マークス | いつまでもここにいるわけにはいかない。 こいつを連れて上に戻ろう。 |
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マークス | 急いでお前らのマスターを探して薔薇の傷を癒やせば、 エンフィールドは銃に戻る。 その後でまた召銃すれば、もとに戻るはずだ。 |
スナイダー | そうすると、俺も銃に戻るわけだが……。 おい、〇〇。 俺たちを召銃する気はあるか? |
主人公 | 【あなたたちが望むなら】 【召銃するつもりでいる】 |
スナイダー | ならいい。任せたぞ。 |
マークス | マスターの決定なら仕方ない……。 とにかく、エンフィールドがまた暴れないように 拘束しとかないとな。なんか縛るもんあるか? |
スナイダー | 縄がある。これを使え。 |
ジョージ | じゅ、準備がいいな……。 なんであるのかは聞かないでおこう……。 |
マークス | ……これでよし。 じゃあ、エンフィールドを運ぶか。 |
ジョージ | 城の人たちに見つからないように、こっそりな! |
ライク・ツー | すげー寂れたとこだな。 あいつらのマスターはこんなとこに潜んでんのか? つーかあのおっさん、どこまで行くんだよ。 |
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ライク・ツー | ……ん? |
男 | …………。 |
ライク・ツー | 止まった。 目的地はあの小屋か。 |
男はそっと小屋の中の様子を窺うと、
ポケットから小さな細い金具を取り出して、
素早く鍵を開け、ドアノブに手をかける。
ライク・ツー | ……手慣れてんな。プロか? |
---|---|
男 | …………。 |
ジェイコブ | ひぃぃいいっ! |
男が入ってすぐに、怯えた悲鳴が聞こえてくる。
ライク・ツーは小屋に近づき、聞き耳を立てた。
男 | こんなところに隠れていたのか。 だが、かくれんぼはもう終わりだ。 |
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ジェイコブ | た、助けてくれ──! |
ライク・ツー | (やっぱりか。大臣が持ってたあの新聞で、 この小屋の場所を知らせたってわけだな) |
男 | 命乞いなどするだけ無駄だ。 もっとも、俺が手を下すまでもなく、 その傷で死にそうだがな。 |
男 | それじゃあ苦しいだろ。 今、楽にしてやるよ。 |
ジェイコブ | い、嫌だ……! |
ライク・ツー | (あの男、薔薇の傷が悪化してる……!) |
ジェイコブ | 俺のことは放っておいてくれ……! ど、どうせ、この傷にのまれて死ぬんだ! 最後くらい1人で静かにいさせてくれ……! |
男 | そうはいかない。 万が一生き延びられては面倒だ。 お前は今日ここで死ぬんだよ。 |
ライク・ツー | (やっぱり、マスターを消してたのは 大臣の手先だったか……) |
男 | 残念だったな。 ……ああ、そうそう。大臣サマから伝言だぜ。 「お前はもう不要だ、消えろ」ってな。 |
ライク・ツー | …………! |
??? | ……あなたはもう不要です、ライクツー。 |
---|
ライク・ツー | ……いや、お前、不要って何様だよ。 |
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ライク・ツー | ウザ。 ──用済みなのは、お前の方だっての。 |
男 | な、なんだ貴様……ぐあっ! |
ライク・ツー | 雑魚が雑魚くさい台詞吐いて退場とか、 マジでダッサ。 |
ジェイコブ | い、嫌だ……殺さないでくれ……! |
ジェイコブ | あんな石に触れなければ…… マスターになんてならなければ……。 こんなことにならなかったのに……。 |
ジェイコブ | あ、あいつらが悪いんだ……! 絶対高貴にならないあいつらが……! |
ライク・ツー | …………。 |
ライク・ツー | ……あー、はいはい。 貴銃士を絶対高貴にできなかったマスターは、 お役御免であの世行きってことだな。 |
ジェイコブ | い、嫌だ……俺は死にたくない…… マスターなんて引き受けなければよかった……! |
ライク・ツー | ……あのさ。 お前、マスターをやめたいのか? |
ジェイコブ | ヒッ!! |
ライク・ツー | いちいちビビんなよ、うぜぇな。 俺はお前を殺すほど暇じゃねぇ。 いいから、とっとと質問に答えろ。 |
ジェイコブ | あ、当たり前だ! マスターなんてもう懲りごりだ……! |
ライク・ツー | ふぅん。 なら──その力、消してやるよ。 |
ジェイコブ | なっ……! そ、そんなことができるのか……? |
ライク・ツー | ああ、できる。俺についてこい。 |
アッカーソン | ……遅い。 なぜ、連絡がない? |
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アッカーソン | もうあの用済みを消し去った頃だというのに── |
アッカーソン | さっさと貴銃士たちを銃に戻して、 新たなるマスターを立てねばならん。 次こそは絶対高貴に目覚めさせられるマスターを……! |
アッカーソン | フィルクレヴァートのマスターを取り込み、 彼奴に召銃させるか、控えの候補者を使うか……。 |
──コンコン
アッカーソン | ……っ、なんだ。 |
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ライク・ツー | 邪魔するぜ。 |
アッカーソン | お、おや、ライク・ツー殿。 一体どういったご用向で── |
ジェイコブ | …………。 |
アッカーソン | なっ……! お前、なぜここにいる!? |
ライク・ツー | “殺したはずなのに”──ってか? 答えは、俺が助けたからだ。 |
アッカーソン | …………! |
ライク・ツー | まさかお前が、貴銃士を絶対高貴に導けないマスターを 殺すように命令していたなんて、な。 明日の新聞の一面は確定だな? |
アッカーソン | わ、私は国のために──! |
ライク・ツー | へぇ。なら何もやましいことはねぇだろ。 大きく報道してもらって、国民に知らしめねぇと。 |
アッカーソン | そ、それは……っ! |
ライク・ツー | ははっ、マズいことをやってるっていう自覚、 ちゃーんとあるじゃねぇか。 |
アッカーソン | ……何が望みだ。 |
ライク・ツー | そうそう。見苦しい言い訳なんてやめて、 最初からそう言っとけばよかったんだよ。 |
ライク・ツー | 俺はお前の悪事を知っちまったわけだけど、 3つの条件を呑めば、永遠に口を閉ざすと約束しよう。 |
アッカーソン | ……聞こう。 |
ライク・ツー | 1つ。こいつの薔薇の傷を治療して完全に消し、 貴銃士のマスターとしての力を無くすことに同意しろ。 |
ライク・ツー | それから、こいつに対して、 一切の危害を加えたりしないこと。 |
アッカーソン | だが、そいつを生かしておいては……! |
ライク・ツー | 余計なことを喋れば殺されるとわかってて、 ベラベラ喋るアホがいると思うか? |
ジェイコブ | 秘密は守ります! 神に誓って! |
アッカーソン | む、むう……。 |
ライク・ツー | 次の条件だ。 |
ライク・ツー | エンフィールドとスナイダーは、 俺のマスター──〇〇の貴銃士にする。 |
ライク・ツー | あいつらが〇〇のもとで 絶対高貴に目覚めたら、ここにも時々派遣してやるよ。 |
ライク・ツー | 悪い話じゃないだろ? あの2人を絶対高貴にするために危ない橋を渡って 何人もマスターを殺すより、断然合理的だと思うが? |
アッカーソン | …………。 |
ライク・ツー | どうする? 〇〇には“実績”がある。 案外すぐに、あいつらも絶対高貴になるかもな? |
アッカーソン | ……わかった。その条件も呑もう。 |
ライク・ツー | だいぶお利口になってくれて、助かるぜ。 |
アッカーソン | ……最後の条件はなんだ。 |
ライク・ツー | 身構えるなよ。簡単なことだ。 世界帝軍が所有していたイギリスの現代銃に関して 知っている情報をすべて開示しろ。 |
アッカーソン | それはいったい、なぜ──? |
ライク・ツー | 余計なことを知ると、お前も身を危うくするぞ。 |
アッカーソン | わ、わかった! ちょっと待っててくれ! |
アッカーソン | 私が持っている資料はこれだけだ。 持って行け。 |
ライク・ツー | これで全部か? 隠しているものは? |
アッカーソン | 誓って、これで全部だ! |
ライク・ツー | よし、じゃあもらっておく。 |
ライク・ツー | さて、取引成立だな。 もし破った時は、イギリスどころか全世界で、 お前の企みが報じられると思っとけよ。 |
ライク・ツー | ついでに、面倒極まりないが、 お前のことを始末しに来てやるよ。 |
アッカーソン | ヒッ、やめろ……! ま、守るから! 約束は必ず守る!! |
ライク・ツー | その言葉、忘れるなよ。 ……じゃあな。 |
マークス | よし、エンフィールドはここに寝かせておくか。 マスターは離れてろ、万が一暴れたら危ない。 |
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ジョージ | 早くこいつらのマスターを見つけないとな。 |
主人公 | 【ライク・ツーは?】 【何か連絡は来てる?】 |
マークス | いや、まだだと思うが……。 まさかあいつ、ヘマしてねぇだろうな? |
ライク・ツー | 誰が何したって? |
ジョージ | ライク・ツー! おかえり……って、そいつエンフィールドたちの マスターじゃねぇか! |
ジェイコブ | ど、どうも……。 |
ジョージ | Great! これで役者がそろったぜ! |
主人公 | 【よかった!】 【ありがとう!】 |
ライク・ツー | ……どーいたしまして。 |
スナイダー | ほう、ずいぶん元気そうじゃないか。 |
ジェイコブ | ひっ、スナイダー……! |
ライク・ツー | あ? なんでスナイダーにそんなビビってんだよ。 一応まだ、お前の貴銃士だろ。 |
ジェイコブ | う、うぅ……! |
ライク・ツー | はぁ……お前、何したんだ? |
スナイダー | さて。思い当たる節はないが。 |
マークス | まあ、なんとなくは察することができる。 好き勝手戦って、勝手に絶対非道に目覚める ようなやつだからな……。 |
ライク・ツー | はあっ!? 古銃がなんで絶対非道に? ……まあ、そのあたりの話は後だ。 |
ライク・ツー | ジョージ、こいつの傷跡を治してやってくれ。 ……完全に、な。 |
ジョージ | えっ、いいのか? |
ライク・ツー | ああ。もう話はついてる。 ……さっき、大臣とも話してきた。 |
ジョージ | ええっ! マジで!? |
ライク・ツー | あいつの悪事を暴露しないかわりに、 こいつの傷を治して、エンフィールドとスナイダーは、 〇〇の貴銃士にする許可を得た。 |
ライク・ツー | 手段はどうあれ、大臣のお墨付きだ。 〇〇や俺たちが咎められることはねぇ。 |
ジョージ | おお……おまえ、すげーな! |
ライク・ツー | 異論のある奴がいなければ…… ジョージ、やってくれ。 |
ジョージ | OK! 任せろ! |
ジョージ | 絶対高貴──! |
ジェイコブ | ああ……、呪われた傷跡が、消えていく……。 |
エンフィールド | ……ぅ、マス……ター……? |
ジョージ | っ、エンフィールド! 正気に戻ったのか!? |
エンフィールド | ここは……一体、どうなって……? |
ジョージ | おまえらのマスターの傷を癒して、 マスターとしての力を消すことになった。 |
ジョージ | でも安心しろよ、〇〇が 新しいマスターになるからさ! |
エンフィールド | そう……だったんですね……。 |
エンフィールド | ああ、僕は、なんてことを……。 理想に囚われて……狂気に呑まれて。 アウトレイジャーなんかに成り果ててしまった……。 |
ジェイコブ | エンフィールド……。 |
エンフィールド | マスター、絶対高貴になれず、 あなたの危機を救えず…… 駄目な貴銃士で申し訳ありません。 |
エンフィールド | 皆さんにもご迷惑をおかけしました。 いつの日か絶対高貴の力をこの手につかめるように…… 反省を胸に刻み、精進します。 |
エンフィールド | ジョージ師匠も、本当にすみませんでした。 みっともなく八つ当たりなんてして……。 どうか、許してください……。 |
ジョージ | いや、オレもちょっと言い過ぎたよ。 ……ごめんな。 |
エンフィールド | ジョージ師匠、僕からもお願いします……。 マスターの傷を……癒してあげてください……。 |
ジョージ | ああ、任せとけ。 ──高貴を! |
エンフィールド | ああ、温かい光だ……。 |
スナイダー | マスター、それなりに世話になったな。 せいぜい死なないように足掻くことだ。 |
スナイダー | ……〇〇。 俺はまだまだ戦い足りない。 おまえは俺を満足に使ってみせろよ。 |
ジェイコブ | 2人とも、ありがとう。 そして、不甲斐ないマスターですまなかった……。 |
ジェイコブ | 〇〇さん、 エンフィールドとスナイダーを頼みます。 |
主人公 | 【わかりました】 【お任せを】 |
ジェイコブ | ……ありがとう。 |
マークス | ……呪われた傷跡、か。 |
ジョージ | マークス? |
マークス | いや、なんでもない。 |
エンフィールド | マスター! |
---|---|
エンフィールド | 少し伺いたいのですが、 スナイダーを見かけませんでしたか? |
主人公 | 【見てない】 【いないの?】 |
エンフィールド | そうですか……。 まったく、授業をサボってどこに行ったんだか……。 |
エンフィールド | ちょっと、外を見に行ってみます。では! |
スナイダー | ……やれやれ、行ったか。 |
主人公 | 【……!?】 【いつからそこに!?】 |
スナイダー | さてな。 |
スナイダー | ……しかし、エンフィールドの奴はしつこいな。 授業を受けろだの食事を摂れだの、 何かと騒がしいんだ、あいつは。 |
スナイダー | ……なぁ、マスター。 おまえはエンフィールドをどう思う。 |
スナイダー | あいつはここでの暮らしにすぐ慣れたようだ。 “優等生だ”などと言われていて……笑えるな。 |
スナイダー | 俺を監禁していたことを教えてやったら、 あいつを褒めそやしている連中はどんな顔をするのか。 ……さぞ見ものだろうな。 |
恭遠 | ……やれやれ、こんなところにいたのか。 |
恭遠 | 今日こそは授業に出たもらうぞ。 でないと、座学系は全て補習になるからな。 |
スナイダー | ……おい、〇〇。 |
スナイダー | 俺は、戦い続けるためにおまえの貴銃士になった。 ここで下らん授業とやらを受けるためでは── |
エンフィールド | ああっ! スナイダー! |
スナイダー | エンフィールド……おまえ、 外に行ったんじゃなかったのか? |
エンフィールド | 君がよくいる木陰にいなかったから、 もう一度校舎内を確認しに来たんだ。 |
エンフィールド | ほら、行くよ。 君も、補習にまで参加するのは嫌だろう? 午後の授業にはちゃんと出席するんだよ。 |
スナイダー | ……はぁ。 |
──ぐぅ
エンフィールド | ……んん? 今の音は……スナイダー、また食事を抜いたのかい? |
---|---|
スナイダー | 水なら飲んだ。 |
エンフィールド | 何度も言ってるだろう? それじゃ、栄養は摂れないんだって! |
エンフィールド | はぁ……仕方ない。 スコーンを焼くからおいで。 少しでもいいから、食事をとらないと。 |
スナイダー | ……わかった。だが、ジャムはいらない。 |
エンフィールド | わかってるって。 スコーンもちゃんと味気ないやつにするから。 |
スナイダー | それならいい。余計な味がするものは好かん。 |
エンフィールド | はぁ……。 せっかくなら、美味しいものを作りたいのに……。 |
恭遠 | ははは……エンフィールドの言うことなら、 渋々でもなんとか聞いてくれるんだな。 |
マークス | おーい、マスター! |
ライク・ツー | おい、〇〇。 ラッセルにスナイダーとエンフィールドを探せって 言われたんだけど、見てねぇか? |
ライク・ツー | こいつの勘はあてになんなぇからな。 さっきから的外れな場所ばっか探しやがって。 |
マークス | ……なんだと? あんたこそさっきから探す気あるのか? |
ライク・ツー | 馬鹿みてぇに走り回って効率が悪ぃんだよ。 頭使えよ、頭を。 |
マークス | いいだろう。 俺の頭突きの威力を教えて── |
ライク・ツー | 頭の使い方違うし、頭ぶつけたら余計バカになるだろ。 |
マークス | んだとっ!? |
恭遠 | おいおい、2人とも落ち着いてくれ。 本題からずれているだろう。 |
マークス | ああ、そうだった。 エンフィールドたちを探しているんだ。 マスター、あいつらのことを見なかったか? |
主人公 | 【見たよ】 【スコーンを焼きに行った】 |
恭遠 | スナイダーはまた食事を抜いていたみたいでね。 エンフィールドがスコーンを焼くと言って、 連れて行ったよ。 |
ライク・ツー | へぇ、仲がよろしいことで。 |
マークス | わからねぇ……。 ついこの間、殺し合いまがいのことをしてたのに、 あいつら、結局、仲がいいのか……? |
ライク・ツー | ……兄弟喧嘩だったんだろ。壮大な。 |
マークス | 兄弟喧嘩っつーのは、相手を改造したり、 監禁したり、アウトレイジャーになったり、 絶対非道でぶちのめしたりするのが普通なのか? |
ライク・ツー | どれも普通じゃねぇよ、あいつらだけだっての。 |
マークス | ……それってつまり、仲はどうなってるんだ? |
ライク・ツー | 俺に聞くなよ。 あいつら兄弟の間のことなんて、 本人たちにしかわかんねえだろ。 |
ライク・ツー | でもまあ、他の銃よりずっと親(ちか)しい存在だし、 遠慮のなさはあるんじゃねーの。知らねぇけど。 |
マークス | そんなもんか? |
ライク・ツー | ……お前にはわからないかもしれないな。 |
マークス | ……? じゃあ、あんたにはわかるのか? |
ライク・ツー | ……さあな。 |
エンフィールド | ジョージ師匠! 絶対高貴になるための秘訣、教えてください! |
---|---|
十手 | おや、またやっているのか。 いいねぇ、稽古熱心な若者ってのは! |
マークス | 懲りないな。 |
ジョージ | だからさ。 何度も言うけど、高貴さをぐわっと集めて、 それから……ドカンってカンジだ! |
ジョージ | エンフィールド、おまえにとっての高貴さを めいっぱい爆発させるんだ! |
エンフィールド | わかりました、師匠! 僕にとっての高貴……大英帝国生まれの銃として、 誇り高くあることでしょうか。 |
エンフィールド | ブラウン・ベス先輩やジョージ師匠のように…… 改造に怯えず、僕自身のままで強さを誇りを胸に── |
エンフィールド | ──あれ? なんだろう、このこみ上げてくる力は……。 |
エンフィールド | ──絶対高貴。 |
ジョージ | できたじゃねぇか! |
エンフィールド | これが……絶対高貴……? 僕は、ついに絶対高貴に……? |
エンフィールド | ははっ、やった! やったぞ!! 絶対高貴になれたんだ! |
スナイダー | ふん。高貴さにこだわってなんになる。 |
スナイダー | 大切なのは強さだ。 そして、俺は強い。それだけで十分だろう? |
スナイダー | ……ん? なんだ、この力は── |
エンフィールド | えええっ……!? スナイダー、君、なんで そんなので絶対高貴になれるんだ? |
スナイダー | 知らん。 なれたものはなれた。 |
エンフィールド | り、理不尽だ! っていうか、 僕と全然、志が違うじゃないか……! |
スナイダー | 絶対高貴は貴銃士それぞれ違うものだと、 おまえの敬愛する師匠とやらが言っていただろう。 |
エンフィールド | それはそうだけど……。 |
ジョージ | HAHAHA☆ おまえら、本当に仲がいいなぁ! |
マークス | ……仲がいい、のか? やっぱ、ワケわかんねぇ。 |
十手 | 仲良きことは美しきかなって言うけどなぁ。 |
十手 | ……うん? そういえば、ライク・ツー君の姿が見えないな。 |
ジョージ | マスターのとことかじゃねーの? あいつも、ああ見えてマスターのこと割と好きだしな! |
マークス | 抜け駆けか! 許さねぇ……! |
十手 | わわ、マークス君!? おーい、廊下をそんなに走ったら危ないぞ! |
ライク・ツー | ……これで、 あの大臣からもらった資料はすべて、か。 |
---|---|
ライク・ツー | …………。 |
ライク・ツー | 『世界帝が貴銃士として使役していたUL85A1、 コードネーム:ラブ・ワンについての報告』 |
ライク・ツー | 『UL85A1は、イギリス本国へ送還され、 厳重保管される予定だったが──』 |
ライク・ツー | 『輸送中に武装集団の襲撃を受け、奪取されている』 |
ライク・ツー | 『イギリス政府は、世界帝の信奉者もしくは 本銃に恨みを持つ者の犯行と見て調査を行ったが、 依然として行方は掴めていない』 |
ライク・ツー | ラブ・ワンらしい貴銃士が出現したっていう情報も、 今のところ特に入ってない……。 |
ライク・ツー | 奪われたあと、 銃のままでどこかに保管されているのか…… どこかで密かに召銃されているのか……。 |
ライク・ツー | あるいは──既に破壊されたのか。 |
ライク・ツー | …………。 |
ライク・ツー | ──お兄ちゃん……。 |
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