バレンタインの街に降り注ぐのは、全てに感謝を伝える真っすぐな心を持った貴銃士の声。全ての人が笑顔になれますように。
Happy Valentine's Day!
ベルを鳴らして届けに行くよ。
SweetでSpecialなプレゼント。
行き交う人たちに笑顔と幸せを。
さあ貴方もお一つどうぞ!だって今日はValentine's Day!
主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分
男子生徒1 | ……よっしゃ! 外出許可無事ゲット!! あとは店の予約と、プレゼントの用意ができれば完璧だ……! |
---|---|
男子生徒2 | 張り切ってんなぁ、お前。 初彼女だからって浮かれすぎだろ~。 |
男子生徒1 | うるせー! なかなか会えないんだから、こういう時くらい決めないとだろ!? |
女子生徒1 | ねぇねぇ、彼から誘われたんでしょ? あなたも何かプレゼントするの? |
女子生徒2 | それがまだ決められないの! お願い、選ぶの手伝って……! |
ジョージ | ……? んんん……? |
ジョージ | なーなー、シャルルー! 最近なーんか、みんなソワソワしてる感じがしないか? |
---|---|
シャルルヴィル | あははっ、それはそうだよ。 だって、もうすぐバレンタインデーだし♪ |
ジョージ | Oh! Valentine’s Dayか! なるほどなぁ。 っていうか、士官学校のヤツらもカノジョとかカレシいるんだ!? |
シャルルヴィル | 士官学校の生徒同士では恋愛禁止だけど、 校外の人と付き合ってる生徒はちらほらいるらしいよ。 |
シャルルヴィル | みんな、相手に喜んでもらおうって一生懸命準備してるから、 見てると応援したくなるよね。 |
ジョージ | だなっ! |
十手 | やあ、ジョージ君、シャルルヴィル君。 なんだか盛り上がっているね。なんの話をしてたんだい? |
ジョージ | Valentine’s Dayの話をしてたんだ☆ |
十手 | 馬鈴……鯛……? |
マークス | ん……? なんだ、それは。 |
主人公 | 【大切な人にカードやプレゼントを贈る日】 【2月14日のイベント】 |
ライク・ツー | 【大切な人にカードやプレゼントを贈る日】 →あー……そういやもうそんな時期か。 |
ジョージ | 【2月14日のイベント】 →カノジョとかカレシ、夫婦とか……大切な相手に、 カードやプレゼントを贈ったりするんだぜ! |
ライク・ツー | けど、士官学校の生徒だと、 バレンタインを一緒に過ごすような相手がいない奴が多いだろ。 |
ライク・ツー | だから、友達同士でお気に入りのお菓子持ち寄って 食ったりする日になってるって聞いたぞ。 |
ジョージ | えっ、そうなのか!? |
主人公 | 【確かにそんな感じ】 【それはそれで楽しい】 |
ジョージ | なら、寮の談話室で── |
ラッセル | ──ああ、〇〇君! やはりこっちにいたか。 |
マークス | なんだ。任務か? |
ラッセル | いや。君たちに任務ではなくて、 私がしばらく不在になるから、その連絡に来たんだ。 |
ラッセル | 急な出張命令が下ってね。 私はこれから数日留守で、戻りは14日深夜の予定だ。 その間に何かあれば、恭遠審議官や理事長殿に相談するように。 |
主人公 | 【イエッサー!】 |
ジョージ | ええっ! 帰ってくるのが14日の夜中って、 せっかくのValentine’s Dayなのにいいのか……!? |
ラッセル | はは……そういえばバレンタインデーだな。 一緒に過ごすような相手はいないから、別にいいんだ。 |
ジョージ | Oh……。 |
ラッセル | それじゃあ、私は急ぐからこれで。 出張中とはいえ、必要であれば遠慮なく連絡してくれ。 |
十手 | ラッセル教官は働き者だなぁ。 ゆっくりする時間があるのか、気になるよ。 |
ジョージ | だな……。オレ、ちょっと心配だ。 今度、バーガーの差し入れでもしようかな……? |
──翌日。
ジョージ | Hey! エンフィールド! 悪い、待たせたか!? |
---|---|
エンフィールド | いえいえ! 僕も先ほど来たばかりなので大丈夫ですよ。 それより、今日はジョージ師匠とご一緒できて嬉しいです。 たくさんお買い物をしましょうね! |
ジョージ | おう! んじゃ、Let’s── |
ジョージ | ……んん? あそこにいるのって、マークスじゃないか? あんなとこでしゃがみこんで何してるんだろ。 |
エンフィールド | また何か変なものを食べて、 お腹を壊されているのでしょうか……? |
ジョージ | うう……ありえるなぁ。 様子見に行ってみようぜ! |
ジョージ | おーい、マークス! 大丈夫か? |
---|---|
マークス | 頭痛を取れば、腹痛は取れないかもしれない……。 混ぜた場合はどうなるのか? 何かいい方法はあるのか……試す時間がないな……。 |
しゃがんで花壇を真剣に見ているマークスは、
よほど集中しているのか、
ジョージとエンフィールドには目もくれない。
エンフィールド | 体調は大丈夫そうですが…… 完全にご自分の世界へ入られていますね。 |
---|---|
ジョージ | オレたちに全然気づいてないよなぁ。 さすがスナイパー、すっげぇ集中力だ……! |
マークス | ……わかったぞ!! 全部それぞれにすればいい!!! |
エンフィールド | ……? 一体なんだったんでしょうか……。 |
ジョージ | わかんねーけど、とりあえず元気なことはわかったな……! んじゃ、今度こそ買い物にLet’s go~!! |
ジョージ | エンフィールドは、今日は何を買いたいんだ? |
---|---|
エンフィールド | ミルクティー用のイングリッシュブレックファーストが 残りわずかになったので、その買い足しと、 ジョージ師匠お好みの紅茶を吟味しようかと! |
エンフィールド | 美味しそうなジャムがあれば、それも欲しいですね。 それから、文房具も少し買おうかと思います。 |
ジョージ | おおっ、いいな! エンフィールドが作るスコーン、すっげー美味いし、 またアフタヌーンティーするのが楽しみだぜ☆ |
エンフィールド | そう言っていただけて光栄です! ええ! 腕によりをかけて、新作スコーンを作りますね。 |
ジョージ | Yeah! |
2人が話をしつつ一軒の花屋の前に差しかかった時、
ジョージは、何か思い悩んでいる様子の老紳士が気になり、
足を止めた。
ジョージ | Hello! なんか悩み事かー? オレたちでよければ力になるぜ☆ |
---|---|
老紳士 | ……おお、心配をかけてしまったか。 妻に何か花を贈りたいと思ったんじゃが、 この年になるともう、贈ったことのない花は少なくてねぇ。 |
老紳士 | いくら好きな花でも、毎度同じではあんまりじゃろう? それに、今年は結婚60年の節目の年なもんだから、 何か特別な贈り物をしたくてねぇ。どうしたものか……。 |
エンフィールド | ダイヤモンド婚の年でしたか! それはおめでとうございます! |
エンフィールド | しかし、確かに贈り物には悩みますね。 驚き喜んでもらえるような、素敵なものにしたいですし……。 何かいいものが見つかればよいのですが。 |
ジョージ | 何かいいもの……いい方法……。 ……あれ? さっき、マークスも似たようなこと言ってたっけ。 |
マークス | ……わかったぞ!! 全部それぞれにすればいい!!! |
---|
ジョージ | ……おお! オレ、いいこと思いついた! 全部にすればいいんだよ! |
---|---|
老紳士 | 全部……? どういうことだい? |
ジョージ | これまでいろんな花を贈ってきたんだよな? それなら、2人の60年分の思い出の花を全部集めて、 花束にしたらいいんじゃないかと思ってさ☆ |
エンフィールド | 素晴らしい……さすがはジョージ師匠! 花束をダイニングに飾って、思い出を語り合いながら 特別なディナーを楽しむ……素敵なひとときになりそうです。 |
老紳士 | おお……それはいい考えじゃ……! 妻の笑顔が目に浮かぶよ。 どれ、早速花を選ぶとしよう。 本当にありがとう、若人さんたち。 |
ジョージ | HAHAHA☆ お礼なんていらないぜ! サプライズ、オレも応援してるからなーっ! |
エンフィールド | ふふっ、先程の老紳士、喜んでくださいましたね。 |
---|---|
ジョージ | おう! なんだかオレもHappyだ☆ |
女性1 | はぁ~あ。 この時期って、バレンタインのプレゼント売り場が目について、 ちょっと憂鬱になっちゃうわ。 |
女性1 | 私はどうせ今年も、メッセージカードだってもらえないし、 プレゼントを贈り合うような相手もいないし。 |
女性2 | あたしだって同じよ~。 いいじゃない、2人で楽しくお茶でもして過ごせば。 |
女性1 | ありがとう……。そうね。 いつもよりリッチなところに行って憂さ晴らししましょ。 |
エンフィールド | ……バレンタインデーは決して悪いイベントではありませんが、 確かに、一緒に過ごす相手がいない場合、 周囲の人たちが楽しそうな分、寂しく感じてしまいそうですね。 |
ジョージ | そっか……。 みんながHappyなイベントになればいいのにな……。 |
ジョージ | ……なぁ、エンフィールド。 オレ、ちょっと思いついたことがあるんだけど……。 |
──5分後
ジョージ | ──すっごくいいだろ!? やろうぜ、エンフィールド! |
---|---|
エンフィールド | さすが、ジョージ師匠……! 素晴らしい名案です! そういうことでしたら、僕にお任せください! |
──バレンタイン当日。
マークス | マスター、これを受け取ってくれ。 |
---|---|
主人公 | 【ハーブがたくさん!】 【いい香りがするね】 |
マークス | 俺の大切なマスターがいつまでも元気でいられるように、 ハーブのブーケを作ってみたんだ。 |
マークス | こっちは頭痛に効く。これは乗り物酔いを軽減できる。 これはよく眠れるので、こっちは腹痛に効くやつだ。 マスターの健康は……薔薇の傷を除けば、完璧になるに違いない。 |
主人公 | 【お返しにこれを】 【自分からも贈り物を用意した】 |
マークス | マスターからの、贈り物……! ありがとう、マスター! ずっとずっとずーっと大事に保管しておく! |
ライク・ツー | ……お前、〇〇からもらったものなら 生ものでも置いといて腐らせそうだな……。 |
ライク・ツー | おい、〇〇。 タンパク質多めのクランキーチョコバーやるよ。 これなら、訓練中のおやつにも向いてるからな。 |
主人公 | 【ありがとう!】 【美味しそう!】 |
シャルルヴィル | スフィー、見て見て♪ じゃじゃん! りんごをたっぷり使った、アップルタルトだよ! タバティさんに手伝ってもらいながらだけど、作ってみたんだ。 |
スプリングフィールド | わぁ……! ありがとうございます、シャルル兄さん……! 甘い匂いがして……すごく、美味しそうです。 |
スプリングフィールド | あ、あの……実は僕も、タバティエールさんから教わって、 マドレーヌを作ってみたんです。 お口に合うか、わからない、けど……。 |
シャルルヴィル | ス、スフィー……! うっ、うううっ……ボクの弟分、優しくて可愛すぎるよ……! |
ジョージ | ヘイヘーイ! みんな、Happy Valentine’s Day! オレからのプレゼントも、受け取ってくれよなっ! |
主人公 | 【ありがとう!】 【嬉しいな】 |
邑田 | おお……これはよい茶菓子ができたのう。 |
在坂 | 在坂は、感謝する。 これで、邑田と八九とおやつにしよう。 |
スプリングフィールド | 僕も、いいんですか……? ありがとうございます、ジョージさん。 |
シャルルヴィル | ジョージ、Merci♪ でも、そんなにたくさんのお菓子、配り切れる? っていうか、用意しすぎじゃない……? |
ジョージ | そうかー? 街のみんなにも配るから、たくさんあった方がいいだろ? |
シャルルヴィル | ええっ……? 街のみんなにもって、どういうこと……? |
エンフィールド | ジョージ師匠! 自転車の用意ができました! |
ジョージ | おう、今行く! じゃ、また後でなっ☆ |
自転車のかごにたくさんのお菓子を詰めて、
ジョージはフィルクレヴァートの街へと向かった。
ジョージ | みんなー! Happy Valentine’s Day! フィルクレヴァートの大切なみんなに、スペシャルプレゼントだ☆ |
---|---|
女性1 | あら! かわいい衣装ね。 何かのイベントかしら? |
子供 | わぁー! お菓子をありがとう、お兄ちゃん! |
ジョージ | へへっ! みんなで仲良く食えよ~! ほら、そこの2人も受け取って! |
男子 | えっ! 俺ももらっていいのかい? ええと……ありがとう。 はは、びっくりしたけど嬉しいもんだな。 |
女性2 | ありがとう♪ 友達と一緒にいただくわ。 |
ジョージ | もっともっと、街中のみんなに配るぜ! 次はあっちの方だ~! |
ジョージは自転車で移動しながら、
道行く人たちに花やお菓子をプレゼントしていく。
ジョージを中心に、街に笑顔が広がっていった。
──2月14日、深夜。
出張から帰ったラッセルは、執務机の上に
お菓子とカードが置いてあることに気づいた。
ラッセル | Happy Valentine’s Day……? 差出人の名は……書かれていないな。 |
---|---|
ラッセル | (少し癖の強い、元気な字…… 士官候補生たちは整った字の生徒が多いし、 貴銃士特別クラスの誰かか……?) |
ラッセル | ははっ、まさか俺にも贈り物をくれるとは。 問題が多くて胃が痛むことも多いが……いいクラスだな。 |
ラッセル | ふぅ……疲れた身体に甘いものが染み渡る……。 これは今度、何かお礼をしないといけないな。 |
Protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.
まだコメントがありません。