物の弾みで始まった、兄弟交換の職業体験!
カフェ店員のシャスポーは「弟」スナイダーに手を焼くが……実は案外自分はお兄ちゃん
やれてるのではと思ったシャスポーである。
本当の弟は、全然いうこと聞かないけれど。
社交界で話題によく出たから……花言葉は、色々と覚えてるんだ。
イチゴにもあるんだよ。「あなたは私を喜ばせる」「尊敬と愛情」──ふふ。
他は、調べてみてね?
主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分
シャスポーとグラース、エンフィールドとスナイダー。
喧嘩の絶えない2組の兄弟銃は、職業体験の際に
「兄弟交換」をすることになった。
「兄弟交換が上手くできたら、なんでも1つ言うことを聞く」
という〇〇からの提案もあり、
職業体験も兄弟交換も大成功!で幕を閉じたのだった。
──数日後。
〇〇は、シャスポーに指定された
待ち合わせ場所にやってきていた。
シャスポー | やぁ、〇〇。 兄弟交換が成功したら……って約束、覚えているかい? それを叶えてもらおうと思ってね。 |
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シャスポー | 今日はとことん、僕の行きたいところに付き合ってもらうよ! 覚悟はいいかい? |
主人公 | 【もちろん!】 【なんでも来い!】 |
シャスポー | ふふ、頼もしい返事だ。 素敵な1日にしようね、〇〇。 |
シャスポーに連れて行かれた場所は、
野外ロック・フェスティバルの会場だった。
シャスポー | BADDY NOBLESSが参加するって聞いてさ。 チケットを手配したんだ。 |
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主人公 | 【好きなグループだ!】 【知ってる!】 |
シャスポー | たしか〇〇、好きだったよね? ほら、前に学校の廊下で話したの、覚えている? |
生徒1 | なあ、BADDY NOBLESSの新曲聴いたか? |
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生徒2 | 聴いた聴いた~! 超クールだよな、あれ! サビのギターが痺れるくらいイイんだよ~。 |
シャスポー | 〇〇? あの生徒たちの話が気になっているようだね。 気になるグループなのかい? |
主人公 | 【好きなバンドなんだ】 【ヴィヴィアンがCDを貸してくれた】 |
シャスポー | へぇ……そうなんだ。 |
シャスポー | 任務帰りにこのコンサートの宣伝を ちょうど見かけてね。 |
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シャスポー | 〇〇が喜んでくれるかなと思って。 どうかな? 楽しめそうかい? |
主人公 | 【ありがとう!】 【すごく嬉しい!】 |
シャスポー | ふふ、良かった。それにしても…… コンサート会場というのはすごく人が多いな。 はぐれないように、僕のそばにいてね。 |
シャスポー | あ、そろそろ始まるみたいだ。 |
ギュイイイイイイイン!
ファンたち | わあぁぁぁっ!!! |
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シャスポー | うわっ!? すっごい音! 頭に響く……! |
BADDY NOBLESS | てめぇら待たせたなーっ! テンションあげて、XXXしちまえ~~~~~っ!! |
ファンたち | イエーイ!! FXXXX!! |
シャスポー | なっ……下品だぞ! レディたちまで大声で叫んで……なんだこの催しは! |
BADDY NOBLESS | ~~~!!♪ ~~~♪♪ !!! ~~~!!!!♪♪ |
ファンたち | うおおおっ! タオル回せぇぇぇ! |
シャスポー | なっ、なんでタオルを振り回すんだ!? 危ないじゃないか!! うわ、あっちには肩車された女性がいるぞ!? |
シャスポーが唖然とする中、ライブは最高潮に盛り上がる。
観客は踊り狂い、大声で叫びながら前の方へと詰めかけ、
人の渦ができあがっていた。
シャスポー | ひぃっ!! 〇〇、あれは一体……!? 彼らは悪魔でも召喚する気なのか!? |
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主人公 | 【モッシュに飛び込んでくる!】 【シャスポーは無理しないで!】 |
シャスポー | は!? ちょっ……待って! 君をあんな中に1人でなんて行かせられないよ! |
シャスポー | 〇〇は僕が守る!! |
シャスポーはモッシュの中へと飛び込んでいくが──
BADDY NOBLESS | ~~~!!!!♪♪ ~~~!!♪ ~~~♪♪ |
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ファンたち | BADDY NOBLESS! BADDY NOBLESS! |
シャスポー | う、うう……もうダメだ……。 大音量で……揉まれて押されて目が回、る……。 |
主人公 | 【大丈夫?】 【しっかりして!】 |
シャスポー | ああ、〇〇……。 僕は、君を守れ……がくっ! |
主人公 | 【シャスポー!?】 |
〇〇は具合の悪くなったシャスポーを
モッシュから助け出し、ロックフェス会場を後にするのだった。
シャスポーと〇〇はロックフェス会場を抜け、
公園へとやって来た。
シャスポー | ごめん……。 せっかく楽しんでいたのに、僕のせいで……。 |
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シャスポー | 僕はここでもう少し休んでいるから、 〇〇だけでも楽しんでおいでよ。 |
主人公 | 【シャスポーと一緒がいい】 【1人じゃ楽しめない】 |
シャスポー | そうかい……? うぅ……っ、ごめん。まだ少し頭痛がするんだ。 |
シャスポー | 申し訳ないけれど、あそこのベンチで……。 少し休んでもいいかい……? |
シャスポーを支え、ベンチに座らせる。
〇〇は近くに見えたキッチンカーへと向い、
飲み物を買った。
シャスポー | おや、この飲み物……。 とても落ち着く香りがするね……? |
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シャスポー | ああ、ハーブティーか。 僕のために選んでくれたんだね……Merci. |
シャスポー | はぁ……情けないよ。 あの程度の喧騒に耐えられず、頭痛がするなんて……。 僕はまだまだだ……。 |
主人公 | 【そんなことない】 【ゆっくり休んで】 |
シャスポー | でも、あんな短い時間しか会場にいられなかったし……。 君が楽しんでくれたかどうか、気になるんだ。 |
シャスポー | BADDY NOBLESSの演奏はかろうじて聞けたけれど、 それ以外のアーティストはほぼ見れなかったし。 |
シャスポー | 〇〇の楽しい時間を、 僕が奪ってしまったんじゃないかと思うと……。 うぅ……頭痛が……。 |
〇〇はシャスポーに、
ライブで楽しかったところを語ろうと提案する。
シャスポー | 楽しかったところ……? そうだな、様々な年齢の人が観客として来ていたことかな。 生き生きとした人々を見るのは嬉しいからね。 |
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シャスポー | 〇〇は? どんなことが楽しかった? |
主人公 | 【タオルを振っていたこと】 →シャスポー「確かに、歌に合わせてタオルを振るなんて斬新だったな。 そのためにマフラーのようなタオルになっているのか、 気になるところだな……。」 【コール&レスポンス】 →シャスポー「ふふ、そう言えば普段の君からは想像がつかないほど、 大きな声を上げていたね。」 |
シャスポー | ……うん。思い返してみると、もみくちゃにされただけでなく、 面白かったこともあったなと気付いたよ。 |
シャスポー | それを教えてくれた君は優しいね……。 |
シャスポー | ねぇ、〇〇。 肩を借りても、いいかな……? |
〇〇の肩にシャスポーがもたれかかる。
シャスポー | ああ……とても穏やかで、静かだ……。 しばらく、このままで……。 |
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シャスポー | ふぅ……だいぶ良くなったよ。 マスターの側にいると、安心するからかな……。 |
シャスポーが話し始めた、その時──
〇〇のお腹が鳴った。
主人公 | 【安心したせいかな】 【お腹空いてない?】 |
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シャスポー | ああ、ちょうどいいタイミングだよ。 次に行きたいところはね……。 |
──シャスポーに連れられ、たどり着いた場所は
大聖堂近くにあるマーケットだった。
シャスポー | このマーケットはね、1000年もの間、 街に住む人々の胃袋を支えてきた、歴史あるマーケットなんだ。 |
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シャスポー | とても活気に溢れているだろう? すべて小売店のみで、数時間では回り切れないほど、 お店が所狭しと連なっているんだって。 |
シャスポー | ここにはイギリス産の食材だけでなく、 世界中の特産品も集まっているから、 タバティエールが食材を探しによく来るんだって。 |
シャスポー | 〇〇も行ってみたいって言ってたよね。 お腹もちょうど空いているみたいだし、 食べ歩きには最適な場所かなって。 |
主人公 | 【最高!】 【ナイスアイデアだね!】 |
シャスポー | ふふ、ありがとう! 時間がもったいないし、マーケットの中に入ろうか! |
シャスポー | うわあ……すごいお店の数だね。 実は僕、食べ歩きってしたことがなくて……。 まずはどこから行こうか? |
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主人公 | 【近くから行ってみよう】 【順番に見て回ろう】 |
シャスポー | そうかい? じゃあ、近い場所のお店から回ってみようか。 |
シャスポー | 初めのゾーンは乳製品を扱っているお店が多いようだね。 あっちの方にはラクレットが売ってるみたいだ。 チーズの焼ける香ばしい香りがする……! |
店員 | お兄さんたち! イギリス産のチーズで作ったラクレットはいかが? まずは味見をどうぞ! |
シャスポー | へぇ……普通はスイス産のチーズを使うのに、 この店はイギリス産のチーズを使っているなんて珍しいね。 |
主人公 | 【すごく美味しい!】 【シャスポーも早く食べてみて!】 |
シャスポー | ……うん。とても滑かな舌触りと、ナッツのような香り。 甘さのあるじゃがいもとマッチしていて美味しいよ。 1皿もらえるかい? |
店員 | 毎度あり~! 熱々のチーズだけれど、すぐ固まっちゃうからね。 受け取ったら早く食べることがおすすめだよ! |
主人公 | 【チーズをもっとかけて!】 【おまけして!】 |
シャスポー | えっ!? そんな風に言っていいの? |
店員 | ははは! うちのチーズを気に入ってくれたのかい? 嬉しいねぇ! よーし、特別にたくさん山盛りだ!! |
シャスポー | うわ、皿がチーズで山盛りだ! Merci! 美味しくいただくよ。 |
シャスポー | さて、次は……定番のフィッシュアンドチップスなんてどう? へぇ、普通はタラの身だけど、ここの店はスズキやカレイ…… ウナギまで! 色々あるんだね。 |
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店員 | やぁ、いらっしゃい! どれでも好きなのを選んでね! |
シャスポー | 〇〇、何を食べる? |
主人公 | 【タラとスズキとシュリンプ!】 【ウナギとタラとポテト!】 |
シャスポー | えっと、じゃあ僕は……ロブスターとポテト、タラで! |
店員 | 了解! すぐに作るからね! |
シャスポー | んん……! 揚げたてって美味しいなぁ……! このビネガーがまた美味しくて……。 |
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主人公 | 【ウナギが美味しいよ】 【ウナギを食べてみて!】 |
シャスポー | えっ、いいのかい? じゃあ僕のロブスターもあげるよ。ふふ……! |
シャスポー | ふう……。ラクレットもフィッシュアンドチップスも 美味しかったね。 どう? まだ食べられそうかな? |
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シャスポーの問いに頷くと、次の店へと歩いていく。
シャスポー | 確かこの辺りに、大きな鍋で作っている パエリアのお店があるはずなんだ。 ああ、あの長蛇の列になっているところかな? |
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シャスポー | 少し並ぶけれど回転も早いから、 すぐに順番が回って来ると思うよ。 |
シャスポーの言葉通り、あっという間に順番が回ってくる。
注文をすると、店員が鍋から豪快に取り分けた。
シャスポー | 僕たちは嬉しいけれど……。海鮮の量が多いのでは? そんなに入れて大丈夫かい? |
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店員 | 2人で食べるんだろう? ペア割だよ! どちらかが食べられないなんて、幸せじゃないからね! |
シャスポー | なるほど……確かに貝が1つしか入ってなかったら、 譲られた方も遠慮して、美味しさが半減してしまいそうだ。 素敵な考えだね。 |
店員 | 気に入ったら、友達に宣伝してくれよな! |
主人公 | 【必ず伝えます!】 |
〇〇とシャスポーは、
その後も色々な料理を食べ歩き──。
シャスポー | はぁ……もうお腹がいっぱいだ……。 |
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シャスポー | ねぇ、〇〇。今日は楽しめた? |
主人公 | 【もちろん!】 【楽しかった!】 |
〇〇はそう答えてから、
シャスポーのお願いを聞いていないことに気付く。
主人公 | 【そういえば、シャスポーのお願いは?】 【自分が行きたい場所ばかりだった】 |
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シャスポー | ああ、そのことかい? ……ふふふ。 |
シャスポー | 僕の手で君を笑顔にしたい。 それが僕からのお願いさ。 |
シャスポー | だからもう、今日はご褒美をたくさんもらったよ。 でも、そうだな……もしワガママが許されるなら……。 最後に、手を繋いでもいいかな……? |
シャスポー | 寮に着くまで、〇〇を エスコートさせてほしいんだ。……ね、いいよね? |
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