感覚はつかめたと思う。 最後に、救助誘導チームと討伐チームに分かれて 連携する訓練をする。 |
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ラッセル | 救助誘導チームは市民を安全な場所へ誘導すること。 討伐チームは敵を市民から遠ざけたり、 有利な地形におびき寄せるなど工夫して戦ってくれ。 |
そこへ、ぞろぞろと数十名の男性が集まってきた。
十手 | おや、この方たちは── |
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十手 | って、アウトレイジャー!? |
ラッセル | 市民役を引き受けてくださった連合軍兵士の皆さんだ。 それから、アウトレイジャー役も。 |
兵士たち | よろしくお願いします! 貴銃士様方の訓練にご一緒できて光栄です。 |
兵士たち | 自分たちはアウトレイジャー役です! ハロウィンの仮装として用意したけど、不謹慎だと怒られ 活躍の場がなかったこの衣装……やっと活かせる時が来た! |
ライク・ツー | いや、仮装のクオリティ高っ。 |
ラッセル | では組分けを発表する。誘導チームは、スナイダー、 エンフィールド、ライク・ツー、〇〇。 十手、ジョージ、マークスが討伐チームだ。 |
スナイダー | 俺が市民を助ける役回りだと……? 市民など、そこにいるのが悪い。放っておけ。 |
ラッセル | スナイダー、君は戦闘意欲が高く優秀な戦士だが、 連合軍は市民を助けることも大事な使命なんだ。 それを学んでくれ。 |
スナイダー | 戦闘意欲が高く優秀ならそれでいいだろう。 |
エンフィールド | だから、それじゃよくないから訓練するんだって。 はぁ……なんと言ったらやる気になってくれるんだろう? |
主人公 | 【市民が自分だと思って行動してみて】 |
スナイダー | ……おまえを守る訓練か。 ならば仕方ない。 |
ラッセル | さぁ、頼んだぞ。 貴銃士たちは裏の路地に待機していてくれ。 市民の悲鳴が聞こえたら、現場に急行して作戦開始だ。 |
ラッセル | 貴銃士とアウトレイジャーには武器の代わりとして 水鉄砲を渡そう。水を浴びたら失格だ。注意するように! |
ラッセル | では──スタート! |
市民役の兵士 | うわあー!! 助けてくれぇ!! |
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アウトレイジャー役の兵士 | ウゥ……ッ、殺ス……ッ!! |
ジョージ | おお、迫真の演技! |
十手 | ジョージ君! 左から追い詰めて、あっちの袋小路に後退させよう! |
ジョージ | 了解! |
アウトレイジャー役の兵士 | 死ネ……ッ!! |
市民役の兵士 | もうダメだぁ! |
ライク・ツー | 諦めんな! |
ライク・ツーが市民を突き飛ばし、
アウトレイジャーの水鉄砲をなんとか躱した。
ライク・ツーはすぐさま攻撃態勢に移る。
市民役の兵士 | ひぃぃ;つ、腰が抜けて、立てない……! |
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スナイダー | ……おい、1秒以内に立て。そして走れ。 |
市民役の兵士 | へっ!? |
スナイダーは男性の腕を引っ張り上げ、立たせて背中を押す。
スナイダー | チッ。さっさとしろ、弱者め。 |
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市民役の兵士 | は。はいぃっ! |
エンフィールド | (ちゃんとアウトレイジャーと逆方向に誘導してる。 スナイダー……やれるじゃないか! ……ちょっと口は悪いけど) |
エンフィールド | 逃げ遅れた人はいませんか! さあ、僕についてきてください! |
十手 | 追い詰めたぞ! 今こそ年貢の納め時でい! |
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アウトレイジャー役の兵士 | グ……ウ……! |
ジョージ | 挟み撃ち成功だな☆ マークス! |
マークス | ああ、任せろ。 |
アウトレイジャー役の兵士 | ……ッ!? |
アウトレイジャーの背後に、待ち伏せしていたマークスが現れた。
マークス | 絶対非道──心銃! |
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アウトレイジャー役の兵士 | ひぃぃぃっ!! |
十手&ジョージ | マークス! 本当に絶対非道してるって!! |
マークス | あ……しまった。 |
アウトレイジャー役の兵士 | やられました……! |
ラッセル | そこまで! 素晴らしい手際だったぞ、みんな! すごいじゃないか! |
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市民役の兵士 | 救助も討伐も、お見事でした……! |
アウトレイジャー役の兵士 | 避けるのも早くて、水鉄砲が一回も当たらなかった……! |
主人公 | 【さすがだよ!】 【すごい!】 |
ジョージ&十手 | いえぃ! |
マークス | 俺はマスターの相棒だ。当然の結果だろう。 |
ライク・ツー | (うーわ、尻尾ぶんぶん振ってるくせに冷静ぶってやがる) |
スナイダー | 〇〇なら……死なせるわけにはいかんからな。 |
エンフィールド | 弟の新たな一面が見れて、僕も兄として嬉しいです。 |
ラッセル | 顔を見ればケンカばかりだった君たちが、 こうして連携を取りながら戦えるようになるとは……! 立派に成長したな……。 |
ラッセル | 未来は明るいぞ、〇〇君。 |
ラッセル | さぁみんな。 フランスでもこの訓練を忘れず、使命を果たしてくれたまえ。 期待しているよ。 |
兵士たち | 頑張ってください! |
主人公 | 【頑張ります!】 【ご協力、ありがとうございました!】 |
アウトレイジャー対策室の期間終了から報酬受取期間内にアクセスすると見られるストーリーです。
ラッセル | やあ、お疲れ様。 今回のアウトレイジャー対策室はどうだったかい? 何か得るものはあったかな。 |
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ラッセル | 日頃の学習や訓練が、いざという時に君を助けてくれる。 生存率を上げることにも必ずつながるはずだ。 |
ラッセル | 君たちはこれから危険な任務にも就くことになるだろう。 慎重を期し、君自身を大事にしながら励んでくれ。 |
ラッセル | 世界中で脅威にさらされている人々のため…… そして、ヴィヴィアン君のためにも……健闘を祈るよ。 |
ラッセル | ところで、特別手当てはもう受け取ったかい? 訓練を頑張った君に、連合軍から報酬が出ている。 忘れずに受け取ってくれ。 |
ラッセル | では、今度のアウトレイジャー対策室も頑張ろう。 |
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