ラッセル | おはよう、〇〇君。 いやぁ、さすが高級ホテルなだけあって快適だったね。 君も、ゆっくり休めたかい? |
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主人公 | 【しっかり休めました】 【さすが五つ星ホテルは違う……】 |
ラッセル | それは何よりだ! |
ジョージ | Good morning〜! いやー、昨日のBBQは楽しかったな〜! 今日もウマイもんいっぱい食べるぞーっ☆ |
ジョージ | そういやマークス、腹の具合はもう大丈夫か? |
マークス | あの程度の故障、問題ない。 俺は、マスターの貴銃士だからな。 |
ジョージ | とか言って、ずっとトイレにこもってたじゃん! |
マークス | ……ッ!!! おま……!! 何言ってんだ馬鹿!!! |
恭遠 | は、ははは……。 食べ過ぎには気を付けてくれよ。 |
恭遠 | そうだ、これを君たちに渡しておこう。 ジュディさんからもらった、D.C.近郊のバス周遊券だ。 これを使って、今日は観光を楽しむといい。 |
主人公 | 【ありがとうございます】 【さっそく活用します!】 |
ジョージ | バス乗り放題ってことか!? Wow! いっぱい乗ったり降りたりしよーぜ!! |
ジョージ | あれ……そういや、ペンシルヴァニアたちは? スプリングフィールドも、観光とか 楽しいことした方がいいと思うんだけど……今日は来ないのか? |
ラッセル | ああ……彼らについて、 ちょうど話そうと思っていたところだった。 |
ラッセル | Mr.ダイアモンドとペンシルヴァニア君は、 今朝方、スプリングフィールド君を連れて 再びどこかへと旅立ったそうだ。 |
ジョージ | えっ……? また旅に出ちまったのか? ペンシルヴァニアとケンタッキーを、 仲直りさせたいと思ってたのに……。 |
恭遠 | そうだな……。 滞在中に、またふらっと戻ってくるかもしれない。 その時には、ジョージにできる手助けをしてみたらどうだろう。 |
ジョージ | うん……! Thanks! そうするよ、恭遠! |
ラッセル | では、私たちはアメリカ支部に行ってくるよ。 君たちもあとで呼ぶかもしれないが、 それまでは観光を楽しんでおいで。 |
ジョージ | ……なぁ、〇〇。 もしペンシルヴァニアたちが戻ってきたら、 オレには何ができるかな? |
ジョージ | ケンタッキーは……ペンシルヴァニアのこと、 嫌ってるわけじゃないと思うんだ。 だけど、素直に話せないっていうか……。 |
ジョージ | んで、ペンシルヴァニアは、言葉をまっすぐ受け取っちまうから、 ケンタッキーが勢いで言ったことも、 すげー真面目に、その通りに考えてる気がする……。 |
ジョージ | だから、なんかこんがらがっちまってるけど…… 本当は、2人とも通じ合える。 そんな気がするんだ……! |
主人公 | 【本心で話せるように手伝うとか?】 【言ったことを話してみる?】 |
ジョージ | うんうん……! とにかく、あいつらは腹を割って話した方がいいよな! |
ジョージ | ありがとな、〇〇。 オレ、頑張ってみるぜ! |
マークス | マスター、今日は何をする? 俺は、マスターが行きたいところに行きたい。 |
ジョージ | よーし、今日のところは観光だなっ☆ オレたち3人で思いっきり楽しんで、 ケンタッキーに差し入れ持って行こうぜ! |
ナショナル・モールや国会議事堂など、
ワシントンの名所を巡ったあと、
3人は大きな公園付近のバーガー店で昼食を取ることになった。
ジョージ | んん〜! ジュディがイチオシしてたバーガー、うま〜っ! このソースがピリッと辛くて……はふはふ! |
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主人公 | 【いくらでも食べられる!】 【最高に美味しい!】 |
マークス | ……うっ、……くっ……。 …………っ。 |
ジョージ | ええっ!? なんで泣いてるんだ、マークス!? |
マークス | わからない……舌がビリビリして……。 だが、マスターが美味しく感じるなら、俺だって……! |
ジョージ | あ〜、マークスは辛いの苦手なんだな! 無理すんなよ、残りはオレが食べるからさ。 こっちのチーズバーガーを食えって! |
マークス | うぅ……もっと訓練しなければ……! 俺はいずれ、舌への攻撃を克服してやる……! |
───和やかな昼食の時間を過ごしていた、その時だった。
市民1 | きゃぁぁっ! |
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市民2 | おい、逃げろ! 銃撃犯だ! |
ジョージ | ……っ、なんだ!? |
マークス | 公園の方で何かあったみたいだ。 銃撃犯……強盗か何かか? |
ジョージ | オレたちならなんとかできるかも! 行ってみよう! |
〇〇たちは、逃げ惑う人と逆行し、
公園の中心部へ向かう。
そこにいたのは、見覚えのある2つの人影だった。
主人公 | 【そんな……っ!】 【ペンシルヴァニアとスプリングフィールド!?】 |
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スプリングフィールド | 邪魔、モノ……殺ス……! |
ペンシルヴァニア | ぐぅッ……! マ、ス……ター……! |
ジョージ | なんで……ウソだろ……!? |
マークス | なんであの2人がいきなりアウトレイジャーになってんだ!? 昨日は普通にしてたのに……! |
ジョージ | そうだ……マイケルは!? 薔薇の傷を治したら、あいつらも元に戻るはずだ! |
主人公 | 【ジョージ、マイケルさんを探そう!】 |
ジョージ | 了解、〇〇! |
主人公 | 【マークス、応戦して時間を稼いで!】 |
マークス | もちろんだ! ここは俺に任せてくれ、マスター! |
マークス | ジョージのやつ、まだか……!? |
---|---|
マークス | (絶対非道になって応戦すると、2挺とも破壊しかねない。 マスターは、時間を稼いでくれと言った……。 こいつらを破壊したくない、それがマスターの望みだ) |
ペンシルヴァニア | コロ……ッ! ウ……。 |
スプリングフィールド | イ……ヤ……ダ……。 |
マークス | ……!? |
アウトレイジャー化した2人が、
動きを止めてうずくまるような仕草を見せる。
マークス | (まだ、少しだけ自我が残ってるのか……!?) |
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ペンシルヴァニア | ウゥ……! コロス……!! |
マークス | くっ……! |
その頃───
〇〇とジョージは周囲を駆け回り、
マイケルの姿を必死で探していた。
ジョージ | ……っ、いた! 〇〇、あそこだ! |
---|
並木のそばに倒れていたマイケルは、
薔薇の傷が悪化し、ひどく苦しんでいた。
マイケル | ぐ……うぅぅぅぅ……ッ!! |
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主人公 | 【ジョージ、お願い!】 【絶対高貴、頼んだ!】 |
ジョージ | おう! ───絶対高貴! |
ペンシルヴァニア | ウ……ア……俺、は……。 |
---|---|
スプリングフィールド | ……ごめん、な、さ……。 |
マークス | ……! ジョージが間に合ったか……! |
絶対高貴の光が降り注ぎ、マイケルから薔薇の傷が消える。
眩い光が収まった時───
彼の手のそばには、透明な結晶が落ちていた。
主人公 | 【これは……!】 【確か、ラッセル教官が……。】 |
---|
ラッセル | それから、この結晶についても共有しておこう。 これなんだが……カサリステで解析を行った結果、 アリノミウム結晶と類似する成分が検出された。 |
---|---|
ラッセル | 今後の任務でも、この謎の結晶が見つかったら、 持ち帰って拾得状況の報告を頼む。 |
〇〇はラッセルの言葉を思い出し、
結晶をそっと拾い上げた。
マイケル | ううっ……。 ん……? ここは……。 |
---|---|
ジョージ | マイケル! 大丈夫か? |
マークス | おい、一体何があったんだ? |
マイケル | 何が……、ッ……! ペンシルヴァニアとスプリングフィールドは!? |
マークス | あいつらは……ここだ。 |
マークスは、2抵の銃───
ペンシルヴァニア・ライフルと
スプリングフィールドA1865を見せる。
主人公 | 【……アウトレイジャーになっていました】 【2人に一体何が起きたんですか?】 |
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マイケル | そうだ……。そうだった……。 |
マイケル | 公園の近くの林から、突然アウトレイジャーが出て…… ペンシルヴァニアとスプリングフィールドが、 市民を守ろうと応戦したんだ。 |
マイケル | スプリングフィールドが、 絶対非道でアウトレイジャーを倒したんだが……。 |
マイケル | その直後に、今度はペンシルヴァニアとスプリングフィールドが アウトレイジャーになって……。 なんで、あんなことに……! |
マークス | ……そういや、ケンタッキーは? アメリカ支部にいるか、公務ってやつでどっかに出てるか…… どっちにしろ、マズいんじゃないか? |
主人公 | 【……!】 【ケンタッキーも同じことになっていたら……】 |
ジョージ | ……っ! 急いで支部に行こう! |
───アメリカ支部へ向かった〇〇たちは、
荒れ果てた支部を目にして絶句した。
マークス | これは……。 |
---|
粉々に割れた窓ガラス。
壁もところどころ大きくえぐれ、書類や壊れた物が散乱している。
恭遠 | みんな! それに、マイケルさんも……! |
---|---|
ジョージ | なぁ……。 これって……ケンタッキーが……? |
ラッセル | ……ああ。 彼が突然、アウトレイジャー化したんだ。 |
恭遠 | 幸い、近くにいたのは俺とラッセル教官だけで、 すぐに避難したから人的被害はない。 |
恭遠 | それに……俺の気のせいでなければ、 ケンタッキーはアウトレイジャー化に 必死に抗おうとしているようだった。 |
恭遠 | そうでなければ…… 被害は、これだけで済まなかっただろう。 |
恭遠は、大事そうに抱えたケンタッキー・ライフルへ、
悲しみに満ちた眼差しを注ぐ。
マイケル | ああ……。 そんな、ケンタッキーまで……! |
---|---|
恭遠 | ケンタッキー“まで”……? |
恭遠 | ……! その銃は、 ペンシルヴァニアとスプリングフィールドか!? |
ラッセル | ……なるほど。 どうやら、こちらと同じことがあったようだな。 君たちの方も無事でよかった……。 |
主人公 | 【ラッセル教官、こちらを】 【例の結晶です】 |
〇〇は、
ポケットに入れていた透明な結晶を取り出し、
ラッセルへと手渡す。
ラッセル | これは……! 〇〇候補生、ご苦労だった。 |
---|---|
恭遠 | しかし、参ったな。 アウトレイジャー化の件について、 アメリカ政府から依頼を受けて調査を─── |
兵士1 | 全員、動くな! |
恭遠 | ……!? |
ラッセル | なっ……!? |
突然、連合軍アメリカ支部の兵士たちが駆け込んでくる。
そして、〇〇たちとマイケルをぐるりと取り囲んだ。
兵士2 | 〇〇候補生。 その3挺を、速やかにこちらへ渡しなさい。 |
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主人公 | 【……なぜですか】 【……何をする気ですか】 |
??? | ……これは、大統領の命令です。 |
恭遠 | ジュディさん……!? 一体どういうことでしょうか。 |
ジュディス | 議会での緊急の審議の結果───…… |
ジュディス | ペンシルヴァニア、ケンタッキー、そしてスプリングフィールド。 以上の3挺は……破壊することになりました。 |
全員 | ッ!? |
マイケル | なっ……破壊だと!? |
---|---|
ジョージ | どういうことだよ……! おい、冗談にしてもタチが悪いぞ!? |
ジュディス | ……まさか。冗談などではありません。 |
大統領 | 私から説明しよう。 |
ラッセル | Mr.President……! なぜ、そのような結論に至ったのですか!? |
マイケル | 彼らが、アウトレイジャーになりかけたからですか!? |
大統領 | …………。 キミたちは知らなくて当然の歴史だが─── |
大統領 | アメリカでは以前…… スプリングフィールドA1795を召銃したことがある。 |
ラッセル | ……! A1795というのは……革命戦争で活躍した、 あのスプリングフィールドのことですか? |
恭遠 | いえ、彼は今も……。 |
大統領 | ああ。革命戦争で活躍した彼は、 今もなお、レジスタンスのマスターだった人物の元にあるそうだ。 |
大統領 | しかし……イギリスの象徴的なブラウン・ベスと同様に、 アメリカでも、かの英雄と同じモデルの貴銃士を 召銃しようという声が上がってね。 |
大統領 | 同じモデルの別の個体を集め、召銃を行い、 見事1挺が貴銃士として目覚めた。 |
恭遠 | ……そのような報告は、 連合軍には上がっていなかったと記憶していますが。 |
大統領 | ……ああ。彼が絶対高貴に目覚めたなら、 大々的に公表する予定だったんだよ。 |
大統領 | しかし……。 彼はアメリカのために尽くそうと頑張ってくれたが、 絶対高貴にはなれなかった。 |
大統領 | 彼はいつしか塞ぎ込むようになり、 そしてある日……アウトレイジャーへと変貌してしまった。 |
マークス | つまり……今回と同じようなことが、 過去にも起きたということか? |
大統領 | そうだ。自我を失った彼は暴走し、 近くにいたスターズハウスの職員を襲った。 すぐに連合軍が対処したが、その際に銃は破壊された……。 |
大統領 | A1795の一件は厳重に秘匿され、 我々は次の2人を召銃した。 それが、ペンシルヴァニアとケンタッキーだ。 |
大統領 | 前回と同じ轍を踏むわけにはいかない。 だから、大きな賭けだが……最初から、存在を明らかにした。 |
大統領 | 彼らを敬愛するアメリカの市民と交流し、 力を尽くすべき対象を強く認識することで、 あるいは絶対高貴に至れるかと……。 |
大統領 | 今度こそ、彼らは絶対高貴になってくれると期待していた。 だが……キミたちも目にした通り。 結果は同じだったというわけだ。 |
ジョージ | ちょっと待てよ……! 絶対高貴になれなかったからって、 何も破壊することはないだろ!? |
大統領 | ……いや。 今回は、危うく市民に多大な被害が出るところだった。 そんな危険な存在を、許容することはできない。 |
マイケル | ……待ってください! すべては、俺の責任です! |
大統領 | マイケル……? |
マイケル | 俺はずっと、悔やんでいました。 彼らを絶対高貴へ導けないことを……。 |
マイケル | だから、ペンシルヴァニアと一緒に旅に出たんです。 自分を見つめなおし、マスターとして相応しい人間になるために! |
マイケル | その間、ケンタッキーはずっと市民のために頑張り続けた。 そのことは───大統領、 あなたもよくおわかりのはずです……! |
マイケル | ペンシルヴァニアは行く先々で市民を愛し、 歴史を愛し、土地を愛する心を見せてくれました。 |
マイケル | 彼らのアメリカを愛する心は本物です! アウトレイジャーになったことに何か原因があるなら…… それは、この俺の至らなさに他ならない! |
マイケル | だから、彼らを破壊するのは間違いなんです! 大統領! |
主人公 | 【彼らは絶対高貴になれるはずです!】 【前例もあります!】 |
ジョージ | 〇〇の言う通りだ。 一旦はアウトレイジャーになりかけても、召銃し直して、 ちゃんと絶対高貴になれたヤツをオレは知ってる……! |
マークス | 俺もだ! マスターと一緒に、間近で見てきた! |
大統領 | ……これは、決定事項なんだよ。 彼らが絶対高貴になれる保証はなく、 今後再びアウトレイジャーにならないとも限らない。 |
恭遠 | 私からも、お願いします……! もう少しだけ、猶予をいただけませんか? |
大統領 | 恭遠審議官……重ねて言うが、これは決定事項だ。 キミたちの知恵と経験があれば、 あるいは……と思っていたが。少し遅すぎたようだ。 |
大統領 | ───あの3挺を確保しろ。 |
兵士たち | はっ! |
ジョージ | っ……! そんなこと、させねぇ!! |
ジョージが、〇〇の手から3挺を受け取り、
逃げ出そうと試みる。
しかし───。
兵士たち | 動くな! |
---|---|
主人公 | 【ジョージ!】 |
ジョージを数人の兵士が取り囲み、銃口を向ける。
さらに多くの兵士たちが現れ、
〇〇たちをぐるりと包囲した。
マークス | ……マスター、どうする? 絶対非道で、こいつらをまとめて消してもいいが。 |
---|---|
大統領 | ……アウトレイジャーと化す恐れのある危険分子を、 政府の適切な管理下から奪取しようとするのであれば…… キミたちを、テロ等準備の共謀罪にて収監する他ない。 |
大統領 | マークス君。抵抗を試みるのであれば、 制圧の際に〇〇君の安全も保障しかねるよ。 |
ラッセル | ……っ! 〇〇君、マークス。よすんだ。 このままでは、君たちの身に危険が……。 |
恭遠 | ……この件と、貴銃士に対する扱いについて、 連合本部に私の名前で報告を上げることはお忘れなく。 |
大統領 | それで構わない。 私はアメリカ合衆国大統領として、 アメリカ市民の安全を第一に考える。 |
大統領 | 市民も、外圧に屈せず苦渋の決断を下した私の思いを、 きっと理解してくれるだろう。 |
恭遠 | ……っ。 |
兵士1 | おい、早く渡せ! |
ジョージ | くっ……やめろ! この……っ! |
ジョージは兵士数人がかりで取り押さえられ、
その腕から、3挺の銃が奪われる。
ジュディス | ───3時15分。 処分対象の銃、3挺を確保しました。 |
---|---|
大統領 | …………。 |
マイケル | そんな、嘘だ……待ってくれ! アメリカのために戦い、 アメリカを心から愛する彼らを、この国は殺すのか……!? |
ジョージ | 返せよ! みんなを、返せ! うわぁぁぁああ……! |
マークス | ……くそっ……! |
アウトレイジャーになってしまったケンタッキー、
ペンシルヴァニア、スプリングフィールドは
アメリカ政府の決定により破壊されることになった。
3挺の破壊執行を翌日に控えた夜───。
〇〇とマイケル、ジョージの3人は、
闇に紛れてアメリカ支部内を密かに進んでいた。
マイケル | ……この先にある部屋だ。 |
---|---|
主人公 | 【合図があり次第、3挺を確保します】 →マイケル「ああ。よろしく頼む。 もし誰かが接近した場合には、すぐに知らせる。」 【見張りをお願いします】 →マイケル「任せてくれ。 警報装置には、くれぐれも気を付けて。」 |
ジョージ | あとは、マークスたちが仕掛けるのを待つだけだな……! |
遡ること数時間前───。
ラッセル | ……なんだって!? 正気か、〇〇君! |
---|---|
ラッセル | アメリカ支部に潜り込んで、 破壊予定の3挺を取り戻すなんて…… 見つかったら、いくら君でもただでは済まないぞ……! |
恭遠 | ……〇〇君。大統領が言っていただろう。 下手をすると、テロリストとして収監されかねない。 それがどんなに危険なことか、君ならわかっているはずだ。 |
主人公 | 【……はい、危険は承知の上です】 【それでも、放っておけません】 |
ラッセル | しかし……。 私は君の担当教官として……そして、世界連合軍の曹長として、 そのような行為を見過ごすわけにはいかない。 |
ジョージ | ……っ、オレは! あいつらが壊されることだって見過ごせない……!! |
ジョージ | 恭遠だって、あんなのおかしいって思うだろ? アウトレイジャーになりかけたって、 そのあとちゃんと、絶対高貴に目覚められたヤツもいる! |
マークス | ペンシルヴァニアたちは─── アウトレイジャーになりかけながらも、必死に抵抗していた。 狂気に飲まれながらも、自分を抑えようと……。 |
ラッセル | …………。 |
マークス | ……ラッセル。俺は、マスターの望みを叶えたい。 マスターは……あいつらを見捨てたら、 きっと、すごくつらい。 |
マークス | 俺は、マスターにつらい思いはさせたくない。 危険からは、俺が守る。 だから……。 |
主人公 | 【彼らなら、絶対高貴になれるはずです】 【自分は、彼らを信じています】 |
恭遠&ラッセル | …………。 |
??? | ……俺も、本気です。 |
ラッセル | マイケルさん……。 あなたの貴銃士であった彼らを見捨てられないのはわかりますが、 〇〇君を巻き込むのは看過できません。 |
主人公 | 【これは、自分が言い出したことです】 【巻き込まれたのではありません】 |
ラッセル | う……。 確かに、貴銃士思いの君ならやりかねないな……。 |
マイケル | ペンシルヴァニアやケンタッキーは、 必ず絶対高貴になれるはずの存在です。 彼らがアメリカを思う真っ直ぐな心は、高貴なものだ。 |
マイケル | スプリングフィールドも……俺や市民を守ろうと、 アウトレイジャーに必死で立ち向かってくれた、優しい子です。 |
マイケル | そんな彼らがアウトレイジャーと化したのは、 きっと……マスターである俺に問題があったに違いない。 罰せられる必要があるのなら、それは俺だけです! |
主人公 | 【どうしても、彼らを助けたいんです】 |
ラッセル | …………。 |
ラッセル | 君たちの想いは十分に伝わった。 それで……私と恭遠審議官を呼び出したのは、なぜなんだ? ま、まさかとは思うが……。 |
主人公 | 【お2人の力を貸してください!】 |
恭達&ラッセル | なっ……! |
ラッセル | 言っただろう!? 〇〇君の担当教官としても、軍の人間としても、 見過ごすことはできないと! |
マークス | なら、どうする? 邪魔するなら、俺はあんたを撃つ。 狙いは、足でも頭でもいいぜ? |
恭遠 | …………ふ。 |
ラッセル | 恭遠審議官……? |
恭遠 | ……ふ…………あはははっ!! |
ラッセル | 恭遠審議官!? ショックのあまりに……!? |
恭遠 | ふぅ……いえ、すみません。 どこまでも〇〇君らしいなと思って、つい。 |
恭遠 | ……ラッセル教官。 私は、〇〇君たちに協力することにします。 |
ラッセル | なっ……!? |
恭遠 | レジスタンス、そして士官学校で、 私は多くの貴銃士たちに接してきました。 |
恭遠 | 彼らは……人の願いに呼応して目覚める存在です。 マスターや、大切な存在のために…… 時に自分たちの身を犠牲にすることも厭わず、力を貸してくれる。 |
恭遠 | 彼らを求め、呼び覚まし───求めるばかりで、簡単に見捨てる。 ……人というのは、それでいいのでしょうか。 私には……とてもそうは思えません。 |
ラッセル | それは……。 しかし、あまりにも危険が大きすぎて……。 |
主人公 | 【ラッセル教官、お願いします】 【どうか、力を貸してください】 |
ラッセル | …………。 |
ラッセル | うぅ、 む……。 …………うーーーん! |
ラッセル | ……はぁ。仕方ない。 止めたところで、〇〇君は実行するだろう……。 ならば私も手を貸した方が、君の安全に繋がる……か。 |
主人公 | 【ありがとうございます!】 |
ジョージ | よっしゃー! ありがとな、ラッセル、恭遠! |
マークス | 撃つ手間が省けたな。 |
ラッセル | は、ははは……。 うぅ……胃がキリキリしてきた……。 |
ジョージ | よーし、そうと決まれば作戦会議だ! ぜってー、あいつらを助け出すぞー! |
恭遠 | ……よし、セット完了だ。 |
---|---|
恭遠 | あとは、離れてからこの糸を引けば爆発する。 ドアを吹き飛ばすには、威力は十分だ。 |
マークス | あんた……手慣れてるな。 意外だ。弱そうなのに。 |
恭遠 | はは……レジスタンス時代は、 手製の武器で、どうにか知恵を凝らして戦っていたからな。 |
ラッセル | では……始めましょうか。 |
3挺が保管されている部屋のドアに爆薬をセットし終え、
巻き込まれないよう安全な位置まで下がったのち、
恭遠がテグスを引き、装置を作動させる。
───ドォン!!!
兵士1 | ……っ、何事だ!? 襲撃か!? |
---|---|
兵士2 | 爆発音は向こうからだ! あっちは……貴銃士だった銃を保管している部屋じゃないか! |
兵士1 | おい、行くぞ! |
ラッセル | ああ、始まってしまった……。 ……捕まってはすべてが終わりだ……! |
マークス | おい、ごちゃごちゃうるさいぞ。 作戦はもう始まってる。腹をくくれ。 |
ラッセル | ううぅっ! 長年かけて築いてきた私のキャリアが……! |
恭遠 | ……兵士たちが集まってきた。 では───作戦の通りに! |
マークス&ラッセル | 了解! |
兵士1 | 誰か逃げたぞ! 追え! |
兵士2 | 応援を呼べ! |
ジョージ | ……よし! 行こう、〇〇! |
〇〇とジョージは、
ドアが吹き飛んだ部屋の中へ入り、3挺の銃を確保する。
ジョージ | ……おかえり、みんな。 一緒にJourneyしようぜ☆ |
---|---|
マイケル | こっちだ! |
主人公 | 【はい!】 【行きましょう!】 |
マークス、恭遠、ラッセルが走り去ったのとは別の方向へ、
3人は一斉に駆け出した。
ラッセル | はぁ……はぁ……。 追手がまだついて来ているぞ! ああ、このまま逃げ切れなかったら、俺は一体……。 |
---|---|
マークス | おい、うるさいぞ! ぐだぐだ言うな。文句を言いたいのは俺の方だ! |
マークス | 俺は……マスターと一緒に行きたかった。 でも、マスターがお前らを頼むと言うから、 こっちに来てやったんだ。 |
マークス | マスターに頼まれたからには、俺がお前らを守る。 だから、あんたは安心して走れ! |
ラッセル | ……すまない。ありがとう、マークス。 少し現実逃避をしないと、やっていられなくてね……。 |
ラッセル | だが、〇〇君の決死の頼みと、 国を思う貴銃士たちのためだ。 私も、最後まで付き合う覚悟はしているとも! |
マークス | ……ならいい。 |
恭遠 | ラッセル教官、マークス。 追手の数は少ないので、3方向にわかれて撹乱を図りましょう。 合流地点は、決めておいた通りに。 |
マークス | わかった。 |
ラッセル | ええ。 2人とも───どうか、無事で! |
恭遠 | はい! |
マークス | おう! |
ジョージ | ふう……。 なんとか脱出できたな……! |
---|---|
マイケル | だが、油断は禁物だ。 このままペースを落とさずに山小屋へ向かおう。 痕跡を残さないようにな。Be careful! |
主人公 | 【はい!】 |
ジョージ | OK! |
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