オーストリア編:第21話~第25話

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第21話:夜闇に蠢くもの

シャルルヴィルカールさんには会えなかったけど、作戦は成功してよかったね。
マークスああ。
これで明日、あいつの眠気が消えていたら、
まともな状態で会話ができる。
シャルルヴィルうん。
あとは、犯人が誰なのかわかればいいんだけど……。
シャルルヴィルふぁ……。疲れたら眠くなってきちゃった。
今日はちゃんとリラックスしてよく眠りたいな。
マークスあんた、昨日も散々ぐーすか寝てただろ。
シャルルヴィルそれは薬のせい!
枕も使わずに、この服のまま長い時間寝てたせいで、
起きた時身体が重かったんだよ。
シャルルヴィルだから、今日はよく休んで明日に備えるの。
……あ、そうだ。あれ使おーっと!
マークスあれ?
シャルルヴィルじゃーん! キャメルの毛布!
温かいのに蒸れないんだ。
マークスキャラメル? ベトベトするだろ。
あんた、いくら甘いものが好きだからって、
食い物を毛布にするのはどうかと思うぞ。
シャルルヴィルキャラメルじゃなくてキャメル!
ラクダだよ。砂漠にいる動物、知ってるでしょ?
マークスいや、俺は砂漠には行ったことがない。
そんなに有名なのか?
シャルルヴィルえ……知らないの? 本当に?
士官学校に戻ったら、図書館で図鑑を見てみてよ。
シャルルヴィルラクダって毎年、春になると自然と毛が抜け落ちてね。
それを使って毛布に───

───ドォンッ!!

マークス&シャルルヴィル……!?
マークス爆発……? 敵襲か!?

マークスとシャルルヴィルは、〇〇がいる隣の客室へと駆け込む。

マークスマスター!
主人公【今の音は一体……!?】
【宮殿本館の方から爆発音が……!】
マークスマスターは窓から離れてくれ。
俺たちが外を確認する。

マークスとシャルルヴィルが、少しだけカーテンを開けて
宮殿の方向を確認する。

マークス……人影はないな。
襲撃ではない……のか?
シャルルヴィルでも、見て!
1階からちょっと煙みたいなの出てない……?
主人公【救助に行かないと!】
【避難を手伝おう!】
マークス了解だ、マスター!
シャルルヴィル行こう!

マークス扉に鍵が閉まってる……。撃てば開くか?
シャルルヴィル開くと思うけど……
向こうに人がいたり、跳弾したりしたら危ないよ。
シャルルヴィルちょっと待ってて、ボクが叩き壊すから!
マークスおお……頼んだ!

シャルルヴィルが、銃床部分を使ってドアを叩き壊し、
3人は宮殿本館の中へ入った。

マークス煙臭くはないな。
火事にはなっていないのか。
シャルルヴィル今のうちにみんなを避難させないと……。
カールさんは大丈夫かな?
薬は切れてるはずだし、爆発音に気づいてちゃんと起きてるよね?
マークス寝てたら、この間のあんたみたいに担いでいけばいい。
シャルルヴィルそれはだめだよ!
あれ、めちゃくちゃお腹痛くなるんだから───
???なんということだ……! 一体何が起きている!?
カール様……俺の実験室……!
マークスおい、ローレンツ!
ローレンツ……!
君たち、どうやって───いや、今はそんなことどうでもいい。
カール様を見なかったか?
シャルルヴィル見てないよ。
これから部屋に行こうとしてたんだけど……いないの?
ローレンツああ。常春の間も見てみたんだが、いらっしゃらなかった。
夜食でも召し上がっているのか───

───ドォン!!

シャルルヴィルうわぁっ! まただ!
マークス今の音……地下からだったな。
ローレンツ地下には俺の研究室が……!
モルモット1号もいるというのに!
ローレンツ───ハッ!
まさか……モルモット1号が脱走を試みているのか!?
マークス宮殿を壊す気かよ!?
シャルルヴィルとにかく、地下に急ごう!

第22話:衝撃

ローレンツ地下室への近道はこっちだ!

───ドォン……ッ!!

マークスうおっ!?
大丈夫か、マスター。
主人公【大丈夫!】
【先を急ごう!】

3人は、ローレンツを先頭にして、地下室へ続く階段へ向かう。

使用人この揺れは一体……!?
シャルルヴィル危ないから、みんなは外に避難して!
まだ寝てる人がいたら起こしてあげて!
使用人は、はい!

───ドォンッ!!

マークス揺れが大きくなってるぞ……!
ローレンツいや。
我々が震源に近づいているのだ、Mr.マークス。
ローレンツだが……妙だな。
これまでにもモルモット1号は何度も脱走を図り、
時には絶対非道を用いて暴れてきた。
ローレンツしかしそのいずれの場合でも、
ここまでの大きな衝撃は生み出していなかったはずだ。
ローレンツモルモット1号には、己の力を弱く見せておいて
周囲を油断させるなどといった、
忍耐力が必要な計画の実行は不可能……。
マークスおい、何をごちゃごちゃ言ってる。
ローレンツつまり、モルモット1号が未知の要因で力を増したか───
あるいは、何かしらの兵器など、
彼以外によって生み出された揺れである可能性がある。

───ドゴォンッ!!

一同うわっ!!

地下へ続く階段が見えてきたその時、
ひときわ強い揺れが起きる。
壁が崩落し、粉塵が舞う中、1つの影が現れた。

???………………。
マークスベルガー……じゃ、ない!
ローレンツあれ、は───。
カール……ウゥ……。
ローレンツカール、様……!?
シャルルヴィル……っ、そんな、なんで……!
マークスアウトレイジャー化してる……!
ローレンツな、何を言ってるんだ。
カール様が、アウトレイジャーになるなど……!
カール……破壊、スル……。
カール破滅ヲ……!
主人公【危ない!!】
【避けて!!】

アウトレイジャーと化したカールが放った攻撃は、
壁や天井を貫き、宮殿の廊下が一部崩壊する。

〇〇は咄嗟に貴銃士たちを安全圏へ押し出そうとし、
マークスとシャルルヴィルも、マスターを庇おうと手を伸ばす。
3人の頭上から、瓦礫が降り注いだ。

マークスマスターッ!! うっ……!!
シャルルヴィルくっ……!
シャルルヴィル〇〇!! マークス!!
そんな、嘘だ……しっかりして……!
シャルルヴィル(2人とも、破片が頭に当たったんだ……!
大きい傷はないけど、脳震とうかも……!?)
カール…………。
ローレンツカ、カール……樣……?
俺は、悪い夢でも見ているのか……?

天井崩落地点から少し離れていたローレンツは、
怪我こそないが、敬愛するカールの変わり果てた姿に呆然とし、
ガクリと膝をつく。

シャルルヴィルローレンツさん……うっ……、しっかりして!
ボクたちでカールさんを止めないと……!
ローレンツ……っ、あ……、まずい。ひどい怪我だ。
早く医者を……。
ローレンツ……でも、カール様が……。
お、俺は……こんな事態には……!
シャルルヴィル(……そういえば、オーストリアでは
アウトレイジャーがほとんど出ないって話だったっけ)
シャルルヴィル(ローレンツさんはまだ絶対高貴が使えないみたいだし、
アウトレイジャーとの実戦経験がないはず……。
ボクが……ボクが、なんとかしないと……!)

シャルルヴィルは、片足を引きずりながら銃を構える。

シャルルヴィル(さっきの瓦礫で片足は……たぶん骨が折れてるし、
全身痛い、けど……腕は使える。銃も無事だ。
ボクはまだ、戦える!)
カール……消ス……!
シャルルヴィルカールさんに、これ以上誰も傷つけさせない!!

第23話:闖入者

カール…………ウゥ…………。
シャルルヴィルはぁ……はぁ……。
シャルルヴィル(強い……!
カールさんの銃を傷つけたくないけど、
手加減してて太刀打ちできるような相手じゃない……!)
シャルルヴィル(どうしよう……
全力でかからないと、ボクたちの方が消し飛ばされそうだ。
だけど、もし銃が壊れちゃったら、カールさんはもう……)
???シャルルちゃん……! 心銃ヨ!
シャルルヴィル……!?
あなたは、フランスにもいた───!?

???……ダイジョウブ。

???話している時間はないワ。
絶対高貴のチカラで、カールちゃんを浄化するノ。
さあ、ワタシと力を合わせて───!
シャルルヴィルは、はい!
シャルルヴィル&???心銃───!!
カールウ……、ウウ……。
シャルルヴィルカールさん……!!

カールは、貴銃士としての姿を失っていく。
床へ落ちかけた銃を、謎の貴銃士が受け止めた。

シャルルヴィルカールさんは!? 銃は無事ですか!?
???……ええ。

カールの銃を手にしたまま、謎の貴銃士は立ち去ろうとする。

ローレンツ……! カール様……!
シャルルヴィル待って!
カールさんの銃をどこに持っていくんですか!?
あなたは一体何者なんですか!?
???おっと!
ここは通行止めだぜェ〜?
シャルルヴィル……っ、誰……!?
マークスう……っ、お前らは───!
シャルルヴィルマークス!
動いちゃダメだよ。酷い怪我なんだから!
マークス怪我なんか、関係ねぇ。
そいつらから、マスターを守らないと……!
スケレットおーおー、怪我してるくせにご主人サマを守ろうとすんのか。
健気なワンちゃんだなァ〜。ブハハッ!!
マークス黙れ……ッ!
シャルルヴィルガスマスク……赤髪の貴銃士、って……。
まさか、トルレシャフの“鞭”……!?
スケレットおっ、そこの金髪とはハジメマシテだったか。
以後お見知りおきはしなくていいぜ?
つまんねぇヤツは消してやるからよォ。
ガンマスケレット。
無駄口を叩いている暇があったら働け。
スケレットへいへい。
ガンマ様は気が短くてやんなっちゃうねェ。
スケレットズタボロの犬っころとお坊ちゃんに、腰抜けメガネかよ。
はぁ〜あ、つまんなそー。
さっさとぶっ殺して、スケレットガールズとエンジョイすんぜ!
マークスマスターに、手出しさせるかよ……!
シャルルヴィルマークスは無茶しないで、援護お願い。
ローレンツさん、動ける?
ローレンツ……っ、ああ……!
俺は優秀な官製ローレンツ。やれる、やれる。
この窮地をしのいで、カール様を取り戻すんだ……!
スケレットブハハハッ!
健気な虫ケラ。あばよ〜……!
ローレンツ……っ!
ベルガーひゃっほーいっ!!
俺は自由だ〜〜〜!!!
一同……!
ローレンツモルモット1号!
スケレットモルモットぉ? ウサギじゃん。
なんかバカそ〜ぷぷっ!
ベルガーんだとてめぇ!
バカっていう奴の方がバカなんだよヴァ───カ!!!
ベルガーおーし。
てめぇムカつくからぶっ潰一す!
ローレンツモルモット1号……いや、Mr. ベルガー!
今こそカール様のお役に立つ時だ。
ともに戦うぞ!
ガンマ愚民どもが邪魔をするな!
やれ、スケレット!!
スケレットはいよォ、ガンマ様!

 

第24話:深まる謎

ベルガー絶対非道ッ!
シャルルヴィル心銃───!
ガンマぐぅっ!! ……ぐあああああ!!!!
ガンマあ……あ! 私のマスクが!
あの方からいただいたマスクが……ッ!!
ガンマわ、割れた!!!
スケレットちょちょ、ガンマ様頭からクソ血出てる!
ガンマぐっ……ぐぐぐぐぐ愚民め!!!
許せん! 許せん! 許せん! 許せん許せん許せんッ!!
許せん許せん許せんッ!!
ガンマ躾だ、躾をしてやるゥ───……
スケレットおいウッソだろ!?
チッ……しゃあねぇ、一旦引くしかねーな!

スケレットは、負傷したガンマを抱え上げ
扉の向こうへ消えようとする。

ベルガーああ? 逃げんのかよザコ!!
シャルルヴィルちょっ……! 刺激しない!
スケレット気が向いたら、今度はその減らずロブチ抜いてやるよ。
じゃーな。
ベルガーふぃ〜! 暴れたらすっきりしたぜ。
あー、ハラ減ったァ。コークでも探してくっか!
シャルルヴィル……ベルガーのおかげで、助かった……。
ローレンツMr.シャルルヴィル……。
くっ……。
シャルルヴィルローレンツさん!
ローレンツモルモット1号ならしばらく放っておいても問題はない。
こういう場合に備えて、睡眠薬入りのコークを仕込んである。
食糧庫でスナックとコークをあさったのち、眠りにつくだろう。
シャルルヴィル睡眠薬……そうだ、これ!

シャルルヴィルは、ポケットの中に入れっぱなしだった
すり替え済みのチョコレートを取り出した。

シャルルヴィルこれの解析をしてほしいんだ。
カールさんのために、大至急。
ローレンツ……? よくわからないが、承知した。
だが、まずはカール様の銃を持ち去った貴銃士を追おう。
〇〇殿とMr.マークスの容態は……?
主人公【自分は、大丈夫】
マークスマスター! 大丈夫か!?
俺がそばにいながら……!
すまない……俺は役立たずだ……!
主人公【マークスは悪くない】
【2人とも、ありがとう】

意識がはっきりしてきた〇〇は、
マークスとシャルルヴィルの怪我を治療する。

シャルルヴィルありがとう、〇〇。
マークスマスター……。
本当に大丈夫なのか?
主人公【問題ないよ】
【大丈夫だから、フードの貴銃士を追おう】
マークスならいいが……お願いだ。
無理はしないでくれ。
ローレンツ先ほどのフード姿の貴銃士は、俺の記憶が正しければ、
階段の方へ消えていった。
一部崩れているから足元に注意してくれ。慎重に進もう。

地下へ下りた一行は、周囲を警戒しながら歩いていく。

ローレンツなんだ、この穴は……。

立ち止まったローレンツの視線の先には、
廊下の壁にあいた、人が余裕で通れるほどの大きな穴があった。

マークス穴の向こう側にも廊下があるぞ。
この間は案内されなかったところだよな。
ローレンツ案内するも何も……俺も初めて目にする。
モルモット1号用のトラップを仕掛けるにあたって、
宮殿の図面は何度も確認したが、こんな空間はなかった……。
シャルルヴィル歴史ある宮殿だし、図面に残ってない増改築もあるのかも。
この破壊のあとが、カールさんが来た道のはずだし……
行ってみよう。

図面にないという廊下を進んでいくと、
ドアが破壊された部屋があった。

ローレンツカール様はここにいらしたのか……?
ここで……カール様の身に、何か恐ろしいことが起きた。
マークス……! 誰か来る。
???おい、急げ! 封鎖して補強だ!
衛兵1……ローレンツ様、皆様!
ここは崩落の恐れがあり大変危険です。
即刻退避してください!
ローレンツだが、カール様が……!
衛兵2……っ! 危ない!

そこかしこにあいた大穴のせいで、
地下室のあちこちからパラパラと破片が落ち、
時折大きな剥離物が落下する。

マークス……マスター。あいつらの言う通り、ここは危険だ。
いつ大きく崩れるかわからない。
ローレンツ…………。
客人は俺が安全な場所へと案内する。
君たちも気をつけて職務に当たるといい。
衛兵たちはっ。

その後、〇〇たちは1階へと戻り、
宮殿の外なども捜索したが、謎の貴銃士の足取りは掴めず……。

本館は危険なため、
ローレンツも客室で夜を明かすことになったのだった。

ローレンツ……Mr.シャルルヴィル。
君はあの貴銃士を知っている様子だったな。
マークス俺も知ってるぞ。
フランスで、マスターの傷を治してもらった。
シャルルヴィルカトリーヌさんの傷も治してくれて……。
おかげで、シャスポーを止められたんだ。
今日だって、カールさんの銃を傷つけずに止めてくれた。
シャルルヴィルだから、悪い貴銃士じゃないだろうし、
カールさんの銃は無事だと思うんだけど……。
敵なのか味方なのか、何を目的に動いてるのか、全然わからない。
シャルルヴィルボクからも質問していいかな。
今日みたいなことは、これまでなかったんだよね?
ローレンツああ。俺の知る限りでは、当然ない。
……もしもあったとしたら、
ヴァイスブルク宮殿は原型を留めていないだろう。
マークス確かにな。
シャルルヴィル……明日の金鷲勲章授与式典、どうなっちゃうのかな。
カールさんがいないと始まらないよね。
ローレンツ国内外から賓客が集う重要な式典だ。
オーストリア政府としては決して、
当日キャンセルなどという失態は犯したくないだろう。
ローレンツカール様の影武者でも立てるか……
適当な理由をつけて延期するか。
シャルルヴィルっていうかボクたち……
色々と見ちゃいけないものを見ちゃったこと、
絶対気づかれてるよね……?
シャルルヴィルカールさんのアウトレイジャー化に謎の貴銃士、
宮殿に現れたトルレ・シャフの鞭、図面にない地下室……。
マークスわけがわからねぇ。
オーストリアで何が起きてるんだ……?
ローレンツ俺の頭脳をもってしても不明だが、1つだけ言えることがある。
マークスなんだ。
ローレンツ……無事に夜明けを迎えられるよう、
交代で警戒をした方がよさそうだ。
マークス&シャルルヴィル…………。
ローレンツ(カール様……どうか、どうかご無事で……!)

第25話:金鷲勲章授与式典

───翌日。

シャルルヴィルひとまず、無事に朝を迎えられてよかったね。
あとは、士官学校か連合軍に連絡が取れたらいいんだけど……。
使用人失礼いたします。
使用人本日の金鷲勲章授与式典は、
午前10時より開場し、受付を開始します。
使用人9時30分に皆様のお迎えに上がりますので、
お時間までにご準備をお願いいたします。
……それでは。
マークスは……?
予定通りやるつもりなのか?
シャルルヴィル肝心のカールさんがどこにいるかもわからないのに?
それとも……オーストリア政府は、
カールさんの行方を把握してるのかな。
ローレンツ式典が予定通り行われるからには……その可能性が高いな。
昨夜現れた古銃の貴銃士がオーストリア政府と繋がっていて、
カール様の銃を持ち去り、届けたという線もありうる。
主人公【とにかく行ってみよう】
【参加すれば何かわかるはず】
マークスああ……そうだな、マスター。

───金鷲勲章授与式典の会場付近には、招待客らしき人々や、
彼らやカールの姿を一目見ようと集まった民衆が、
既に数多く集まっていた。

シャルルヴィルわぁ……すごい人!
ローレンツ金鷲勲章授与式典は、歴史こそ今年で2回目と浅いが、
非常に有意義で名誉があり、注目度も高いイベントだからな。
ローレンツ革命戦争の功労者や、戦後の復興に大きな貢献をした人、
学者や芸術家、スポーツ選手、起業家など、様々な分野の人々へ、
英雄であるカール様から勲章が手渡される。
ローレンツ諸外国からのゲストも豪華だ。
君───Mr.シャルルヴィルも人気者のようだぞ。
シャルルヴィルえっ?
カメラマンシャルルヴィル様! お写真よろしいでしょうか!
カメラマンこちらにも目線をいただけますか!?
ローレンツ様とお2人のバージョンも……!
シャルルヴィルOui! わかったから、順番に落ち着いて、ね?

シャルルヴィルたちが写真撮影に応じていた時、
大通りの方で歓声があがる。

市民1おお! 金鷲の馬車だ!
ついにカール様がいらしたぞ!
市民2一目だけでもお姿を拝見したいわ……!
カール…………。
ローレンツ……! カール様……!?

馬車はゆっくりと会場へ進んでいる。
その窓から、カールの姿がはっきりと見え、
各国の記者やカメラマンたちが一斉に馬車を追う。

ローレンツ間違いない。本当にカール様だ。
ご無事だったのか……!
ああ……!
マークスということは……やっぱり、召銃し直されたのか?
シャルルヴィルだとしたら、ローレンツさんが言ってた通り、
あの貴銃士はオーストリア政府と何か関係があるのかな。
シャルルヴィルでも、フランスにも来てたし……。
誰の指示で、なんの目的で動いてるんだろう。
主人公【……彼は、優しい貴銃士だと思う】
【少なくとも、敵対する気はなさそうだ】
シャルルヴィルうん……ボクも同感。
ほんのちょっとしか喋ってないけど……。
カールさんの銃を持つ手つきだって、慈しむように優しかった。
ローレンツ……オーストリア政府にカール様の銃を渡すという行為は、
カール様や俺たちの利益と相反している。
ローレンツこちらを積極的に害する気はないと考えてよさそうだが、
過度の信頼は禁物だろう。
マークス当然だ。
あいつがマスターに危害を加えるなら、俺は迷わず撃ち抜く。
マークス……もう始まるみたいだな。
行こう、マスター。

司会───ただいまより、第2回金鷲勲章授与式典を執り行います。
勲章は、オーストリアが誇る革命戦争の英雄、
貴銃士カール様より授けられます。
カール…………。
司会まずは、文化勲章の発表を行います。
コンラート・ハイダー氏。
オーストリア国内外で50を超える小学校の再建に携わり───……

司会者が氏名と功績を発表し、各人の短いスピーチのあと、
カールから勲章が授けられる。

昨夜の騒動が夢か幻だったかのように、
式典はつつがなく進行していった。

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