貴銃士ストーリー:ライク・ツー

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第1話:ライク・ツー式トレーニング

ライク・ツーおい、〇〇。
ライク・ツー今日の訓練……
ローレディポジションで銃持って走ってたろ。
あの時調子でも悪かったのか?
主人公【……?】
【いつも通りだったはず】
ライク・ツーはぁ……普通にやっててあれかよ。
タイムはまぁ悪くないみてぇだったけど、
後半結構バテてただろ。
ライク・ツーゴールする頃に身体のブレが大きくなってたぞ。
もうちょっと持久力つけるトレーニングしろ。
基本的な筋トレもな。
ライク・ツーお前は俺のマスターなんだから、
甘っちょろいトレーニングしてて
並の兵士程度の能力じゃ困るんだよ。
マークスおい、ライク・ツー!
ライク・ツーなんだ。
マークスあんたがマスターをいじめているように見えた。
マスターに失礼なことを言ったりしてないだろうな?
ライク・ツー別に。俺は事実しか言ってねーよ。
生半可な能力じゃ困るから、
もっと気合入れて鍛えろってな。
マークスは……?
マスターは毎日トレーニングを欠かさないし、
成績だって常に上位だ。なのに文句があるのか?
ライク・ツーああ。当たり前だろ。
この狭い士官学校の中での成績が良くたって、
実戦でちゃんと力を出せなきゃ意味がねぇ。
マークスそれは……そうだが。
でも、マスターが戦う時には、
俺たち貴銃士がそばにいる。
マークスだから、何かたとえ足りない部分があったとしても、
俺たちが支えればいい。そうだろ?
マークスあんたもマスターに文句ばかり言ってないで、
もっとマスターの力になれるように努力したらどうだ。
ライク・ツーはぁ? 俺はもうこれ以上ないほどに完璧だっての。
つーか俺が言ってるのは文句じゃねぇ。
真っ当な指摘だ。
ライク・ツー……それに、誰かが支えること前提の
生ぬるい鍛え方じゃ……駄目なんだ。
ライク・ツーちゃんと、〇〇自身が力をつけねぇと。
俺も、お前も、いつでもいつまでも
そばにいられるわけじゃない。
マークスいや、俺はいつでもマスターのそばにいるぞ。
これからも、ずっとな!
ライク・ツー必ずとは限らないだろ。
いつ何があるか、先のことはわからねぇんだから!
マークスふん。俺とマスターを引き離そうとする奴がいれば、
まずはそいつを撃ち抜いてやる!
ライク・ツーああもう、わからねぇやつだな。
そばにいられなくなる理由なんざ、
他にもいくらでもあるだろうが!
主人公【ストーップ!!】
マークスマスター……。
主人公【ライク・ツーの言う通りだ】
【ピンチを1人で乗り切れるようにしないと】
ライク・ツー……ああ。
わかってるならいい。
ライク・ツー〇〇、お前がやる気あるってんなら、
あとでトレーニングルームに来い。
ライク・ツーお前が毎日トレーニングしてることは知ってるが、
それでいまいち成果が出てねぇなら、
何かやり方がおかしい可能性もある。
ライク・ツーフォームやら負荷やら、
正しく適切なものになってるか確認してやるよ。
主人公【ありがとう】
【よろしく】
ライク・ツー……言っとくが、手加減しねぇからな?
マークスおい、マスターに過度に負担を掛けたら許さねぇ。
怪我なんか絶対にさせるんじゃねぇぞ!
ライク・ツー甘ちゃんは黙ってろ。
マークスなんだと!?
ライク・ツーはぁ……。じゃあな、〇〇。
忘れずにトレーニングルームに来いよ。
ライク・ツーったく。あの調子じゃマークスの野郎まで
トレーニングにくっついてきそうだな……。
まぁ、そうなったらついでにマークスも鍛えてやるか。
ライク・ツー……俺1人が完璧に鍛えてても、駄目なんだ。
それぞれが力をつけないと、結局、また……。

???───お兄ちゃん!

ライク・ツー…………。
ライク・ツー……よーし、気分転換に筋トレしてくっか!

第2話:変わらないもの

───ある日の士官学校にて。
食堂では、貴銃士特別クラスの
調理実習の授業が行われていた。

ライク・ツー……あれ、ベルガーはどこ行った?
ファルああ、ベルガーさんなら、
「料理とかだっりー!」と言っていなくなりましたよ。
ライク・ツーいや、見てたんなら止めろよ……。
ファルおや、止めた方が良かったですか?
彼がいても役に立つどころか、
調理実習の邪魔にしかならないかと思いまして……。
ライク・ツー……それもそうだな。
俺たち2人でパパっとやっちまおうぜ。
ファルええ。まずは……コンソメを小さじ2杯。
それから、塩を一つまみ。
ライク・ツー塩なら俺が入れた。次は?
ファル胡椒を少々。こちらは私が入れましょう。

〜10分後〜

ファルこんなもんでしょうかねぇ。
ライク・ツー分量と手順通りにやったし、これでいいだろ。
あとは、オーブンで15分焼けば完成だな。
ファル……あの。
焼く前に、チーズをかけても構いませんか?
ライク・ツー……ああ、チーズな。
お前、やっぱ好きなんだ。
ファル……?
私の好物を話したことはなかったかと思うのですが?
ライク・ツーあー……。
ライク・ツー今のお前は覚えてないだろうけど…… “昔の” ファルは
かなりチーズが好きで有名だったって聞いてな。
それで、帝都のチーズ水準が上がったとかなんとか。
ファルそうでしたか。
記憶はなくとも好みは変わらないものなんですねぇ。
なんだか不思議なものです。
ファル不思議なことと言えば……
私には、エフという弟がいたそうなんです。
こちらもさっぱり記憶にないんですが。
ライク・ツー……思い出したいとか、会いたいとか、
思ったりしないのか?
ファルさて……?
忘れていても今のところ
特に支障はありませんしねぇ。
ファル当時は仲が良かったそうなんですが、
記憶とともに思い入れも消えたんでしょうか。
今は特に興味もありません。
ライク・ツーそうか……。
ファル……それで、チーズを加えても?
ライク・ツーああ、いいぜ。
お前が持ってきたやつなら、品質は文句なしだろうし。
ファルええ、勿論です。
では、たっぷりすりおろして……。
ジョージおー! こっちの班のはチーズ乗せのアレンジか!
うまそうだなぁ〜!
ジョージくんくん……うおっ!?
なんかこのチーズ、すげーいい匂いがするぞ……!
ファルおや。あなたにもこのチーズの良さがわかりますか。
下等な味覚と嗅覚の持ち主かと思いきや、
意外とお目が高いですね。
ジョージへへっ、Thank You✩
ライク・ツーいや、今のだいぶ貶されてたぞ……。
ファルさて、タイマーを15分に設定して……と。
ベルガー……おい、離せよ!
恭遠これ以上騒ぐなら、次の調理実習は
ローレンツと同じ班になってもらうぞ!
ベルガーうげっ!
恭遠遅くなってすまない。
彼にも何か仕事を与えてくれないか。
ベルガーチョーリとか面倒なコト、誰がやるかよー!
ファル調理の部分はもう終わりましたよ。
あとは焼けるのを待つだけです。
ライク・ツーお前は食器洗え……つっても壊すか割るかだろうし、
オーブンの中見てろ。
チーズがこんがりいい感じになったら教えろよ。
ベルガーふーん……? よくわかんねーけど、
お前らが作ったにしては割とウマソーだな!

ベルガーがソワソワしつつ
オーブンの中を監視し始めたので、
ファルとライク・ツーは調理器具を片付ける。


ファル当時は仲が良かったそうなんですが、
記憶とともに思い入れも消えたんでしょうか。
今は特に興味もありません。

ライク・ツー(記憶が消えると、こうも変わっちまうのか……)
ライク・ツー(……俺はどうなんだろうな。
もし、ファルみたいに記憶がなくなったら、俺は───)
ライク・ツー(……いや。こんなの、考えても意味のないことだな)

第3話:悪夢を払うおまじない

派手な人物あっちゃ〜!
ジャムるなんてツイてないっ!
ツインテールの人物ちょ……っ!
お兄ちゃん、こんな時にウソでしょ!?
派手な人物ってぇな……。
ツインテールの人物お兄ちゃ───

ツインテールの人物モーゼルにバレたらやばいし、
僕はあっちにいるから。
あとは勝手にやって───
ツインテールの人物あ……え…………?
謎の少年あなたはもう───です。
ライク・ツー。

ライク・ツー……っ!!
ライク・ツーこ、ここは……?
ライク・ツー……ああ、そうか。
夢か……。
ライク・ツー(最っ悪。嫌な夢、見ちまった……)
ライク・ツーこのまま寝直すのも、スッキリしねぇな。
───水でも飲んでくるか。
ライク・ツー…………はぁ。
ライク・ツー(……さっきの夢が、頭から離れねぇ。
今、寝直してもまた同じ夢、見ちまいそうだな)
ライク・ツー(夢……か。
でも、あれは実際に俺が───)
???ライク・ツー君。
ライク・ツーうわあっ!?
十手うひゃあ!?!?!?
ライク・ツーな、なんだ、十手か。
驚かせんなよ。
十手す、すまなかった……。
水を飲みに来たら、何やら深刻な顔をしていたので、
どうも気になってしまって……。
ライク・ツーそうか……。
悪い、ちょっとぼーっとしてた。
十手何か悩みごとかい?
力になれるかはわからないが、
俺でよかったら話を聞こうか?
ライク・ツー大したことじゃねぇよ。
ちょっとばかり夢見が悪かっただけだ。
十手……俺の故郷の言い伝えなんだが、
悪い夢を見たら、その内容を人に話すといいらしい。
そうすれば、本当にならずに済むからってね。
十手嫌な夢でも、口に出して説明してみたら
案外馬鹿馬鹿しくて、気が楽になるかもしれないぞ?
ライク・ツー(話せって言われても、
話せるような内容じゃねぇよ……)
ライク・ツー……言えない。
十手ふむ……。
ならば、このまじないの出番だな。
十手「アクムツクソウモクニ
コウムメツスシュウギョクヲナシトガ」
ライク・ツー……は?
なんだ、今の言葉。
十手これも俺の故郷のまじないだよ。
悪夢を祓ってくれるんだ。
ライク・ツーへえ。
アクム───なんだっけ?
十手「アクムツクソウモクニ
コウムメツスシュウギョクヲナシトガ」
ライク・ツーアクムつくそう、もく……?
十手「アクムツクソウモクニ」だよ。
続いて「コウムメツスシュウギョクヲナシトガ」。
ほら、復唱できるかい?
ライク・ツーアクムツクソーモクニ……コム、
コウム……メ……。
……ああもう、こんなの言えるか!
十手大丈夫だよ。
あとひと息で言えるさ。
ほら、アクム───
ライク・ツーいや、もういい。
明日も朝から授業なんだし、さっさと寝るぞ。
十手しかし……。
ライク・ツー変な呪文のせいで、
夢の内容なんかどうでもよくなった。
十手そうかい? ならよかったよ。
それじゃあ、おやすみ、ライク・ツー君。
ライク・ツーおう。
ライク・ツー……おかげで、気が紛れた。
十手…………。
ライク・ツーふぅ……俺も寝なおすか。

第4話:UL85A1

マークス───戦闘終了。
アウトレイジャーは1体だけか。
ライク・ツーおい、まだ油断するなよ。
この辺りはアウトレイジャーの出没だけじゃなくて、
親世界帝派の行動も確認されてんだ。
ライク・ツー奴らに出くわしたら───
マークス……! 静かに。
親世界帝派組織の男1連合軍……!
ちっ、こんなとこにまで追っ手が……!
ライク・ツーおい、全員伏せろ!
親世界帝派組織の男1くっそぉぉぉぉ……!
マークス……どうする? とっとと撃つか。
ライク・ツーいや、敵のアジトの位置がわからないから、
上はあいつから情報を引き出したがるだろうな。
可能なら生け捕りだ。
主人公【それは難しいんじゃ……?】
【あんなに乱射されたら手が出せない】
マークスマスターの安全が最優先だ。
やられる前にやる、それだけだろ!
ライク・ツーいや、このまましばらく待ってろ。
俺の見間違いじゃなきゃ……
そのうち自滅するはずだから。
マークス……?
親世界帝派組織の男1隠れていないで出てこい、卑怯者!
蜂の巣にしてやる……!
親世界帝派組織の男1うぉらぁぁぁぁああ!
親世界帝派組織の男1……っ、クソッ! こんな時にジャムかよ!?
ライク・ツーよし、今だ!
親世界帝派組織の男1ぎゃぁっ……!

ライク・ツーが放った弾は、男の足を貫いた。
倒れた男を素早く拘束し、足の傷を止血する。

親世界帝派組織の男1く、くそぉ……!
ライク・ツーさてと、こいつを引き渡したら、
俺たちの任務は今度こそ終了だな。
マークス…………。
ライク・ツー……?
なんだよ。俺の顔に何か付いてるか?
マークス……なぁ、ライク・ツー。
あんた、なんであの男の銃が
ジャムるってわかったんだ?
主人公【確かに不思議だ】
【予言……?】
ライク・ツー別に、種も仕掛けもない単純な話だ。
ライク・ツーあいつが使っていた銃はUL85A1。
俺の前身にあたる───兄貴みたいな銃だからな。
マークスあんたの兄───?
それが、なんで予言に繋がるんだ?
ライク・ツー……応援が来るまでの時間暇だし、
俺と、UL85A1の話でもすっか……。

第5話:大改修の末に

ライク・ツー俺……UL85A2は、
UL85A1の後継機として作られた。
ライク・ツー〇〇は、
新しい銃が作られるのは
どんなときだと思う?
主人公【より良い性能にする時?】
【前の銃が古くなった時?】
ライク・ツー基本はそんなところだろうな。
だが、俺の場合は……
前の銃に、欠陥が多すぎたからだった。
マークスあの男の銃……確認してみたら、
排莢された空の薬莢が、薬室の中に戻ってた。
そういうのも、UL85A1の問題なのか?
ライク・ツーああ、その通り。排莢不良によるジャムは、
UL85A1の最大の問題と言ってもいいな。
ライク・ツー───UL85A1は王立造兵廠(ぞうへいしょう)
で作られた初期型のアサルトライフルを
改修してできた銃だ。
ライク・ツー高性能であることを求められ、
ガイドラインも設けられていたが……
それをクリアできた点は少なかったらしい。
ライク・ツーそれと、使用環境の問題もあった。
イギリス国内で使うならそこそこ使えても、
環境が過酷な砂漠地帯なんかじゃ不具合だらけになる。
ライク・ツーま、こういうのはUL85A1に限った問題じゃねぇけど。
既に砂塵に強い設計のタフな銃もたくさんある中で、
耐候性に乏しい銃ってのは、不満の種になった。
マークスそれは……当然だな。
いざという時に撃てない銃なんて、
鈍器にするくらいしか使い道がないぞ。
ライク・ツー鈍器って言うんじゃねぇよ。
ライク・ツー……んで、さすがに軍のお偉いさんも、
このままじゃまずいってことになったわけだ。

軍上層部1うーむ……やはり、排莢機構に問題があるようだ。
排莢された空薬莢がレバーに弾き返されて
薬室に逆戻りし、ちょっとやそっとでは取れなくなる。
軍上層部2おまけに、弾倉にフルで装弾すると、
自重に耐えかねて給弾不良も起こすようだ。
軍上層部3戦場が砂漠地帯であることも、
UL85A1にとっては適さなかったな。
軍上層部2適さないどころか、使い物にならないレベルだぞ。
乾燥も砂埃も、あの銃にとって天敵だ。
軍上層部1検証した者の話では、100発も撃たない内に
ジャミングを起こしてしまうとか……。
軍上層部3その場で直せず、工場送りになることも多い。
命がけの戦場において、
これ以上、UL85A1で戦うのは難しいだろう。
軍上層部2……ああ。改修か、新たな銃の導入か。
いずれにせよ、急がなければ……。
軍上層部1しかし、巨額の費用をかけて採用した銃なのだ。
これをすべて無に帰すというのも……。
軍上層部2では、改修の方針で打診してみるとしよう。

ライク・ツーそうして、俺───UL85A2が生まれた。
UL85A1からの改修箇所は80以上。
ライク・ツー「改修されていない場所はない」
と言われるほどに手を加えられて、
めでたく優秀な銃に生まれ変わったってわけだ。
マークス80箇所以上って……そこまでして改修するより、
新しく作り直した方が早かったんじゃないか?
ライク・ツーまぁな。
実際そう言うヤツもいる。
ライク・ツーけど、金の問題とか色々あるしな。
それに、こうやって無事、俺みたいな優秀なヤツが
完成したんだから、文句はねぇだろうよ。
マークス……確かに、あんたがトラブってるところは
見たことがないな。
そんなに性能が変わってるのか?
ライク・ツーああ。
一番の問題だった排莢性能が大幅に改善されてるしな。
ライク・ツー平均99発に1回の割合で起きてたっていう弾詰まりは
25000発に1回に減った。
ライク・ツーこれくらいなら、他のアサルトライフルと比べても
全く遜色ねぇだろ。
マークス俺はアサルトライフルじゃないからよくわからんが、
滅多に問題は起きないってことだな。
ライク・ツーそういうことだ。
ライク・ツー……お、応援が来たみたいだぜ。
さっさとこいつ引き渡して帰るぞ。
マークスそうだな。帰ろう、マスター。
士官学校に帰ったら、俺の手入れをしてくれるか?
ライク・ツーはぁ……お前、その言い方紛らわしいぞ。
せめて「銃」をつけろ。
つーか、自分のメンテくらい自分でやれ。
マークスいや、たまにはきっちり
マスターに見てもらった方がいい。
いざという時あいつみたいにジャムりたくないからな。
ライク・ツー…………。
主人公【いいよ】
【任せて】
マークスよし、帰ろう。
ライク・ツーあのUL85A1がジャムったのは、
メンテとかの問題じゃなく、
銃の構造の問題だっての。
ライク・ツーはぁーあ。
大事な時にジャムるから、ヤなこと思い出しちまった。
ライク・ツー…………。

 

第6話:いつかの誰かの記憶

派手な人物オッケェェェ───イ★
ライたんとおいらの激アツコンビでぇ〜〜
レッツパーリィ! フゥ〜!
ツインテールの人物ちょっとお兄ちゃん。
そうやってはしゃいでると、また……。
派手な人物あっふぅ!
ヘイヘイヘイ! こんな時にジャムかよォ!
ツインテールの人物あーもー、お兄ちゃんってば……
さっさと後ろ下がって!
……そこのゴミ! 逃げんな!
うわあああっ!
ツインテールの人物ほらお兄ちゃん、銃見せて!
えーっと……?
ツインテールの人物……ああ、これなら工場送りにはならないでしょ。
ほら、5秒で直して。
今だ! 逃げろ!
ツインテールの人物……チッ、だから逃げんなっつってんだろうが
このグズども!
派手な人物ヒュ───!
今日もかっこよかったよぉ、ライたぁん!
ツインテールの人物お兄ちゃん、ほんといい加減にして。
……ほら、また鼻血出てる。
拭いてあげるから、じっとしてて。
派手な人物おっ! おいら専用ティッシュ登場★
ツインテールの人物うっさいなぁ。撃つよ。
派手な人物フゥ〜〜〜! ツンデレェ〜!

第7話:決意をもう一度

ライク・ツーふぅ、いい汗かいた。
やっぱ筋トレすると整うな。
???───良いものを良いと言って何が悪い!
ライク・ツー(……なんの騒ぎだ?)

ライク・ツーが通りかかった教室の中では、
数人の士官候補生たちが何やら言い争っていた。

イギリス人生徒汎用性は高いし、僕らにとって有用だ。
なにより、イギリスではずっと、
UL85A2が軍に採用されていた。
イギリス人生徒何を忌避することがある?
胸を張って使うべきだ!
フランス人生徒けど、UL85A2は世界帝軍でも使われていた銃だぞ。
君たちイギリス人候補生には人気があるようだが、
僕は使うことに抵抗があるね。
イタリア人生徒世界帝軍で貴銃士にもなっていたUL85A2は
新しい世界にはふさわしくないんじゃないか?
ライク・ツー…………。
主人公【どうかした?】
【何か揉めごと?】
ライク・ツーあ、いや───
イギリス人生徒あっ! 〇〇さん!
それにライク・ツーさんもいたんですね。
他の生徒たち……っ!
ライク・ツー……まぁな。
たまたま通りかかっただけだけど。
居合わせて悪かったか?
フランス人生徒いえ。
自分の意見を主張していただけですから。
こう考えるのは僕たちだけではないはずだ。
イタリア人生徒もう話すことは何もない。
これで失礼する。
イギリス人生徒あっ、待て!
こっちはまだ言いたいことがある!
言い逃げは許さないぞっ!
主人公【……?】
【何事?】
ライク・ツー大したことじゃない。
UL85A2について、あいつらが話してただけだ。
ライク・ツーイギリス人の候補生は、
もともとはイギリス軍が使っている銃だし
性能もいいって、信用してるみたいだったけど───
ライク・ツー他の国の候補生は、
世界帝軍でも使われていたから嫌悪感があるらしい。
ライク・ツーはぁ……くっだらね。
主人公【ライク・ツーは悪くない】
【気にしなくていいと思う】
ライク・ツーはぁ?
何それ、まさかとは思うけど、同情とかしてんの?
お前、何様だよ。
主人公【……違う】
【そういうわけじゃ……】
ライク・ツーじゃあなんだ? フォローのつもりかよ。
マスター様はお優しいこった。
生徒1……マスターに対してあの態度って、
やっぱりUL85A2って、ヤバい銃なんじゃ……。
生徒2彼らの主張が正しそうな感じよね……。
ライク・ツー……チッ。気分悪ィ。

ライク・ツーあー……くそっ。
せっかく筋トレして気分良かったってのに……。
ライク・ツー(つーか、やっぱり俺って今でも
『世界帝の悪銃』としての認識の方が強いんだな……)
ライク・ツー(〇〇があまりにも普通に接してくるから
もっと許されてるもんかと錯覚しちまってた)
ライク・ツー(……だが、悪評は俺が、俺自身が止める。
UL85A2はいい銃なんだって、
俺自身の力で示してみせる……!)
ライク・ツーUL85A2―ライク・ツーの名前を、
正義の側……勝者として、必ず歴史に刻んでやる。
ライク・ツー───よしっ。
とりあえず、もう1回筋トレでもしてくるか!

第8話:零れた本音

───ある日の休日のこと。

ライク・ツーさてと……来週のトレーニング計画でも考えるか。
今週は下半身中心だったから、
次は上半身集中でもいいかもしんねぇな。

───コンコン

主人公【ライク・ツー、いる?】
【少しいいかな】
ライク・ツー〇〇か。
なんだよ?
主人公【謝りたくて】
【この間はごめん】
ライク・ツーは……? なんかあったっけ?
ライク・ツー……あ、もしかして、この間候補生の奴らが
俺のことをなんかウダウダ言ってた時のことか?
ライク・ツー……別に。自分がどんな風に見られてるかは、
言われなくてもわかってる。
ライク・ツーつーか、お前に謝られる理由なんかねぇし。
それとも、本心ではあいつらと同じこと思ってたのか?
主人公【違う!】
【安易な慰めを言ったから……】
ライク・ツーなら、もうこの話はなしだ。
蒸し返されても、俺が面白くねぇだけだろ。
それぐらい、わかれよ。
ライク・ツー……だいたいさ。
もともとケチはついてんだ。
ライク・ツーUL85A2は世界帝の貴銃士で、
そいつは悪の親玉の言いなりで、
レジスタンスや民衆を苦しめてきた。
ライク・ツーその上、世界帝に忠誠を誓ったわけでもなく、
最後は裏切って、親世界帝派からも疎まれてる……。
ライク・ツーほんっと、日和見で下らねぇ奴だよ。
ライク・ツー……だが、俺は違う。
UL85A2が失った名誉を挽回したい。
そのために貴銃士になったんだ。
主人公【……?】
【前に話していたことと違う……】
ライク・ツー…………、あ……。

ライク・ツー俺はあいつを殺したやつを、この手でぶっ殺す。
ライク・ツーそして、あいつが成し遂げようとしていたことを、
この手で代わりに成し遂げてやる。絶対にな。
ライク・ツーよし、そう決めた。
いま決めた。

ライク・ツーあ……、いや……。
あの時言ったことも、貴銃士になった理由だ。
当たり前だろ。
ライク・ツーただ、俺は……。
主人公【(今の反応って、まさか……)】
【(ヴィヴィアンのことを忘れてた……?)】
ライク・ツー俺自身の目的も、まぁ、何かしらあった方がいいだろ。
あいつの無念を晴らした、その先の話……だ。
ライク・ツー……話は終わりだな。
俺はトレーニングに行ってくる。
お前も休みだからって怠けてないで鍛えろよ。
主人公【……うん】
【…………】

ライク・ツーはぁ……。
ライク・ツー(〇〇の前で気を緩め過ぎた。
思いっきり本音ぶちまけて……
さっきので上手く誤魔化せてるか……?)
ライク・ツー…………。

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