Happy Brave Musketeer's Day!
今年貴銃士たちが華々しくパレードをするのはアメリカ!
大統領の提案で『夢』に関する絵を描くことになった貴銃士たちは、自分の真の望みと向き合うことになる……。
貴銃士は考える鉄だ。冷静に、冷徹に、やるべきことをやる。
だけど……貴銃士はただの銃や鉄ではない。
感情と向き合って、新しい俺を知るのも悪くないね。
主人公名:〇〇
主人公の一人称:自分
新たな道へあるきだす
君と一緒ならそれも楽しいね
貴銃士たちが描いた夢の絵を見るため、
〇〇は革命戦争資料館に向かった。
貴銃士たちが描いた絵を眺めながら館内を進んでいると──
エルメ | やあ、〇〇。 俺の絵をずいぶん長いこと眺めてくれているね。 |
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主人公 | 【何の絵?】 【不思議な絵だ】 |
エルメ | うーん……そうだね、 いわゆる抽象画のカテゴリーに入るんじゃないかな。 |
エルメの作品は、さまざまなパステルカラーが
ふわふわと塗られた漠然とした絵だった。
エルメ | 将来の夢といわれても、描きたい絵が何も思い浮かばなくてね。 |
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エルメ | 制作する日は近づいてくるし、 我らがリーダーがあれこれ心配しているし。 どうしたものかと思っていたのだけれど……。 |
エルメ | ふと、思い出した夢があったんだ。 |
主人公 | 【エルメの夢?】 【詳しく聞かせて】 |
エルメ | ……連合軍の追悼式典に向かう途中に不思議な体験をした。 そのあとに見た夢だよ。 |
エルメ | 俺はふわふわと雲の上に浮かんでいた。 その雲には紺色に赤に紫に、若葉色…… いろんな色がついていた。 |
エルメ | 変な夢だと思ったよ。 雲というのは白いものだと思っていたし、 それ以外の色があるなんて考えたこともなかったから。 |
エルメ | ベルガーと同じレベルになってしまうけれど、 今回の絵にはその時の「夢」を描いたんだ。 |
エルメ | ……これ以上の絵は描けない。 今の俺に描ける夢は、これだけだよ。 |
主人公 | 【素敵な絵だ】 【いい絵だと思う】 |
エルメ | そう? 自分ではわからないけれど、どうもありがとう。 |
エルメ | …………。 |
エルメ | ところで、〇〇? 最近、君を観察して思ったんだけど、 あまりにも隙が多すぎるよ。 |
主人公 | 【えっ……】 【どういうところが?】 |
エルメ | のんきな反応だね。 そういうところだよ。 |
エルメ | あとは……たとえば、アメリカについて街を歩いている時。 |
エルメ | 君、あちこちの看板やワゴンをキョロキョロ見ていただろう。 「おいしそう」とかなんとか言って。 |
エルメ | 今回の旅だけじゃない。 士官学校でもそうだ。 |
エルメ | 貴銃士たちの言動にいちいち反応して、気を取られている。 君は多くの貴銃士たちのマスターでしょう。 |
エルメ | 前線でもその調子だと、 いつか何かの拍子に死ぬことになりかねない。 |
エルメ | それだけじゃないよ。 外食中に子供が泣けばそっちに意識が向いているし、 困っていそうな人がいたらすぐに駆け寄るし……。 |
エルメ | とにかく、あれこれ気にしすぎている。 正直、軍人としてよい状態じゃないよ? |
エルメ | 何かに気を取られることは隙に繋がる。 常に周囲に気を配っていることと、気がそぞろなのは違う。 |
エルメ | 自分の価値をわかっている? もっと自分を大切にしなきゃダメでしょ。 |
エルメ | 【ごめんなさい……】 【気をつけます】 |
エルメ | うん、自覚がなかったのだとしたら、 これからは本当に気をつけて。 |
主人公 | 【でも……】 |
エルメ | でも? 言い訳は褒められたものじゃないよ。 |
主人公 | 【大切に思ってくれてありがとう】 【心配してくれてるってことだよね】 |
エルメ | ……俺が? |
エルメ | そうか……。 そ、そう……なのか? |
エルメ | そうか、君のことを心配していたのか……。 大切に思うからこそ、ということだね……? |
エルメ | ……ああ、そうだ。 隙が多い君を見ている時に感じていたモヤモヤは、 「心配」という感情だったんだね。 |
エルメ | これが大切ってことなんだ……。 |
主人公 | 【そうだといいな】 【たぶん、きっと】 |
エルメ | なるほど。 うん、よくわかった。 |
真剣な表情で頷くエルメに、
〇〇は思わず笑ってしまった。
エルメ | ……? 何か面白いことがあったのかい。 |
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主人公 | 【考えてみて】 →エルメ「なぞなぞかい……? どうしよう、まったく見当がつかないな。」 エルメ「ふふ……でも、不思議だな。 なんだか俺もおかしくなってきた。」 エルメ「感情というのは、まだまだわからないことばかりだ。」 【なんだか子供みたいだから】 →エルメ「子供……? 俺が、子供みたいだって言ったの?」 エルメ「よくわからないな。」 エルメ「でも、不思議と悪い気はしないね。」 エルメ「どうしてだろう……君と話していると、あの雲の夢を思い出すな。」 |
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