イタリア遠征任務で出会ったのは、雀蜂の名を冠するマフィアの貴銃士達。
陽気な顔の裏に隠した残酷な在り方を、マークスは鋭く嗅ぎ分けた。
……でも一層わからない。共に遊んだ笑顔も、あいつら、多分本物だった。
マスター、気を抜くな。確かに陽気な奴らだ。服も飯もくれた。
話してて「楽しい」って気持ちさえ浮かんでくる。
……でも。あいつら、血の匂いがするんだ。
主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分
──〇〇たちが任務でイタリアに行く前のこと。
マークス | …………。 |
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マークス | イタリア行きの任務をなんとしても仕留めたい…… だが、課題が終わっていないと行かせてもらえないはずだ。 それに、補習も抹消しなければ……! |
マークス | 俺は絶対に……補習も課題も倒す!! そのためには、手段なんて選んでられねぇ……! |
ライク・ツー | ……で、俺に手を貸してほしいって? |
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マークス | そうだ。 |
マークス | ……むかつくが、あんたは勉強ができる。 数学は俺の方ができることもあるけどな。 課題と試験勉強、手伝ってくれ。 |
ライク・ツー | 一言どころか二言くらい多いんだよてめぇは。 けどまあ……お前が素直に頼んでくるなんて珍しいし、 向上心があるのは悪くねぇ。 |
ライク・ツー | ……手伝ってやってもいいぜ。 だけど、俺1人で全部教えんのは面倒だな……。 |
ライク・ツーが呼び留めた
助っ人のローレンツとジーグブルートの協力もあり、
マークスは順調に課題を進めていく。
マークス | ぐ……これは……かなりの強敵だ。 撃破できるかわからない……! |
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ジーグブルート | あ? 読書感想文じゃねーか。 とっとと片付けちまえ、それで最後だろ? |
マークス | 無理だ。レポート用紙2枚だぞ。 本の感想なんて、そんなに書くことはない。 |
マークス | 『面白かった』か『面白くなかった』。 感想はこれで終わりだろう!! |
ローレンツ | とんでもない! やれやれ……君には俺が一から文学批評について講義を── |
ジーグブルート | やめとけ。文章にすら半分拒絶反応が出てる奴に、 てめぇの眠くなりそうな講義を聞かせたところで逆効果だ。 |
ローレンツ | なに……!? ならば、Mr.ジーグブルートには何か考えが? 読書感想文の提出は3日後……時間は限られているのだぞ。 |
ジーグブルート | ……読書感想文は……本のタイトルが長ければ、 それだけで文字数を稼げるぞ。 |
ローレンツ | き、君!! それは邪道だ!! |
ジーグブルート | るせぇな、わかってる! だがよ……こいつの文章力を3日で飛躍的に上げるのは無理だ。 今は、そういう小手先に頼るしかねぇ。 |
ジーグブルート | んで、とりあえず書けたっていう達成感を味わえれば、 次からは苦手意識が少し薄らいで、 徐々にまともな文章を書けるようになっていくってわけだ……! |
ローレンツ | 何をおいてもまずは成功体験が必要だと判断したわけか。 確かに理にかなっているかもしれない……。 |
マークス | ジーグブルート……あんた、すげぇな……! よし、すぐに図書館で、タイトルが長い本を借りてくる! |
図書館にやってきたマークスは、
目についた長いタイトルの本を手にとった。
マークス | よし、これが1番タイトルが長そうだな。 『地味な俺らをめぐって学園で美少女たちが 銃撃戦しているんだが。』……これは、本当にタイトルなのか? |
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マークス | まあいい。 とりあえず読んでみよう。 |
『地味な俺らをめぐって学園で美少女たちが
銃撃戦しているんだが。』を読み始めたマークスは、首をひねる。
マークス | よくわからない……。 |
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マークス | キャラクターが多くて覚えるのが大変だし、 そもそも、なぜこいつらは争っているんだ……? |
マークス | 俺だったらこんな無駄な会話をしないぞ。 話す前に撃てばいいだろ……! |
──数十分後。
マークス | ……! なんだと……!? |
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マークス | こいつ……そんな過去があったのか……! はっ……! だから、言動が妙に物騒だったってことか……? |
──さらに、数十分後。
マークス | そんな……シャルリーヌ……嘘だろ……! どうしてだ、シャルリーヌ! 勝手に身を引くんじゃねぇ……! |
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八九 | (今、シャルリーヌって聞こえてきたけど…… マ、マークス!? うっそだろ……! なんであいつが地味俺読んでんだよ……!?) |
──マークスが読んでいる本、通称『地味俺。』は、
印税で一攫千金を夢見た十手と八九が共作し、
一大ヒットとなった小説である。
八九 | (スルーするか…… いや、でも、読者の生の声を聞けるチャンスだしな……) |
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八九 | ……ゴホン。あー……マークス、何読んでんだ? それ……面白い、か……? |
マークス | ん? あんたも読書感想文の本を探してるのか? |
八九 | ど、読書感想文……!? その本でか……!? |
マークス | そのつもりだ。タイトルが長いからな。 |
八九 | あ、そういう……。 |
マークス | タイトルが長いというだけの理由で選んだが、 思っていたよりずっと面白い。 |
八九 | (うおっ……こいつが嘘とかお世辞とか言うわけねぇし、 マジで面白いって思ってくれてるってことだよな……) |
マークス | 面白いんだが……意味がわからない奴がいる。 |
八九 | え……? 誰だ? |
マークス | この緑髪で三つ編みの……キャトリーだ。 こいつはよく自分から「放っておいて!」と言うだろ? |
マークス | なのに、実際に放置されると怒るんだ。 それに主人公が嫌いなら、さっさと撃ち殺せばいい。 なのに、主人公に近づいてきては勝手に怒る。理解不能だ。 |
八九 | (こいつ、ツンデレを理解できない、だと……!?) |
八九 | (キャトリーのモデルにさせてもらったのはカトラリーだけど、 こいつまさか、カトラリーの普段の言動も 全部言葉通りにとってんのか……? そりゃ揉めるわけだ) |
八九 | ……ちなみに、お前的に気に入ったキャラは? 応援してぇとか、共感できるとか。 |
マークス | ん……? この本の中だと、マギーだ。 主人公のためにまっすぐで一生懸命でいいと思う。 |
八九 | (おお……! モデル本人に気に入られるのはなんか嬉しいもんだな) |
八九に時折感想を伝えながら、
マークスは『地味俺。』を読破した。
マークス | 読み終えたはいいが……。 やっぱり、感想文に何を書けばいいのかわからん。 |
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マークス | 『面白かった』、あとは無駄に長いタイトルを入れても、 2行くらいで終わりだ。 |
八九 | (無駄じゃねぇよ、内容をわかりやすく示すことが大事なんだよ! いや、面白かったってのは嬉しいけど……) |
八九 | ……つーかよ、感想文って、 さっき俺に話してくれたみてぇなことを書けばいいだろ? |
八九 | マギーが主人公に対して一生懸命なのが共感できていいとか、 あと、キャトリーが意味わかんなかったってのも感想だ。 そういうのをどんどん書けばいい。 |
マークス | ……! そうなのか……!? |
マークス | か、書けた……! ありがとう、八九!! あんたのおかげで、マスターとイタリアに行ける!! |
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八九 | お、おう……。 よかったな……? |
──イタリア到着後、〇〇たちはひょんなことから
カルカノーレとベネッタ、ボニートの3人の案内で
観光をすることになった。
カルカノーレ | せっかくだし、ベネッタの車で行こう。 観光も格好よく、イタリアの国産車でな! |
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ベネッタ | それがいいな。 車庫はこっちだ。 |
カトラリー | うわ……高そうな車……。 それにピッカピカ……。 |
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マークス | だが、車の上半分がないぞ。壊れたのか? |
カトラリー | ち、違うでしょ……! これはカブリオレ! えーっと、イギリスだとロードスター? とにかく、こういう屋根なしの車なの! |
カトラリー | はぁ……もう。 恥ずかしいこと言わないでよ。 |
ベネッタ | コンバーチブルが初めてなら、やっぱりこいつがいいな。 好きなところに乗ってくれ。 |
ボニート | けど……席が1つ足りないぜ? 俺は残るから、若い5人で楽しんできてくれよ! |
ベネッタ | 遠慮するな、ボニート。 席はなくとも、乗れるところはあるじゃないか。 ……床とか。 |
カトラリー | ゆ、床……。 |
ベネッタ | 横になれるぞ。サツにもバレない。 |
カトラリー | えええ……? |
カルカノーレ | ま、俺たち相手に、サツも何も言わないだろうけどな! |
運転手のボニート以外でじゃんけんをし、
負けたマークスの床行きが決定した。
ベネッタ | マックスが床だな。 安心しろ、俺の車は床まで綺麗だ。 |
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マークス | くそっ……グーを出しておけば……! だが、マスターがシートに座れるならいいか。 |
オープンカーに5人が乗り込み、
マークスが後部座席の床に座る。
マークス | よし、これでいいか? 早く出発してくれ。 |
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カトラリー | ねぇ、すっごく邪魔なんだけど! その無駄にでかい身長、どうにかならないの!? |
マークス | ふざけるな、無駄じゃない! 俺が長いのは、そげ── |
カトラリー | ……! ちょっと! |
マークス | おい、何しやがる! 蹴るんじゃねぇ!! |
カトラリー | (こいつ今「狙撃銃だから」とか言おうとしたでしょ! 貴銃士ってバレないように気をつけなきゃいけないのに! はぁ……もう、油断も隙もない) |
カルカノーレ | マックスは確かに、床で寝るにはでかいよな~。 あ、そうだ。カトリーンは小さいし、誰かの膝に乗れば? |
カトラリー | やだ!!! |
ベネッタ | なら、マックスはトランクの上あたりに座ったらどうだ? そこなら邪魔じゃない。 |
マークス | なるほど……。 ちょっとツルツルするが、シートを掴んでいればいい。 床よりマシだな。 |
主人公 | 【しっかり掴まってて】 【落ちないように気をつけて】 |
ベネッタ | よし、では出発しよう。 アマルフィまでは1時間半ほどかかる……飛ばしていけ。 |
よく晴れた海沿いの道を、
〇〇たちを乗せたオープンカーが走る。
カルカノーレ | おい、ベネッタ。ラジオの音でかくしてくれよ! マルコ・タルタロッティのカンターレだ! |
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ベネッタ | ああ。 |
カルカノーレ | いいねぇ! ドライブはこうでなくちゃ! |
ベネッタ&カルカノーレ&ボニート | 帰れ、故郷の海に~♪ |
マークス | 陽気な奴らだな……。 |
──プルルル! プルルル!
カトラリー | わ、びっくりした! ……電話の音? 車の中なのに!? |
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後部座席から身を乗り出したベネッタが、
運転席と助手席の間のボックスから受話器を取り出した。
カトラリー | 受話器つきの車! すごいなぁ……! |
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ベネッタ | 俺だ。 ……ああ、そうだな。 |
ベネッタ | 始末しておけ。 あとのことはお前に任せる。 |
カトラリー | (始末……? こいつらは陽気だけど……それでもやっぱりマフィアなんだ) |
ベネッタ | ああ、ああ。了解した。 Ciao. |
ベネッタ | Ciao! Ciao, Ciao……Ciao,Ciao,Ciao! |
マークス | チャオチャオチャオ……? |
カルカノーレ | あはは! あれはイタリア語の挨拶だよ。 チャオチャオ言ってるうちにまた話が始まったりするんだよね。 |
カルカノーレ | っていうか、前の車邪魔だよな? ボニート、あいつトロいから追い越せ。 |
ボニート | うわ! 勝手にハンドル切らないでくれよ! この車ぶつけたら、ベネッタの兄貴に殺されちまう! 俺が! |
カルカノーレ | なら俺がやるから代わって、ほら。 |
運転席に移ったカルカノーレがアクセルを踏み込む。
助手席に座ったばかりのボニートが、
座席に尻餅をつくように座った。
カトラリー | うわぁぁぁっ! |
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マークス | おい、スピードを落とせ!! |
ベネッタ | まだ150キロくらいしか出てないぞ。 イタリア車は200キロくらいまでは余裕だ、安心しろ。 |
カルカノーレ | そういうこと♪ よーし、アマルフィまでひとっ飛びだ! |
マークス | おい、スピードを上げるな!! ここに座ってると、風で持っていかれそうなんだ!! |
カルカノーレ | んー? 聞こえねぇなー! |
マークス | やめろ! おい! 運転を俺に代われ! 俺の方がたぶんマシだ!! |
ベネッタ | 免許証はあるのか? |
マークス | 免許証? ない! |
ベネッタ | じゃあダメだな。 |
カトラリー | (こんなむちゃくちゃな運転には平然としてるのに、 免許証は気にするの……!?) |
マークス | うおおお、何で俺は免許をとってなかったんだ!! こんなところで壊れるわけにはいかない……! マスターと一緒に生きて帰るんだ……! |
ベネッタ | 大げさなやつだな。 ほら、アマルフィが見えてきたぞ。 |
マークス | イギリスに帰ったら……絶対に運転免許をとる……! くそおぉぉぉ……! |
恭遠 | ──運転免許を取りたい? |
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マークス | そうだ。 死なないために必要なことだと、イタリアでの任務で痛感した。 運転手は席に座れるし、マスターの安全を守れる。 |
恭遠 | んん……? とにかく、君が自発的に何かを学びたいと言ってくれて嬉しいよ。 連合軍で免許取得できるように手配しよう。 |
恭遠 | ほら、これが学生向けの免許取得案内だ。 |
マークス | ふむ……実技試験、学科試験、ハザードテストの3つに 合格すると運転免許がもらえるのか。 |
マークス | 実技は自動車教官を選び実地練習をするか、 免許を持っている人に協力してもらえばいいんだな。 なるほど。 |
タバティエール | ……で、俺が教官役ってことか。 |
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マークス | ああ。 あんたの運転の腕は確かだって、マスターが言っていた。 |
マークス | マスターがそう言うのなら、安心だ。 助手席でスポッターをしてほしい。 |
タバティエール | ははは、運転手のマークスくんが狙撃手ってことか。 お安いご用だぜ。 |
タバティエール | 俺としても、車仲間が増えるのは大歓迎だからな。 まずはエンジンをかけてみるか。 クラッチとブレーキを踏んだまま、キーを回してくれ。 |
マークス | こうか? |
タバティエール | そうそう、上手いぞ。 次はギアをロー……1のところに入れる。 ギアを左にスライドさせて、すっと前に押す感じだ。 |
マークス | おお、なんかハマった感じがした! |
タバティエール | いいぞ。発進前にもう一度周囲の安全確認をしよう。 クラッチはそのまま、ブレーキから足を離して、 アクセルをゆっくり踏む。 |
タバティエール | クラッチから足を少しずつ離して── ほら、エンジンの音が変わった。 そうしたらクラッチから完全に足を離していいぞ。 |
タバティエール | 速度が上がってきたな。 クラッチを踏んでギアをセカンドに、素早くやってみよう。 |
マークス | おお……! すげぇ……! これ、俺が動かしてるんだな……! |
タバティエール | マークスくん、なかなかセンスあるな! これが前進の時の基本だ。減速の時は逆に、ギアを落としていく。 次はバックと駐車の練習をしよう。 |
タバティエール | ……お疲れさん! いやぁ、思った以上の優等生でびっくりしたぜ。 あとは、学科試験に通れば完璧だな。 |
---|---|
マークス | …………。 |
タバティエール | ……どうした? |
マークス | 今朝、模擬試験を解いたら……正答率が3割だった。 |
タバティエール | おおっと、そいつは……。 たしか、9割以上正解で合格だったよな。 |
マークス | 恭遠から聞いてる……正直、無理だ。 学校の試験でも7割で合格なのに、9割なんて……。 |
タバティエール | 交通ルールは知らなかったじゃ済まないからなぁ。 厳しいのは仕方ないが……こりゃ、学科が優先だな。 |
マークス | わかった……恭遠から問題集をもらった。 これを丸暗記すれば合格できるだろうか。 |
タバティエール | ああ、問題ないと思うぜ。 頑張ってくれよ、応援してるから。 |
タバティエール | 晴れて免許をとったら、俺の車を貸してやるからさ。 〇〇ちゃんとドライブでもしてみたらどうだ? |
マークス | マスターとドライブ……だと……! 絶対に合格するぞ!!! |
──こうして、マークスの猛勉強が始まった。
シャルルヴィル | マークスがすごい勉強してる……。 |
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ケンタッキー | ……嵐の前触れか? |
ジーグブルート | あいつ、シャワールームにも教本を持ち込もうとしてたぞ。 十手がギリギリのとこで止めてたが。 |
ケンタッキー | スナイパーだけあって、 ここぞって時の集中力はやっぱ一流だよな、あいつ。 |
主人公 | 【頑張ってるね】 【勉強は順調?】 |
マークス | マスター! だいぶ交通ルールと運転する時の注意点を覚えてきたんだ。 |
マークス | たとえば、路上で馬を追い越す時には、 馬を驚かせないように車間距離を取る必要がある。 相手が馬でも「車間距離」なのかはよくわからないが……。 |
主人公 | 【いい感じ!】 【馬は軽車両扱いだからね】 |
マークス | ありがとう。マスターに話すと、覚えられる気がするんだ。 俺は絶対に一発合格するから…… 楽しみにしていてくれ、マスター! |
──数週間後。
主人公 | 【マークス、合格おめでとう!】 【運転免許取得おめでとう!】 |
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マークス | 当然だ!! 俺はマスターの相棒だからな! |
マークス | 今日は早速ドライブに行こう。 タバティエールが車を貸してくれたんだ。 マスターは助手席に乗ってくれ。 |
マークス | ああでも、点検がまだだ。 マスター、そこの椅子に座ってしばらく待っていてくれ。 |
マークスは車のエンジンルームを開けて、
総点検をはじめた。
主人公 | 【念入りだね……?】 【そこまでやらなくても……】 |
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マークス | 駄目だマスター! 車が突然爆発することもあると、問題集の事故例に書いてあった! |
──数十分後。
マークス | エンジンルーム、よし。 次はタイヤ周りを……。 |
---|---|
カール | ……おや。まだ出発していなかったのかい? |
マークス | 何を笑っているんだ。 マスターに安全に車に乗ってもらうために必要なんだ! |
カール | ははは、そうか。 大切にされているようだね、〇〇。 それじゃ、楽しいドライブをねー。 |
──さらに数十分後。
マークス | マスター、待たせてすまない。 これで出発できるぞ! |
---|
マークスの運転する車で街へ繰り出した。
しかし──。
主人公 | 【(自転車に追い抜かれた……)】 【(時速1kmくらいかな……)】 |
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後続車のドライバー | おい、何をノロノロ走ってんだ! |
マークス | 文句があるなら追い越せ! あの影から人が飛び出してくるかもしれないから、 俺はゆっくり運転する! |
マークス | よし、行ったな。 突然目の前の車から、武装強盗が飛び出してくるのかもしれない。 車間距離を十分にあけないと!! |
マークスの徹底的な「かもしれない運転」で、
士官学校の周辺を1周するだけで半日かかり、
はじめてのドライブは終わったのだった。
マークス | 安全にドライブを終えることができた……! |
---|---|
マスター | 【お疲れ様】 【頑張ったね】 |
マークス | マスター、俺は、緊張師だけど楽しかった。 今日はありがとう! |
主人公 | 【次はもう少し遠くまでドライブしよう!】 【こちらこそありがとう、またよろしく!】 |
マークス | ああ! 運転手は任せてくれ! |
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まだコメントがありません。