ライク・ツー | おい、〇〇。 大丈夫か? 傷を見せてみろ。 |
---|---|
主人公 | 【大丈夫】 【そんなに悪化してない】 |
ライク・ツー | ……ん、これくらいなら許容範囲内だな。 士官学校からの応援が来るまで、慎重に戦わねぇと……。 |
主人公 | 【ライク・ツーのおかげで助かった】 【最小限の絶対非道で戦ってくれてありがとう】 |
ライク・ツー | 別に? 俺はやれることをやっただけだし。 |
ライク・ツー | あと、変な誤解、するなよ? さっきのは効率を考えて言ったんだ。 マスターを使い捨てなんてやり方、効率悪すぎるだろ。 |
ライク・ツー | ……まぁ、 お前がマスターで、不満はねえのは事実だけどな。 |
主人公 | 【わかってる】 【ありがとう】 |
ライク・ツー | ……フン。 |
ドライゼ | …………。 |
---|---|
ドライゼ | ……撃てなかった。 俺は、撃ってしまったら──……。 |
??? | …………。 |
連合軍兵士3 | ゴーストさん! 戦況は一体……!? |
ゴースト | もう、終わったみたい……だ。 損害は軽微……俺たちも、戻る……戻ろう。 |
連合軍兵士3 | はっ! かしこまりました! |
ゴースト | ──憐れやな、ドライゼ……。 |
ライク・ツー | ……ったく。 戦ったばかりってのに、会議かよ。 昼メシもほぼ食ってねぇし、腹減ったんだけど。 |
---|---|
エルメ | 仕方ないよ。 この会議は、元々予定されていたものだからね。 |
ライク・ツー | その割に、俺たち以外誰も来ていないけど? |
エルメ | それも仕方ない。 ドライゼはドイツ支部の上層部に連絡を入れないといけないし、 応援要請の件もある。 |
ライク・ツー | いや、それなら俺らも、 会議が始まるまで休憩でよかっただろ……。 |
エルメ | そうかな? いいことがあるかもしれないよ。 |
そう言ったエルメは、棚から応急処置セットを取り、
ライク・ツーへと渡す。
エルメ | はい、どうぞ。 |
---|---|
ライク・ツー | ……どうも。 |
ライク・ツー | 〇〇、手を出せ。 この時間に手当てをやっちまおう。 |
主人公 | 【よろしく】 【ありがとう】 |
エルメ | 君の薔薇の傷って、どんな感じなの? 俺にも少し見せてくれないかな。 |
ライク・ツー | おい、邪魔すんなよ。 |
エルメ | 大丈夫だよ、見るだけだから。 |
エルメ | ふぅん……ほとんど薔薇の花の形そのままで、 あんまり悪化していないね。 |
エルメ | 絶対高貴になれる貴銃士がいると、 こんなもので済むのか。 |
エルメ | ……うん、ありがとう。満足したよ。 ドライゼが来る前に、早く包帯を巻いてしまって。 |
ライク・ツー | はぁ……? なんだよ、あいつ、手当てに文句でもあんのか? |
エルメ | そうじゃなくて……。 |
ライク・ツー | なんだよ。言いかけたなら言え。 気になるだろ。 |
エルメ | うーん……あんまり言いふらしたくはないけど、 一緒に任務に当たる上で、 君たちには知っておいてもらった方が安全かな。 |
エルメ | ここだけの話にしてほしいんだけど、 ……彼、血が苦手なんだよ。 |
ライク・ツー | はぁ? 意味がわからねぇ。 俺たちは銃だぞ? |
エルメ | そうなんだけど。より正確には、血というか── |
エルメが言葉を続けようとした時、
ノックもなく、いきなりドアが開く。
ライク・ツー&エルメ | ……! |
---|---|
ライク・ツー | なんだ、お前かよ。 |
ジーグブルート | あ? なんか文句あんのかよ? |
エルメ | まさか。むしろホッとしたところだよ。 ちょっと噂話をしていたものだから。 |
ジーグブルート | 噂ァ? 夜中やら明け方に幽霊が出るってやつか。 どうせ正体はゴーストだろ。 |
エルメ | その噂は初耳だな。 だけど、俺も幽霊の正体については同感だね。 |
エルメ | ……それはそうと、ジグ。 さっきは命令を守れて偉かったね。 マスターの様子は見てきた? |
ジーグブルート | 見るまでもねぇよ。俺が不完全燃焼ってことは、 あいつはまだピンピンしてるんだろ。 |
エルメ | ……まあ、君がマスターの顔を見たがらないのは、いいとして。 |
エルメ | いずれにせよ、一生懸命なのは立派だけど、 みんなの迷惑になっちゃだめだよ。 |
ジーグブルート | その上から目線な言い方をやめろ! 俺は俺のやりたいようにやるだけだ。 てめぇの指図は受けねぇ! |
エルメ | ふぅ。困った子だ。 |
ジーグブルート | ……こいつら、最近よく見るな。 |
エルメ | ああ、そういえばまだ ジグと〇〇たちは自己紹介をしていなかったね。 |
エルメ | ちょうど手当ても終わったみたいだし、 今のうちに挨拶を済ませておくとしよう。 |
エルメ | ジグ。彼らは、イギリスの連合士官学校から来た、 マスターと貴銃士だよ。 |
エルメ | UL85A2の貴銃士、コードネームはライク・ツー。 それから、マスターの〇〇。 |
主人公 | 【よろしくお願いします】 【〇〇です】 |
ジーグブルート | ……俺はDG36。 コードネームはジーグブルートだ。 |
ジーグブルート | 砂塵まみれでも問題ねぇ、 水に沈もうが平気で使える、実戦向きの傑作だぜ。 |
エルメ | ジグは、俺の後継として開発された銃なんだ。 本当は、DG11──ゴーストが後継になる予定だったんだけど、 開発が頓挫してしまってね。 |
---|---|
エルメ | ケースレス弾を用いた……排莢が必要ない銃っていう コンセプトはすごく面白いと思うんだけど、 ゴーストはついに実用には至らなかった。 |
エルメ | その反省を生かして、堅実に開発されたのが、 ジーグブルートだよ。少し意外でしょ? |
ジーグブルート | おい、意外ってどういう意味だよ……! |
ライク・ツー | 堅実……こいつが……? |
ジーグブルート | てめぇ、喧嘩売ってんのか!? |
エルメ | こら、すぐに噛み付くのはよしなさい。 |
ジーグブルート | チッ……。 |
エルメ | ご覧の通り、俺とジグはあんまり似てなくてね。 ジグは俺の機構を踏襲しているわけじゃないから、 そのせいかな……? |
ジーグブルート | お前の機構が特殊なんだろうが。 ……性能はいいけどよ。 |
エルメ | ふふ、当然のことだけど、ありがとう。 |
エルメ | さて……君たちはこれから 任務で一緒に行動することもあるだろうし、 協力してやってくれると助かるよ。 |
ライク・ツー | ……ああ。 こいつに“協力”なんて芸当ができるならな。 |
ジーグブルート | ……あ? |
ジーグブルート | てめぇ……UL85A2って言ってたな。 欠陥銃と名高いUL85A1の改修品様じゃねぇか。 |
ライク・ツー | ……! |
ジーグブルート | 大改修で、少しは使えるようになったのか? それとも、たまにまぐれで弾が撃てる鈍器のままか? |
ライク・ツー | てめぇ……! |
エルメ | こら、ジグ。 今日のジグを見ていて、協力できるのかと 彼が危惧するのは当然のことだよ。 |
ライク・ツー | 彼の前身がどうであれ、彼自身は、 世界水準のアサルトライフルだと聞いている。 喧嘩を売るのはやめなさい。 |
ジーグブルート | ……クソが。 |
険悪な雰囲気に耐えかねて、
〇〇は話題を変えようと試みる。
主人公 | 【あの、もう1人の貴銃士は……!?】 【まだ一度もお会いしていませんが……】 |
---|---|
エルメ | ……ああ、さっき少し話したけど、 もう1人の貴銃士はDG11──ゴーストだよ。 |
ライク・ツー | ゴースト……。 |
エルメ | まあ、その名の通り、 ゴーストのように掴みどころがなくて、神出鬼没でね。 |
エルメ | 俺たちでさえ、いることになかなか気づけないんだ。 |
エルメ | もしかしたら、どこかですれ違ったりしてるかもしれないけど、 気づかなかったって可能性もあるね。 あの子は声も小さいし、存在感もないから。 |
ジーグブルート | ハッ、あの失敗作は、知らねぇうちに踏み潰される アリみたいなヤツだぜ。 失敗作らしく、身の程を弁えてるだけいいがな。 |
エルメ | こら。年長者をそんなふうに言ったらだめだよ。 彼がいるから君がいるってのに。 |
ジーグブルート | ……フン。 |
ライク・ツー | んで……そいつはどこにいるんだ? |
エルメ | さぁ……? さっきの戦闘にも、 少し遅れて合流したみたいだけど、 もう拠点に戻ってるんじゃないかな。 |
ジーグブルート | あれ、あいつ来てたのかよ。 全っ然気づかなかったぜ。 |
ジーグブルート | ま、あいつが来たところで 大して役に立ちもしねぇだろうけどよ。 |
エルメ | 他に用がなければ会議に参加するだろうし、 そのうち会えると思うよ。 ……君たちが、彼に気づけたら、だけど。 |
ライク・ツー | …………。 |
エルメ | ……おっと、ようやく来たみたいだね。 |
廊下側から足音が聞こえたかと思うと、
ドライゼ、ユリシーズに続いて、
ドイツ支部の兵士たちが会議室へと入ってくる。
ドライゼ | ……もう来ていたのか。 待たせたな。 |
---|---|
ジーグブルート | おう、遅ぇんだよ。何ちんたらしてんだ。 |
ダンロー | 今日の一連の襲撃や戦闘について、 ベルリンに報告を入れていた。 それから、連合軍からの応援についても。 |
エルメたちが何度か絶対非道を使って戦ったからか、
ダンローの顔色は心なしか、
先ほど〇〇が見た時より悪くなっていた。
彼の体調が気がかりで、〇〇が
じっと顔色を窺うと──目が合った途端、
ダンローはわずかに、眉間に皺を刻んだ。
主人公 | 【(ダンローおじさん……?)】 【(勝手なことをしたから、怒ってる……?)】 |
---|---|
ドライゼ | では、定例会議を始める。 ユリシーズ少佐、報告を。 |
ダンロー | はっ。ドイツ支部総帥および連合軍本部へ、 〇〇士官候補生とその貴銃士に、 ドイツ支部から協力を要請したいと打診しました。 |
ダンロー | 士官学校および貴銃士たち本人からの合意も得たため、 明日早朝に、貴銃士3名が シュトゥットガルト拠点へ向けて発つとのこと。 |
ライク・ツー | 3人っつーと…… 全員、補習は後回しにしたみたいだな。 ま、お前の命が懸かってるんだし、当然だけど。 |
エルメ | 到着はいつ頃になる見込みかな。 |
ダンロー | 最短で明日の夜ですが…… 親世界帝派が動きかねない地帯を避けつつ陸路を辿るため、 2~3日かかる可能性もあります。 |
ドライゼ | 承知した。到着後はエルメの隊に加え、 アウトレイジャー討伐を中心に、 任務に当たって── |
その時、ドタバタと駆けてくる
せわしない足音が聞こえてくる。
??? | ドライゼ特別司令官……! 緊急の伝令です! |
---|---|
ドライゼ | ……なんだ? 入れ。 |
伝令兵 | 失礼いたしますッ! |
駆け込んできた兵士は、息を整える間も置かず、
額に汗を流しながら報告する。
伝令兵 | 国外からの親世界帝派支援を断ち、 残党の国外逃亡を防ぐため、 暴動鎮圧まで、国境が封鎖されることとなりました! |
---|---|
ライク・ツー | 国境閉鎖だと!? |
ライク・ツー | それじゃあ、ジョージたちはどうなるんだよ! ちゃんとドイツに入れるのか? |
---|---|
ドライゼ | ……無論、そのように手配する。 |
エルメ | 連合軍に所属する貴銃士が、 親世界帝派のはずもないしね。 |
ドライゼ | ただし、厳重な検問が敷かれるからには、 入国までに多少時間がかかる可能性はあるな。 |
ライク・ツー | あいつらが到着するまで、激しい戦闘は控えたい。 大規模戦闘まで、猶予はどれくらいある? |
ドライゼ | ……あまり余裕はない。 ニュルンベルク基地の奪還を急がねばならんからな。 加えて、未だ行方を掴めない捕虜たちもいる。 |
ドライゼ | 明日の朝には、フランクフルトからさらなる増援が来る。 明後日以降で作戦を決行する予定だ。 |
エルメ | ニュルンベルクは、ミュンヘン奪還のための重要拠点なんだ。 そこをいつまでも、敵に掌握させたままにするわけにはいかない。 |
エルメ | ニュルンベルク奪還作戦は3~4日後。 それまでに応援が間に合わなくても、 作戦は決行すべきだと進言するよ。 |
ドライゼ | ああ、エルメの言う通りだ。 |
ドライゼ | 〇〇、ライク・ツー。 士官学校からの応援が間に合わずとも、 お前たちに作戦に参加する意思はあるか? |
主人公 | 【はい!】 【当然です!】 |
ドライゼ | いいだろう。 お前たちの作戦参加を許可する。 |
ライク・ツー | んで、基地を奪還するって言っても、 具体的にどうやってやる気なんだ? |
ライク・ツー | 向こうにとっても重要拠点なんだから、 必死で守ろうとするだろ。 おまけに、わらわら出てくるアウトレイジャーもいる。 |
ドライゼ | ああ……我が軍が一番手を焼いているのが、 多数のアウトレイジャーの出現だ。 |
ドライゼ | 前線で数か月の戦闘を重ね、はっきりしたことがある。 ……原理は不明だが、アウトレイジャーどもと反乱軍との間では、 戦闘が発生していない。 |
ライク・ツー | は……? どういうことだ。 |
エルメ | アウトレイジャーはどうも、反乱軍に対しては 攻撃をしかけないみたいでね。 でも、彼らは意思疎通を図れる存在じゃないし……。 |
エルメ | 反乱軍は何かしら、アウトレイジャーを寄せ付けない 秘密の手段でも握っているのかもしれない。 |
エルメ | そういうわけで、こちら側だけが、 反乱軍に加えてアウトレイジャーの相手で 疲弊していってるってわけ。 |
ドライゼ | 兵力をどこかに集中させた時、 脆い部分にアウトレイジャーが現れれば、 一気に瓦解しかねない。 |
ドライゼ | 満遍なく力を分散させると戦術が限られ、効率も悪い。 そこで、まずは最大限アウトレイジャーを排除する。 |
ドライゼ | 前回の襲撃時にはアウトレイジャーを13体確認した。 これまでの出現傾向から考えても、 想定できる出没数は10体から15体程度だろう。 |
エルメ | 俺が率いる少人数の部隊で、偵察をしつつ、 アウトレイジャーを倒していく。 その後、本隊が一気に攻め込み、迅速に制圧するんだ。 |
ドライゼ | 仮に、アウトレイジャーが想定より多く、 20体ほど出現したとしても、 貴銃士が4人いれば、十分対応可能なはずだ。 |
ジーグブルート | ハッ。4人もいらねぇよ。 俺だけで10体は倒せるからな。 |
ドライゼ | ……指揮に反しない範囲で可能ならば、 やってみるといい。 |
ジーグブルート | 上等だ。 |
ダンロー | 作戦決行までの数日は、どう動きましょうか。 これまで毎日のように小競り合いを繰り返していたと 耳にしています。動きを止めれば、怪しまれるかと。 |
ドライゼ | 別に奇襲部隊を編成し、何度か小競り合いを仕掛ける。 小規模戦闘の中で、敵の布陣が弱いところを探れれば 本作線にもプラスになるだろう。 |
ドライゼ | 人員の選出は、各隊長に任せる。 |
兵士たち | はっ! |
ドライゼ | ──全員、心して聞け! |
ドライゼ | 親世界帝派のこれ以上の身勝手を許すな! ドイツはかつて、世界帝軍の巨大な基地があり、 悪事に自ら進んで加担した者もいたという。 |
ドライゼ | 既に過去となれど、その事実は消えない。 だからこそ我々は、この身をもって 世界に証明する必要があるのだ。 |
ドライゼ | ドイツは世界帝派の残党が跋扈することを許さず、 平和のために正義をなす国であると! |
ドライゼ | 我々はドイツを守る番人! 与えられた力を正しく振るい、母国の未来を切り開け! ドイツに栄光あれ! |
兵士たち | 栄光あれ! |
ドライゼ | 以上だ。各人、配置に戻れ! |
兵士たち | Jawohl! |
ライク・ツー | ……作戦までに、 あいつらが間に合うといいんだが……。 |
---|---|
主人公 | 【信じるしかない】 【きっと大丈夫】 |
ライク・ツー | 俺たちがジタバタしたところで、 あいつらの到着が早まるわけでもねぇしな。 |
ライク・ツー | ……つーか、おっさんのことはいいのか? お前が応援に加わるって話してた時、 不満そうにしてたけど。 |
〇〇は、目が合った時に
わずかに眉をしかめたダンローのことを思い浮かべた。
主人公 | 【ライク・ツーもそう思った?】 【やっぱり、怒ってるのかも……】 |
---|---|
ライク・ツー | かもな。 |
ライク・ツー | そもそもお前、おっさんとまともに話してないだろ。 あの様子だと向こうも言いたいことがありそうだし、 話をしに行ったらどうだ? |
主人公 | 【迷惑かも】 【…………】 |
ライク・ツー | ハッ、ここまで押しかけといて、 今さら何を弱気になってんだよ。 |
ライク・ツー | ずっと会いたかった『ダンローおじさん』に、 今までの礼を言いてぇんだろ? |
ライク・ツー | 俺の記憶が正しけりゃ、お前はまだ 「ありがとう」の一言も言えてねぇと思うけど? |
ライク・ツー | ……話せるうちにさっさと話しとかねぇと、 永遠に話せなくなっちまうぞ。 |
主人公 | 【ありがとう】 【話をしに行ってくる】 |
ライク・ツー | ……おう。 |
〇〇は、兵士たちから
ユリシーズの部屋を聞いて向かうが、
そこは無人だった。
ユリシーズを探し、拠点内を歩き回ることしばらく。
〇〇はついに、探し人の姿を見つける。
主人公 | 【ユリシーズ少佐!】 【ダンローおじさん!】 |
---|---|
ダンロー | ……なんだね。 |
主人公 | 【今までのお礼を言わせてください】 【ずっと、直接お話ししたかったんです】 |
固い表情のユリシーズに少し萎縮しつつ、
〇〇はこれまでお世話になったことへの
感謝の念を述べる。しかし──。
ダンロー | ……そのようなことを、君が気にする必要はない。 君への支援は、私が勝手にやったことだ。 |
---|---|
ダンロー | それより……君は、なぜ帰らなかった? 私を助けたいなど── |
ダンロー | ──馬鹿なことを! |
ダンロー | 国境が閉鎖され、ドライゼ特別司令官が 作戦に君を組み込んだ今、 君はこの戦いが終わるまで帰れなくなった。 |
ダンロー | ……君をベルリンに呼ぶべきではなかった。 一目会いたいなどと、愚かなことを考えたものだ。 後悔しても、遅いがね。 |
ユリシーズは、溜息を吐くと踵を返し、去っていった。
ライク・ツー | ……おい。 なんか魂が抜けた顔してるけど…… おっさんとちゃんと話せなかったのか? |
---|---|
主人公 | 【一応は、話せた】 【話せた、けど……】 |
ライク・ツー | なのに、なんでそんな暗い顔してんだよ……。 |
ライク・ツー | ……ったく、しょうがねぇな。 茶でも淹れてやるから、それ飲んで一息つけ。 言っとくが、俺が茶を淹れるなんて今回だけだからな! |
ライク・ツー | ただし、マズいとか文句は聞かねえ。 もし本当にマズくても、水か茶葉が悪いんだ。 わかったな? |
ライク・ツー | ほら、行くぞ。 |
ライク・ツーに連れられながら、
〇〇はユリシーズについて思いをはせる。
手紙では、気遣いに溢れたとても優しい人だった。
けれど、実際に会った彼はまるで別人のようだ……。
主人公 | 【(おじさんにとっては、迷惑だったのかも)】 |
---|---|
主人公 | 【(嫌われてもいいから、死なないでほしい)】 |
ライク・ツーに淹れてもらったお茶を飲み、
少し気分を落ち着けた〇〇は、
夕食のために食堂へと向かうことにした。
ライク・ツー | ……少しは元気出たか。 |
---|---|
主人公 | 【ありがとう】 【おかげ様で】 |
ライク・ツー | あの茶も、軍の備品にしては悪くなかったな。 メシもそれなりに美味いといいんだが。 |
ライク・ツー | ……つーか、 食堂って、こっちでいいんだよな? |
ライク・ツー | ──うおっ! |
ライク・ツー&ゴースト | ……っ! |
ライク・ツー | お前……! |
ゴースト | あ……。 |
ライク・ツー | ……急に出てくるなよ。 びっくりするだろ。 |
ゴースト | す……みません。 |
ライク・ツー | ──なぁ、お前、貴銃士だろ? ゴーストって奴だな。 |
ゴースト | 俺のこと……見つけるなんて……やるな……。 |
ライク・ツー | は? |
ゴースト | ……そう、俺が、ゴースト……だ。 存在感、ないからなぁ……。 お似合いの名前……だろ……。 |
ライク・ツー | まぁ、ぶつからなきゃ気づかなかったかもな。 一旦認識しちまえば、割とちゃんと目に入るけど。 |
ゴースト | ほん……とう、か? ジグのやつは、俺……がしゃべってても、 全然気づか……ない時が、あるのに……。 |
ライク・ツー | いや、あれと比べられてもな……。 それより、お前も作戦に参加するのか? |
ゴースト | 俺、は……結局実用化され、なかった。 試作品しかない、出来損ない、だ……。 戦うのは、あいつらで十分や……だろ。 |
ゴースト | ドライゼは……すごく、立派にやってる。 己にも他人にも厳しい、ドイツの英雄、だ……。 |
ゴースト | 俺なんか……いなくても、 作戦は成功する、だろ。 |
主人公 | 【そんなに卑下しなくても……】 【DG11の銃の機構は、興味深いと思う】 |
ゴースト | ほん、とうに……? そう言ってもらえると、少し、嬉しい……や。 あんた、いい人……だな。 |
ゴースト | ……って、俺のことは、どうでもいい……。 夕食に行くなら……食堂は反対……だよ……。 |
ライク・ツー | マジかよ! つーか、俺たちが食堂に行くことなんで知ってんだ? |
ゴースト | 話が聞こえたから、な……。 それじゃあ……俺はこれで。 |
ゴースト | ……はぁ、びっくりしたわぁ……。 |
---|---|
ゴースト | あいつは“どっち”なんやろか。 もしおんなじやったとしても……許されへんわなぁ。 おお、怖い怖い……。 |
ゴースト | しっかし、ドライゼが英雄て……。 咄嗟にしては、上手いこと口から出てきたもんや。 |
ゴースト | ……ドライゼも、エルメも、ジグも……。 ほんまのことはなぁんも知らん、憐れなもんや……。 |
ライク・ツー | …………。 あいつ……。 |
---|---|
主人公 | 【どうかした?】 【ゴーストのことが気になる?】 |
ライク・ツー | ……ああ、いや。 あいつは食堂に行かなくてもいいのかと思ってさ。 |
ライク・ツー | まあ、俺が気にすることでもねぇか。 早く行こうぜ、〇〇。 |
ライク・ツー | はぁ……食った、食った。 ここの飯も悪くねぇな。 まあ、もう少し品数多い方が嬉しいけどさ。 |
---|---|
ライク・ツー | ……ん? 〇〇、机に何か載ってるぞ? |
ライク・ツー | これは……薬か? それに、キャンディとメモ──いや、手紙みたいだ。 |
ライク・ツー | ……! おい、これ、読んでみろよ。 |
ライク・ツーに渡された便箋には、
〇〇にとって馴染み深い、
ユリシーズの流麗な文字が並んでいた。
ダンロー | 『君とは、文字でのやりとりの方が慣れているから、 こういう形で伝えたいと思う』 |
---|---|
ダンロー | 『……君を巻き込んでしまって、本当にすまない。 本来無関係の君を士官学校へ帰すように進言したが、 本人が望んだことだからと、聞き入れられなかった』 |
ダンロー | 『君に一目会いたいという、私の自分勝手な望みを 君は懸命に叶えてくれた。そして、私の行く末を察し、 少しでも延命しようと協力を申し出てくれたのだろう』 |
ダンロー | 『大事な君を戦場に立たせることになるなんて、 不甲斐ないことこの上ない』 |
ダンロー | 『これからの険しい戦いで君が傷つくことを思うと、 とても平常心で言葉を交わすことができなかった。 素っ気ない態度になってしまい、すまない』 |
ダンロー | 『君が無事に士官学校へ戻れるよう、全力を尽くすよ。 無力な私を、どうか許しておくれ。 ダンロー・ユリシーズ』 |
ダンロー | 『P.S. 薬は痛み止めだ。 傷が悪化して辛い時に使うといいだろう』 |
ライク・ツー | ……なんだ。 ちゃんと〇〇のこと、 考えてるんじゃねぇか。 |
ライク・ツー | ちょっと口下手なだけでさ。 |
主人公 | 【おじさんは、おじさんだった】 【本心がわかってよかった】 |
ライク・ツー | でもまぁ、もうちょっと情報を更新してもらえよ? 士官学校の学生にキャンディって……。 おっさんの中では、お前はまだ小さい子供なのかもな。 |
主人公 | 【そうかも】 【でも、もう守ってもらうばかりじゃない】 |
ライク・ツー | …………。 |
ライク・ツー | はーあ。こんな固い簡易ベッドじゃ休まらねぇ。 さくっと作戦成功させて、士官学校に戻ろうぜ。 |
ライク・ツー | お前もあのおっさんも、 生きてるうちに……な。 |
──ドイツ滞在3日目。
ライク・ツー | 入るぞ、〇〇。 |
---|---|
主人公 | 【おはよう】 【何かあった?】 |
ライク・ツー | さっき、ドライゼから伝達があった。 ニュルンベルク奪還作戦が、 3日後決行に決まったそうだ。 |
ライク・ツー | 俺たちも、身体が鈍らねぇように訓練でもするか。 ドイツ支部のトレーニングに興味あるし。 ここの奴ら、マジで全員仕上がってんだよな……。 |
ライク・ツー | ん……? |
---|
朝食のために食堂へ移動を始めた2人は、
すぐに拠点内の異変に気づいた。
ライク・ツー | やけに静かだな。 昨日に比べて、出歩いてる兵士の数が明らかに少ない。 |
---|---|
主人公 | 【作戦で出払ってるとか……?】 【何かあったのかも】 |
ライク・ツー | いや……そういう雰囲気じゃねぇな。 戦闘があるなら、もっと空気がピリついてる。 今はむしろ……ゆったりしてないか? |
ライク・ツー | おい、そこのお前。 |
兵士1 | はっ! |
ライク・ツー | やけに静かだが、今日は何かあんのか? |
兵士1 | いえ、何もありません! 本日は休息日ですので。 |
ライク・ツー | は……? 休息……? ここは最前線の拠点だぞ? |
兵士1 | 当然、必要な警戒は怠っておりません! ですが、休める者については できる限り休息を取るようにとの指示です。 |
ライク・ツー | 指示って……ドライゼのか? あいつ、いまいちそういうこと言いそうにねぇけど。 |
主人公 | 【なぜ休日なんですか?】 【もう少し詳しく教えてもらえませんか?】 |
兵士1 | はっ。指示を出されたのはドライゼ特別司令官ですが、 エルメ特別司令官補佐が、 お1人で集中されるための時間だとか……! |
ライク・ツー | エルメって参謀なのか? それで、今回の作戦に向けて、1人であれこれ 作戦をねってるってことか……? |
兵士1 | いえ、そういうわけでもないかと。 このような休息日は月に数度、 不定期に設定されております。 |
ライク・ツー | 不定期ってことは、まさか…… 毎回エルメの気分次第で、ってわけじゃ……? |
兵士1 | …………。 |
ライク・ツー | いや図星かよ!? なんでエルメの勝手な事情で、 丸1日休みになってんだよ! |
兵士1 | ぜ、前線では気が抜けない日々が続きますので、 こういった休息日を設け、しっかり心身を休めることは 隊全体にとっても有意義かと……! |
兵士1 | 自分は見張り番の交代に向かいますので、 失礼いたします! |
ライク・ツー | なんであいつの事情で休みができてんだ……。 ありえねぇだろ。 |
主人公 | 【本人に理由を聞いてみよう】 【何か事情があるのかも】 |
ライク・ツー | そうだな。 ひとまず、エルメの部屋に行くぞ。 |
〇〇とライク・ツーは、
エルメの部屋へと小走りで向かう。
2人が視線の先に目的地を捉えた時、
予想外の人物が、部屋の扉を開けて出てきた。
ライク・ツー | ……ドライゼ? お前もエルメに用事か? |
---|---|
ドライゼ | ……! お前たち、ここに何をしに来た。 |
主人公 | 【少し気になることがあり……】 【エルメさんの様子を見に……】 |
ドライゼ | まずは私に用件を話せ。 |
ライク・ツー | はぁ? お前はマネージャーか母ちゃんかよ。 ……まぁいい。作戦がもうすぐだってのに、 エルメの都合で今日1日休みらしいじゃねぇか。 |
ライク・ツー | 一体何考えてやがんのか、聞きに来てやったんだよ。 つーか、直接話すから── |
ライク・ツーが、エルメの部屋のドアへと
一歩足を進めるが、ドライゼが素早く
その前に立ちはだかった。
ドライゼ | 部屋に近寄るな! |
---|---|
ライク・ツー | はぁ!? なんだよ、いきなりでかい声出して。 |
ドライゼ | いや、それは……。 |
ドライゼ | ……ゴホン。とにかく、作戦に支障はない。 既に作戦立案は済んでいる。 エルメの部屋には近づくな。 |
ライク・ツー | ……意味わかんねぇ……。 |
ドライゼ | エルメを探りに来るほど暇を持て余しているのなら、 鍛錬でもしたらどうだ。 |
ドライゼ | 休息日とはいえ、自主的に鍛錬を行う者も多い。 興味があるなら、裏の空き地に行ってみるといい。 |
ライク・ツー | はぁ……。 |
隊長 | よし! ドイツ支部伝統! スペシャルマッスルメニュー、その48! 始め! |
---|---|
兵士たち | Jawohl!!! |
ライク・ツー | スペシャルマッスルメニュー……だと……!? |
ライク・ツー | なんだよ、面白そうなことしてるじゃねぇか。 ドイツ仕込みの筋トレ方法を盗むチャンスだ。 |
主人公 | 【あれをやれば皆バキバキに……!?】 【参加させてもらおうか】 |
ライク・ツー | おう。ドライゼにも参加を勧められたし、 俺たちが混ざっても問題ないだろ。 |
ライク・ツー | 頼もー!!! 俺たちも参加するぜ! |
隊長 | その心意気や良し! 列に加わりたまえ! |
主人公 | 【Jawohl!】 |
隊長 | 近くの者がやり方を教えるように! |
兵士たち | Jawohl! |
兵士1 | ではさっそく、この泥の中へ入ってください! |
ライク・ツー | はぁ……!? ど、泥……? |
兵士1 | 泥は重く絡みつき、身動きを困難にします。 悪条件の中でも素早く、また、持続して動く訓練です! |
ライク・ツー | 絶対やだ! 大事な服が泥まみれになるじゃねーか! |
兵士1 | 隊長! ライク・ツー殿が拒否しております! |
隊長 | 一度参加を表明した以上、問答無用! 泥につけなさい! |
兵士たち | Jawohl! |
兵士1 | これが我々の訓練であります! |
ライク・ツー | うわっ! ちょっ、やめろぉぉお……! |
兵士2 | では次に、この蛇を身体に巻きつけます! |
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ライク・ツー | 泥の次は蛇かよ! |
兵士2 | どのような状況下でも狙撃に集中するための訓練です! なお、この蛇には、弱いながらも毒があります! |
ライク・ツー | おいおいおい、元気に言うことじゃねぇだろそれ! 貴銃士でもたぶん毒は有効だし! 大事な作戦前に死んだらどうすんだよ!? |
兵士2 | 毒牙は奥歯なので、よほど怒らせない限り大丈夫かと! それでは、失礼しますッ! |
ライク・ツー | 待てって! 蛇とか虫とか、そういうのマジで勘弁……! |
兵士2 | これが我々の訓練であります! |
ライク・ツー | うわっ! ちょっ、やめろぉぉお……! |
主人公 | 【頑張って!】 【心を無に!】 |
ライク・ツー | え……うっそだろお前、なんで平気な顔してんの? 根性あり過ぎだろ……! |
兵士1 | 次はこの穴の中に潜っていただき……。 |
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ライク・ツー | まだあるのかよっ……!! |
ライク・ツー | ……あー、痛ぇ。筋肉は平気だけど、 精神がすり減って心臓がキリキリする……。 とんでもねぇ訓練だったぜ……。 |
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主人公 | 【少し強くなったかもしれない】 【士官学校でも取り入れよう】 |
ライク・ツー | ……俺、お前のこと、ちょっと尊敬したわ……。 |
ライク・ツー | さーて、メシだメシだ。 美味いもん食わねぇとやってらんねーっての。 |
兵士2 | お待ちください! ライク・ツー殿! 〇〇殿! |
ライク・ツー | ん? まさか……食堂まで休みなのか? |
兵士2 | 本日は食堂の一斉点検日となっておりますので、 昼食は後ほどお部屋にお持ちいたします。 |
ライク・ツー | 一斉点検日? なんだそりゃ? |
兵士2 | ドライゼ司令官のご命令により、 食堂の隅々までを消毒する作業となっております! |
ライク・ツー | 隅々までって……! ドライゼの奴、潔癖過ぎじゃねーか? |
主人公 | 【お手伝いしましょうか?】 |
兵士2 | 本当ですか!? 哨戒に人手が割かれているので、助かります! では、お2人ともこちらへ……! |
ライク・ツー | お2人って……俺もかよ!? |
ライク・ツー | やっと夜か……。 |
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ライク・ツー | 今日は妙なことばっかで疲れたな。 夕飯だけが楽しみだぜ。 |
ライク・ツー | おっ……? なんか美味そうな匂いがする。 あいつらが運んでるやつ、俺たちの分じゃね? |
主人公 | 【スパゲッティだ】 【美味しそう】 |
ライク・ツー | おい。 その美味そうなスパゲッティ、今日の夕飯か? |
兵士3 | こちらは、ゴースト様専用のお食事です。 |
ライク・ツー | は……? ゴースト専用……? |
兵士3 | 休日の夜は必ず スパゲッティを自室まで運ぶようにとのことで……。 |
ライク・ツー | あー、そういえば……。 |
主人公 | 【そういえば?】 【……?】 |
ライク・ツー | いや。 エルメといいゴーストといい、勝手な奴が多いな。 |
──翌朝。
ライク・ツー | おはよ……。 ──いててっ……。 |
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ライク・ツー | いや、ちょっと背筋がキててさ……。 筋トレはさぼったことねーってのに……! |
ライク・ツー | 今後のメニュー見直そ……。 まぁ、今後のためにはなったな。うん。 |
主人公 | 【色々頑張った】 【充実した休日だった】 |
ライク・ツー | いや、マジでな……。 さー、朝メシ食いに行こうぜ。 |
連合軍兵士1 | 第8連隊! 朝食を終え次第、ゲート前へ集合するように! |
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連合軍兵士たち | Jawohl! |
ライク・ツー | さすがに今日はマトモだな。 作戦は明日だ。 |
ライク・ツー | さて、今日のメニューはグーラシュ、か……。 へぇ。カレーみてぇだな。うまそう。 |
ライク・ツーと〇〇が
座る席を探していると、長身の影が現れる。
エルメ | やあ、おはよう。 |
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ライク・ツー | 呑気なもんだな。 |
エルメ | ん? どういうことかな。 |
ライク・ツー | どうもこうも、昨日の話だ。 集中するとかなんとかで部屋に籠って、 拠点全体を休日にしてただろうが。 |
エルメ | ああ……それか。 |
主人公 | 【集中できましたか?】 【もしや、体調不良では……?】 |
エルメ | うん、おかげ様でね。 頭がすっきりしたよ。 |
エルメ | それより、兵士たちから聞いたよ。 君たちが昨日、訓練に参加したって。 |
エルメ | あの訓練を耐え抜くとは、なかなかやるね。 |
エルメ | あと、食堂の消毒を手伝ってくれたって、 みんなすごく喜んでいたよ。 |
ライク・ツー | やめろ。昨日のことはもう思い出したくない……。 |
ふと、ライク・ツーはエルメのメニューが
自分のメニューと違うことに気がついた。
ライク・ツー | もしかして、お前だけ特別メニュー? なんだ、その団子のスープ。 |
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エルメ | レバークヌーデルズッペ。 バイエルン州の伝統料理だよ。 |
エルメ | 牛肉のレバーと野菜を煮込んで作った、 とても栄養価の高いスープなんだ。 |
ライク・ツー | この団子っぽいやつは、牛肉だったんだな。 |
エルメ | レバーは、栄養の宝庫と言われる食材でね、 抗酸化作用や免疫力を高める効能もある。 |
エルメ | 生臭さが難点だけど、下処理をすることで 香ばしいスープになるんだ。 |
エルメ | ガーリックトーストと一緒に食べると、 さらに美味しくなるそうだよ。 |
主人公 | 【すごいですね】 【料理に詳しいんですね】 |
エルメ | 文献を読んで調べているうちに、凝っちゃってね。 |
エルメ | 俺は元々、食に興味はなかったんだけど、 ドライゼがドイツ各地の伝統料理を食べたり、 自分でも作ったりしているものだから。 |
エルメ | 彼の真似をして、食材についても 色々と調べるようになったんだ。 |
ライク・ツー | ドライゼが料理……? なんか意外だな。 |
エルメ | ああ見えて、彼はこの国の兵士のことを 理解しようと努力しているからね。 |
エルメ | 立派な心掛けだよ。 だからかな、どんなに厳しくても、 兵士たちから慕われてるんだ。 |
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