マスターと貴銃士、その在り方。銃と共に生きる限り、安寧の運命はきっとない。
けれど、前を向いて歩み続けよう。
暗い夜を裂いて、空に輝く陽が昇るように──終わらぬ絶望はないのだから。
どんな未来が待っていても、君となら立ち向かえる。絶対に。
主人公名：〇〇
主人公の一人称：自分
お前のおかげで、
イロイロと楽しませてもらってるぜ。
T’es l’amour de ma vie♡
貴銃士の勇敢さを称える記念行事、
ブレイブ・マスケッターズ・デー。
その一環として開催された食事会に、
〇〇は貴銃士たちとともに参加していた。
| グラース | クレープ・シュゼットを食べて……。 蚤の市で……。 |
|---|---|
| 主人公 | 【どうしたの？】 【何か考えごと？】 |
| グラース | ああ……ほら、今度〇〇とデートするだろ？ どこに行こうか考えてたんだよ。 |
| 主人公 | 【デート？】 【なんのこと？】 |
| グラース | はぁ？ 忘れてんのか？ するだろ、デート。ほら、交流面談とかいう……。 |
| 主人公 | 【交流面談はあくまで面談】 →グラース「なんだ、照れてんのか？ 交流をして、お互いを深く知る……そんなのデートじゃねぇか。」 【デートではない】 →グラース「フッ、恥ずかしがるなよ。 まあ、面談でもデートでもどっちだっていい。 〇〇と2人きりになれるんだからな。」 |
| グラース | 世界一モテる貴銃士の僕が、最高のデートを満喫させてやるから、 楽しみにしてろよ♥ |
| 主人公 | 【はあ……】 |
──グラースとの交流面談、当日。
素敵なカフェでのランチに始まり、公園や街を散歩し……
時間はあっという間に過ぎた。
| グラース | ……あ。川沿いの街灯が点いてる。 行きたいところを回っていたら、もう夜か。……早いな。 |
|---|---|
| グラース | なぁ、僕の考えたデートプランはどうだった？ 本当はパリを案内してやりたかったんだけどな、 フィルクレヴァートの街も僕は知り尽くしてるんだぜ。 |
| グラース | 昼のカフェはさ。 あそこの店のクレープ・シュゼットは目の前でフランベしてくれる 本格的なものだからな。 |
| グラース | クレープに火が点いた時の〇〇の顔……ハハッ！ あんな驚いて喜ばれたら、パティシエも嬉しかったと思うぜ。 |
| グラース | それと……公園の蚤の市な。 ランボーの詩集の初版が、あそこで手に入るとは驚いた！ |
| 主人公 | 【よかったね】 【ラッキーだったね】 |
| グラース | この幸運は、キミが一緒だったからだよ。 Merci♥ 〇〇。 |
| グラース | ……なんてな。シャスポーの真似だ。 |
| グラース | ふふっ。 お前はいつも僕の誘いを断ってたけど、これでわかっただろ？ 僕とのデートは最高に楽しいってな！ |
| グラース | ……さて、そろそろ次の場所に移動するか。 この辺りの店は閉まってるけど、 あっちの方に面白いショーをするナイトクラブがあるんだ。 |
| 主人公 | 【楽しそうだけど、門限が近い】 【遅いから帰ろうか】 |
| グラース | …………。 |
| グラース | ……やっぱり、断るのかよ。本当は楽しくなかったか？ |
| 主人公 | 【そんなわけない】 【違う】 |
| グラース | ふぅん……。 |
| 主人公 | 【ほら、帰ろう？】 |
〇〇がもう一度促すと、突然壁に押し付けられる。
| グラース | 帰さねぇよ？ |
|---|---|
| グラース | なぁ、〇〇。 僕と一緒に夜の街を楽しもうぜ……？ たまには少しくらい、ハメ外したって怒られねぇって。 |
| 主人公 | 【みんなが心配する】 【授業中眠くなってしまう】 |
| グラース | …………。 |
| グラース | はいはい。わかったわかった。 |
| グラース | じゃ、悪い男は悪い遊びして帰るから。 いい子ちゃんはさっさと帰れ。 |
| 主人公 | 【……グラース！】 |
| グラース | 交流面談は終了なんだろ？ 解散解散！ |
──〇〇の元から去った後。
グラースは夜の街をさまよっていた。
| グラース | …………。 |
|---|---|
| グラース | …………。 |
| グラース | ……つまんねぇ。帰るか……。 |
| グラース | ……はぁ……。 |
|---|---|
| グラース | ……ん？ |
グラースは、机の上に置かれた手紙に気がついた。
| グラース | ……誰だ？ ルイーズちゃんかな？ |
|---|
グラースは手紙を開け、読み始める。
| グラース | 『グラースへ、今日はありがとう』 |
|---|---|
| グラース | えっ、〇〇から……！ |
| グラース | 『グラースが今日の交流面談を楽しいものにしようと、 色々な場所に連れて行ってくれたのが、とても良くわかった』 |
| グラース | 『楽しくて学校のことも、任務のことも…… グラースといる間は、すっかり忘れていたくらいだよ』 |
| グラース | 『自分はグラースのマスターであることを とても誇りに思う。 これからも、頼りにしているよ。〇〇より』 |
| グラース | ……ふっ。 |
| グラース | ったく、こういうことは面と向かって言えよな……。 |
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