【決意に散る雫】マークス

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解説

カード解説

これは、彼の決意の記憶。大切なものを傷つけたくない。だから手を取り合いたい。
──そう思うのは、はたして甘えだろうか?
「俺が、どうにかしないと…!」

心銃解説:アンコントローラブル・メイズ

歩み寄ったら遠ざかる。手を伸ばせばふいと逃げていく。
……そのくせ、気が付いたら傍で助けてくれる。
「猫みたいな奴」とでもいうのか? お前を理解、できない。

カードストーリー

主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分

 

Ep1. 信頼

ラッセルの提案で、野営訓練を行うことになった
〇〇、マークス、ライク・ツー、ジョージ、十手。

森の中を進み始めて早々、マークスとライク・ツーが揉め始め、
険悪なムードが漂っていた。

ライク・ツー……ふん。
十手あっ、ライク・ツー君!
待ってくれ……!
マークス…………。
主人公【マークスにお願いがある】
マークスあ……ああ。
もちろん、なんでも言ってくれ。
主人公【ライク・ツーと、手を取り合える?】

マークスは今でも十分頼もしいが、
手強い敵であるアウトレイジャーに立ち向かう上で、
手を取り合って戦うことは重要だと、〇〇は伝える。

マークスマ、マスター……。
マークス…………。
マークス……わかった。
努力、してみる……。

──その後、ライク・ツーと十手と合流して
再び5人は森の中を進み始めた。

マークス……おい、ライク・ツー。
ライク・ツーあ? なんだよ?
まだ文句でもあんのか。
マークス…………。
いや……。

マークスはライク・ツーに歩み寄ると、
突然その手を取り、ぎゅうっと握りしめた。

ライク・ツーなっ……!?
なんだよいきなり。気色悪ィな。
十手おっ、仲直りの握手かい?
ジョージWow……That’s nice!
おまえたち2人が仲良くしてると、オレもHappyだ!
十手俺の故郷にこんなことわざがあるんだよ。
「雨降って地固まる」ってね。
一波乱あった後は、前以上にうまくまとまるって話なんだ。
ジョージへぇ……! いい言葉だな!
そういやアメリカにも、似たようなことわざがあったような……?
十手そうなのかい? それは興味深いなぁ。
世界は広く、いろんな人たちがいるけれど、
人付き合いの本質は変わらないって証かもしれないな!
ライク・ツーおい、そこ。
勝手に盛り上がんな!
ライク・ツー……で、マークス。
お前は何がしてぇんだよ。
いよいよ脳味噌まで砂糖になっちまったのか?
マークス……? 意味がわからない。
それに俺だって、やりたくてやってるわけじゃない。
マークスだが、これは他でもないマスターの願いなんだ。
マスターは、俺たちに手を取り合ってほしいと言った。
だから……俺は、マスターの想いに応えたい。
ライク・ツーはぁ……そういうことかよ。
馬っ鹿じゃねーの?
〇〇が言ってたのは、そういう意味じゃねぇだろ。
マークスなに? 違う、だと……?
でも、他に何が……。
マークスハッ……そうか!
手を取り合うというのは、奪い合えということなんだな?
ライク・ツー……は?
マークス手をもぎ取るという発想は、俺にはなかった。
マスターの意図を誤解するなんて……相棒失格だな。
ライク・ツーそれもちげーよ!
人体から手をもごうとすんな。
……ったく、どうしようもねぇ馬鹿だな。
マークスなんだと!?
ライク・ツー馬鹿に馬鹿って言ったんだよ。
なんか文句でもあんのか?
ジョージOh……仲直りかと思ったら違ったみたいだな。
十手まあまあ……落ち着いて。
君たちが喧嘩したら、〇〇君が困るだろう?
マークス…………。
すまない、マスター……。

マークスなぁ、マスター。
俺は、マスターの意図をきちんと理解できていなかったみたいだ。
手を取り合う……って、何をすればいいんだ?
主人公【2人で協力してほしい】
→マークス「あいつと、協力?
そんなことができるのか……?」

【相互理解を深めてみたらどうだろう】

→マークス「相互、理解……?
んー……自己紹介から始めればいいだろうか……?」
マークスマスター、もう少し知恵を貸してくれ。
主人公【まずは信頼してみるとか?】
→マークス「あいつを、信頼……。」

【ライク・ツーを信じてみたらどうだろう】

→マークス「信じてみる……。」
マークスマスターの望みなら、努力はしたい……。
けど、あいつを信じることは、マスターのためになるのか……?
マークス…………。

Ep2. 信じる理由

波乱の野営訓練を終え、マークスたち5人は、
なんとか無事にフィルクレヴァート士官学校へと帰還した。

ジョージふぅ!
なんか、戻ってきたー!ってカンジがするな!
十手いやぁ、訓練はたったの数日なのに、
士官学校に戻るのは随分久しぶりに思えてしまうよ。
ジョージHAHAHA!
この数日でいろいろあったもんなー☆
恭遠みんな、おかえり。
今回は大活躍だったな。
ライク・ツーそりゃどーも。
マークス…………。
十手恭遠教官!
用意してもらった図鑑が大いに役立ったよ。
いやぁ、感謝、感謝だ!
ジョージ十手が作ってくれた野草の料理、
なかなかウマかったな~!
ライク・ツー……はぁ。お気楽な奴ら。
マークスおい、どこに行くんだ?
ライク・ツー筋トレ。
野営訓練中は日課ができなかったからな。
身体が鈍らないように整えねぇと。
十手ライク・ツー君はすごいなぁ。
自分にも厳しくて、真面目にコツコツと鍛錬を重ねている。
俺も見習いたいもんだ。
ラッセルああ……。彼は成績も優秀で、いつも冷静に状況を見ている。
非常に心強い貴銃士なんだが……
だからこそ、もう少し協調性があればと思ってしまうよ。
恭遠そうですね……。
しかし、あれは彼の個性でしょうし、
なかなか外側からどうこうするのは難しいかと。
ラッセルうーむ……そうですか……。
恭遠さぁ、君たち。今日は特別休暇だ。
今のうちにゆっくり身体を休めておきなさい。
主人公【はい】
【ありがとうございます】
マークス…………。
ジョージおーい。どうしたんだ、マークス。
さっきから難しい顔してるけど。
マークス……なぁ。
あんたたちはなんで、ライク・ツーのことを信じられたんだ?
十手え……?
マークスあの状況ならライク・ツーが裏切ったと考えてもおかしくない。
なのにあんたたちは、あいつの話を聞くべきだと言った。
それはなぜなんだ?
ジョージうーん……そうだなぁ……。
ジョージこう……ビビッときた!
ライク・ツーの行動には、理由があるんじゃないかって!
マークスビ……ビビッ……?
ジョージビビッっていうか、ピーン!かな!?
ほら、なんとかのカンってやつ?
十手ふむ……第六感というやつかな。
ジョージYES! それそれ!
マークス要するに、なんの根拠もないというわけか。
あんたに聞いた俺が馬鹿だった。
ジョージええっ、マークスひどいぞー!
マークス……で、十手はどうなんだ?
十手……そうだなぁ。
彼は素っ気ない態度のことも多いが、率直だと思わないかい?
マークス率直……?
十手言葉は厳しいけれど、それは変に包んだりせず、
ありのままを伝えてくれているからだと思うんだ。
十手自分が嫌われたり誤解されたりすることも恐れずに、
俺たちのためにわざと、普通なら言いづらいような
厳しいことも言ってくれているんじゃないかなぁ。
マークスそう……なのか……?
あいつの言葉で、あんたのためになったことがあるのか?
十手もちろん。貴銃士になったばかりの頃……
俺が十手鉄砲で戦おうとすると、ライク・ツー君に
「邪魔だ」とか「下がれ」とか言われて凹んだもんだ。
十手けど……絶対高貴が使えない状態の俺では、
むやみに出張ろうとしても、彼の言う通り邪魔になってしまう。
まぎれもない事実の指摘だった。
十手このままじゃいけない……そう思った俺は、
あのときの自分にできることは何かを懸命に考えて、
少しずつみんなの役に立てるようになっていった。
マークス…………。
十手良薬口に苦しというように、正論は耳に痛く、
時に受け入れがたいものだ。
けれど、ためになる苦言を聞き逃してはいけないと思うんだ。
十手自分が悪者になってでも苦言を呈してくれる人なんて、
そうそういない貴重な存在だ。
だから俺は、彼のことを信頼しているよ。
マークスんー……そうだろうか。
あいつは別にあんたのためじゃなくて、
あの時本当に思ったことを言っただけなんじゃないのか?
十手な、な、な……っ!?
つまり俺は、単純に邪魔だったと……!?
十手〇〇君……!
君はどう思う……!?
主人公【そんなことないと思うよ!】
【ど、どうだろう……?】
十手〇〇君……!
ジョージ元気出せって、十手!
オレは、そうやってめげずに頑張れる十手のこと、
マジでスゴイと思うぜ!
十手うう……。
ありがとう、ジョージ君……。
マークスはぁ……。
結局、よくわからないままか。
マークス(俺には……まだ、判断がつかない。
あいつを──ライク・ツーを信じていいのか)
マークス(……そもそも、この迷いがあるうちは、
信じているとは言えないんじゃないか……?)

Ep3. マークスの決意

自室に戻った〇〇が休んでいると、
部屋のドアがノックされる。

マークスマスター、ちょっといいか?
主人公【いいよ】
【どうした?】
マークスマスター。
足の具合を見せてくれ。
マークス俺のせいで……マスターは、足を挫いただろう。
だからせめて、手当てをさせてほしい。

マークスは〇〇の前に屈むと、
捻挫した方の足を注意深く観察する。

マークス……やっぱり、少し腫れているな。
あの調合で間違いなさそうだ。

そう言うと、マークスは何かを取り出した。

主人公【それは?】
【もしかして、湿布……?】
マークスああ。俺が作ったオリジナルの湿布薬だ。
薬草園で、鎮静や鎮痛の効果がある外用薬向きの薬草を
育てているから、それを調合して作ってみたんだ。
マークス校医の話では、市販の湿布薬は、
貼っている時や剥がしたあとしばらくの間、
日光にあたると害が出る場合もあるらしい。
マークスこの調合なら、そういうことは起きないと確認した。
人体への効果もラッセルで実証済みだから、安心だ。

話しながら、マークスは患部に湿布薬を貼って、
その上から丁寧に包帯を巻いていく。

マークス……よし、これでいいだろう。
でも、足がちゃんと治るまで訓練は控えてくれ。
主人公【わかった】
【ありがとう】
マークス…………。
主人公【どうかした?】
【何か悩み事?】
マークス……マスター。
俺は、マスターに謝らなければならないことがある。
マークスマスターは俺に、ライク・ツーと手を取り合うように……
少しは信頼してみるようにと言った。
だから俺は、俺なりに努力してみた。
マークスだけど……だめだった。
マスターの命令を聞けないのは、これが初めてだ……。
主人公【マークスの意思を尊重する】
→マークス「すまない……。
ありがとう、マスター。」

【理由だけ聞いても構わない?】
マークス俺は、まだ……あいつのことがわからない。
信用していいのかどうかも……。
マークス俺は、マスターの願いはなんだって叶えたい。
だけど、俺にとってはマスターを守ることが第一だ。
マークスあいつを信じることは、マスターを守ることに繋がるのか、
俺はまだ、確証を持てずにいる。
マークスだから、ジョージや十手みたいに
ライク・ツーを手放しで信じることができない……。
主人公【わかった】
【話してくれてありがとう】
マークスマスター……。
マークス……でも、どうか心配しないでくれ。
マスターは、アウトレイジャーと渡り合う上で、
あいつと俺が協力した方がいいと言った。
マークスあいつと協力することはできないが、
俺1人でもマスターを守れるように、
俺がもっともっと強くなれば問題ない。そうだろう?
マークス俺は、マスターの……マスターのためだけの銃だ。
いつか、俺さえいればマスターは大丈夫だと
胸を張って言えるような貴銃士になってみせる。
マークスその時をどうか……。
信じて、待っていてくれ。

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